From:桜井啓太
この記事は、先週の続きです。
前回は、「起業の厳しさ」をひたすら思いのまま語りました。以前学習塾を起業した経験、そしてセールスライターとしての経験から、起業がいかに大変かという話をしました。前回の記事を読んでいただければ、創業5年後の生存率が3割である理由をわかっていただけたかもしれません。借金大王がいつか破産するのが当たり前。これと同じ論理だったわけです。
正直言うと、それでも「起業してみたほうがいい」とは思います。理由は2つ。
1.起業が向いている可能性があるから
まずはナンテことのない。独立起業が向いている人がいるからです。実際、私の周りでも1人でバリバリやっている人はいます。ですが私がもっとも伝えたいのは…
2.現実の厳しさを目の当たりにしたほうが、あきらめがつくから
色んなセールスライターを見ていると、絶望的に起業が向いていないという人はいます。その中にもさらに2つのタイプがあります。
A 一部分のスキルしかない人
B 泥臭さ・気合・営業努力ができない人
Aについて。「好きなことだけして〜」なんていう働き方は、セールスライターであっても絶対にできません。まず起業っていう時点で、経理とか役所周りがあります。私は学習塾を起業しようとして、簿記3級を勉強しました。もしくは税理士と打ち合わせました。セールスライターであってもこういうことはやりますよね。
それに、無事仕事を受注できそうになったとして、受ける仕事も多種多様。ネット広告をやりたいと言われたら受けます。Facebookの広告管理画面とにらめっこ。顧客リストを分析するために、紙の台帳を山ほど机に積んでひたすらExcelへ打ち込み。
などなど。こういう仕事は「やらない」という選択が最初はできません。やらなくてもいいですけど、そんな余裕があるのかどうか。
Bについて。起業したら、「売上ゼロ=給料ゼロ、むしろマイナス」です。コレに対する焦りが半端じゃなくヤバイです。先が見通せないストレス。貯金残高がジリジリ減っていくストレス。次第に生活が惨めになっていく情けなさ…。そんな状況になったら、キレイゴトは一切言っていられません。仕事をとるためなら、なんでもやることになるでしょう。頭もいっぱい下げるでしょう。ものすごい安い給料で、死ぬほど働くことになるでしょう。
この状況から抜け出せていない起業家は死ぬほどいますよ。
- 私の知り合いも、起業後4年目くらいでまだ朝から晩まで働いています。
- 別の会社の社長は、起業して15年経つのに死にそうなほど働いて経営が安定していません。
- また別の社長は、利益が下り坂に突入し、社員もついてこないので嘆いていました。
起業するというのはこれを覚悟するということです。
これなら起業しないほうがいいと思うかもしれません。ですが、人間は希望で生きる生き物ですよね。自分ならきっと成功する。自分は他とは違う。そうは言っても理想的なセールスライター生活が送れるかもしれない。
えらいもので、人生を変えることをどれだけ強く望んでいる人であっても、いざ生活が変わるとなると不安でいっぱいになります。だからチャンスがあっても、「あえて見逃す」ということもたくさんあるのです。だから、「セールスライターとして仕事があります。誰かやりたい人!」と募集をしても、誰もやりたがらないなんていうこともありました。これはよく考えるとおかしなことですよね。「人生変えたいのでセールスライターを目指しました」と言っているのに、変えないんですから…。
それだけ人間のコンフォートゾーンは気持ちがいい。そこから出ることがどれだけ難しいことか。過去、数々のセールスライター「志望の先輩」たちが、コンフォートゾーンの壁に阻まれて夢をあきらめてきました。
コンフォートゾーンから抜け出せないまま、いつまでも夢を見てばかりで、あきらめずにいる。こんな中途半端な状態はもうやめにしませんか?ここから脱出するには、実際に一度起業してみるのがいいです。それで失敗しても、「ああダメだった」とあきらめて次に進めるのです。
長期的に見れば「やってしまった後悔」より「やらなかった後悔」の方が根強く残ります。私は付き合っていた彼女にフラレたことなんてどうでもいいです。「あのとき口説いておけば付き合えたかもしれないのに」という女性が1人いますが、そっちのほうが後悔しています(笑)
だから、やってみたらいいと思います。セールスライターは幸いにも「初期投資」がいらない部類の仕事です。自宅で、持っているパソコンで、飲み会に行くつもりで交流会費を出すなどして…。お小遣いの範囲ではじめられます。
だから、やってみてダメそうなら撤退すればいいのです。これが、私がセールスライターにまずは「独立起業」をオススメする理由です。
ダメだったらどうするの?
独立起業をやってみました。でもダメでした。そうなってしまったらどうしたらいいのでしょうか?
