From:脇田優美子
先日、セールスライターとして紙一重と言うべき貴重な体験をしました。
気づかなかったら恐ろしい、そんな出来事です。
熱意の行き着く先
現在セールスライターとして、素晴らしいクライアントさんとご一緒させていただけて、とても幸運です。
もちろんその幸運はボスの楠瀬さんからもたらされたもので、私の実力とは何の関係もありません。
ボスが素晴らしいクライアントさんとのご縁を私たちに分けてくださっているのです。
そして私も、少しずつですがマーケティングとセールスライティングに楽しさと面白さを見出せるようになってきました。
そこで起こった小さくて鮮烈な出来事。
その日はクライアントさんとボスと一緒に、皆でクライアントさんのコンセプトを練り上げていました。
世の中にお届けしていくそのコンセプトについて、いつしか私も熱心に語っていたところ、急に楠瀬さんが
「今、ちょっと気になったので言っておきます」と会話を止めたのです。
ボスは私に向かって言いました。
「私たちは、たしかにここで、このコンセプトを素晴らしいものと信じて論じています。
けれど今のあなたの発言からは、無意識かもしれませんが、もしかしたら、それをお客様に押し付けてしまいそうな印象を受けました。
信念をもつことは良いことだけれど、それが押し付けになってしまってはいけないので、ちょっと言っておきますね」
ハッとしました。
図星だったからです。
指摘された通り、無意識だったのです。
クライアントさんのコンセプトは、社会的に高い価値があると思えましたし、自分自身お手伝いできることにワクワクしてもいました。
セールスライター自身が、クライアントさんのサービスを好きになっているのですから、申し分のない状態のはずでした。
そこでまんまと落とし穴にはまりかけたのです。
気づけない紙一重
あなたもセールスライティングの勉強をしていると、どこかで目にしたことがあるかもしれません。
「自分が商品のいちばんのファンになれれば、良いレターがスムーズに書けるようになりますよ」と。
その通りだろうとは思うのですが、それだけで大丈夫というわけではなかった、ということです。
商品を信じた後の信念を伝えるあり方、というものについては、私はこれまで目にしたことはないと思っていました。
正確に言うなら、目にはしていたのですが、気づけていなかったのです。
それは、ずっと目にしてきたボスのプレゼン。
楠瀬さんは自分の信じる道を示して自らは邁進されていますが、決して押し付けてはいません。こだわらず、自由です。
この対極にあるのが、自分の価値観を伝えたいという熱意で、相手に受け入れさせようとする無意識の心理でしょう。
悪意はなくとも、自分にとっての正しさを押し付けることにほかなりません。私はここに陥りかけました。
その瞬間を捉えて、ボスは私に釘を刺してくれたのです。
実は楠瀬さんのアドバイスには続きがあります。
少し時間がたってから、次のような一言をくれたのです。
「あれをやってしまうともったいないですよ。人間としての魅力が半減してしまうから」
言われた私は、ぱぁっと心が晴れやかになる気がしました。
不思議と失敗の恥ずかしさよりも、可能性の広げ方を見つけたような嬉しさがありました。
同じ経験を発見
それからほどなくして、なんと私と同じ体験をしている方を発見しました。
ジャパネットたかたの元社長、高田明さんです。
高田さんと言えば、誰もが知るセールスのカリスマですね。
ところが、その高田さんでさえも、熱意のあまり前のめりにトークをした時は全然売れなかったそうです。
「こんなにお買い得で価値のある商品なのに、どうして売れないのだろう?」とずいぶん悩まれたそうです。
そして、やがて気づいたのが、ご自身の思いの伝え方。
「思い入れ強く話しているその瞬間、お客様から自分の気持ちが離れているのです。お客様は敏感にそのことを感じ取るのでしょう。」とおっしゃっています。
気づいた後は、その意識を忘れずにプレゼンできた時は、大きな売上になったとのことでした。
そして今に至っても、人に信念を伝える時、誰かに熱い思いを届ける時にはこのことに気をつけているのだそうです。
私が楠瀬さんにに気づかせてもらえた意識を、このような一流セールスパーソンの方も今もって心がけていることを知って、深く感じ入りました。これをこの先ずっと大事にしていきます。
今回落とし穴にはまりかけた出来事のおかげで、セールスライターにとって紙一重の意識を、強烈に自覚できるようになりました。
PS
セールスライティングの本に書かれていないことはたくさんありますね。自分だけでは気づけないことは、もっとたくさんあると思います。
あなたも誰かにアドバイスがもらえたら、成長が加速するかもしれません。
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