実は、それでもセールスライターになる道があります。それが、今私たちが作ろうとしている「セールスライター専門学校」なのです。
もしあなたが高校時代、担任の先生に「なりたいものがある」と伝えたら、必ず「じゃあここに進学しなさい」という話になると思います。大学なり専門学校なりに進学して、そこで一通りスキルを学びます。学校によっては、そこで実習があったりしますね。
専門学校なら、そこから就職活動をしてどこかの会社に就職します。しかし、入社即一人前ということでもありません。そこでさらに修行をし、先輩の指導があって一人前になっていきます。
セールスライターには、こういったプロセスがありませんでした。
- 学校の先生に相談したら、「なにそれ怪しいからやめなさい」と言われるでしょう。
- 友人に相談しても、「そんな仕事知らない」ってなるでしょう。
- 親に相談してみたら「あんた、だまされてるんじゃないの?」(経験談)
でもセールスライターになりたい。じゃあ1人でやるしかない…。
これまではこういった状況でした。
この構造的な問題を何とかするために、楠瀬健之は「パートナー養成会」というものを立ち上げました。これは楠瀬さんと一緒に仕事をするセールスライターを育成するためのものでした。ただ、最初はあまり体系的ではなかったのも事実。メンバーで行動した方は続々とセールスライターになれるけど、やらないと何にも変わらない。これじゃ結局起業と変わらないですよね。
もちろん、行動しない人をどうにかしてあげることはできません。ですが、道筋を示すことはできます。自然のままでは山は登れないけど、道を作って階段を設置してあげることで登山者が増えます。
私たちはそういうことをやっているのです。最近、かなりカリキュラムが体系化されてきて、ようやく専門学校と呼べるレベルになってきました。その内容を少しだけ公開したいと思います。
ここからが本題です。この本題を伝えるために、先週から頑張って書いてきたわけですが…
それでは、専門学校=パートナー養成会のカリキュラムとは?
すごく簡単にいうと、初級・中級・上級の3ステップがあります。
初級=必修基礎科目と校内実習
まずはスキルを身につけなければどうにもなりません。ですが、ほとんどのセールスライターが「やらない」からスキルが伸びません。というか、「何をやればいいか分からない」ので誰もやりません。
これを、うちのほうですごく細かく明確にしました。ちなみに座学はありません。まったくの素人であっても、いきなり実践してもらいますよ〜
例えば私がやっているリストブランディング=メルマガのチームに所属してくれたなら…
課題1:あなた自身のことについてメルマガを書いて提出
1つ1つ個別レビューをします。どこをどう直せばいいのかをお伝えしますので、その度に書き直してください。一通り直したら、もういいだろうというレベルになります。そのサイクルを全部で3回繰り返してみましょう。これが終わる頃には、立派なメルマガが書けるようになっています。
課題2:楠瀬健之公式メルマガを書く
セールスライターとして、実際はクライアントのメルマガを担当します。あなた自身のことではありません。なので、次のステップとして楠瀬健之に成りきってメルマガを書いてもらいます。人の価値観、信念、近況を理解しながら書くので、課題1よりちょっぴり難しいですよ。でも逃げていたらうまくなりません。個別指導を受けながら、うまくできるようになるまで何回かやってみましょう。3通分くらいにOKが出たらもういいでしょう。
課題3:ステップメールを書く
世の中の社長はかなりステップメールをやりたがっています。ここまでできれば、一気に仕事につながるので頑張りましょう。ステップメールは、○○通でワンセットという形式です。1通だけではできないことでも、2通3通と送ることにより全体で表現ができます。だから1通単品を書くより難しいです。
課題4:ハードセルを書く
何のためにメルマガをやっているのか。もしくはあなたは何のためにコピーを書くのか。当たり前ですが、「何かを売るため」です。ダン・ケネディは「すべての行動を、何かを売るためにやらないやつは馬鹿だ」と言います。これまでやってきた課題1〜3も、全ては売上を上げるための下地だったのです。
これも、まずは楠瀬健之関連の商品を売ることから試してみてもらいます。あなたが1人で練習するのと何が違うかというと、「実際に世に出せる」ことです。市場の反応を実際の数字で見てみることほど勉強になることはありません。それが、うちの専門学校の価値です。
課題4までを卒業してもらったら、実際にプロジェクト担当になってもらって継続的に実践をしてもらおうと思います。
中級=校外実習
初級もすでに実習の要素はありますが、中級レベルの方はもう外に出てもらいます。すなわち、「クライアントの案件を担当してもらう」ということです。
え、怖いですか?そんな風に思わないでください。あなたは何のためにセールスライターになるのですか?全てはここのためです。
今、楠瀬さんは多方面から仕事を持ってきています。それとは別に、楠瀬&カンパニーという会社もつくって、パートナーが自ら仕事を獲得する準備も進めているところです。
ちなみに中級に上がれる条件はスキルではありません。あなたが本当に信頼できる人間なのかどうか、それだけです。苦労して取ってきたクライアントの仕事をお任せします。スキルが足らないことはフォローできますが、「人として」のミスや失態はカバーできません。「成果を出せなかった」では不祥事として報じられることはありませんよね。「騙した」「誠実じゃなかった」ということが、ワイドショーを賑わす不祥事の、唯一にして最大の原因なのですから。
上級=一人前
上級はいったんお伝えするのをやめておきましょう。かなり複雑な業務になってきます。簡単に言うと「一人前」。もしくは「楠瀬健之の代理として全てを任されてクライアントとコミュニケーションをとる」という仕事になります…。
まとめ
お医者さんで、何も勉強しないうちから開業医になる人はいますか?いたら違法です。研修医という制度がありますが、それが終わって即開業する人はどれくらいいますか?ほとんどいません。20代で開業する人は7%くらい。ほとんどが30〜40代。すなわち10年位は経験があってはじめて開業します。
あれだけ資格や学問体系が明確化されている医者でさえこうなのです。業界がまったく整備されていないセールスライターを目指すあなたは…