私が起業したのは2014年1月。あれからもう3年以上が経ちました。
それまでは、飲食店を多店舗展開してる会社で14年間働いていました。最終的には事業部長として新店の立上げとかを任せてもらったり、とても貴重な経験をさせていただきました。その会社にはとても感謝しています。
でも、そうした感謝の気持ちを持てたのはつい最近になってからのこと。サラリーマンとして働き始めて7、8年経った頃からは
- どれだけ働いても給料が増えない
- 家族との時間や自分の時間がもっと欲しい
- こんなに頑張っているのに会社は全然わかってくれない
こんな事を常に考えるようになっていました。そして、そんな考えがずっと頭の中を巡っていると、次第に自分が報われないのは、会社や上司のせいだと思ってくるんです。その結果、無能な上司に頭を下げるのがバカらしくなってきて、最終的には、今の会社で働いていても先が見えないと思い、人生一発逆転を狙い起業という道を選択したのです。
おそらく、私だけではなく、脱サラして独立起業を目指す人、した人のほとんどは、こうした理由から起業を目指すのだと思います。
そして、こうした想いが強ければ強い人ほど、
好きな時に好きな場所で好きな人とだけ働いて収入が青天井
みたいな働き方ができる(とされている)セールスライターというキャリアに強く強く惹かれていくのだと思います。
私もそんな1人でした。
でも実際に起業した私を待っていたのは・・・
- 起業してから2年間で休んだ日は1日もありません。家族との時間、自分の時間など一切ありませんでした。
- 毎日最低でも16時間以上は働いていました。起きている時間はずっと仕事です。
- 生きていくためのお金を稼ぐために嫌なお客さんに頭を下げ続ける必要がありました。
- それでもお金が足りなかった時は、大切にしていた思い出の詰まったギターや、車やバイクを売ったりしてなんとか凌ぎました。
- でも、それだけやっても自分の給料が出せるようになるまで9ヶ月かかりました。
これが、起業した私に待っていたリアルです。私の実力がなかったと言ってしまえばそうなのですが、でもこれが現実でした。この時は精神的に相当追い詰められていました。不安で常に心臓がバクバクしていて、息を吸っても呼吸できない感覚がずっと続いていました(これ、わかる方いますかね?)
極め付けは、五百円玉くらいの大きさのハゲが右側頭部にできたり(笑)
(今ではネタとして10円ハゲのエピソードを使う事ができますが、当時は本当にショックでしたよ。)
不安で体に異変が現れて始めて、サラリーマンがどれだけ会社に守られていたのか?自分がどれだけ甘かったか?起業というものがどういった事なのか?身をもって知るのです。
そして、無能だったのは会社や上司ではなく自分自身だった事に気付き、それを会社や上司のせいにして、ただサラリーマンという環境から逃げたかっただけだという自分の本当の感情に気づくのです。
今回は、起業してから地獄の日々を過ごし、セールスライターにキャリアチェンジしようとして、またどん底を這いずり回ったから分かった、私がいま心の底から思うことを赤裸々にお伝えしていきます。
信頼だけが人生を豊かにする源泉になる
セールスライターとしても、経営者としても、また1人の人間としても、最近本当に思うことは「信頼」の大切さです。
ハッキリ言って、セールスライターとして起業して、短期的に稼ぐのはそんなに難しくないんじゃないかと思います。なぜなら、良いか悪いかは別にして、オファーを強くしてオーバートークすれば、クライントは比較的簡単に獲得できるからです。
(クライアント獲得に繋がる行動をすればの話ですが)
セールスライターにキャリアチェンジしようとしていた時、私はその方法で、案件をちょいちょい獲得していました。でも、そうした仕事の取り方をすると、施策の成果が出ても取引が一切続かないんですよ。
当時の私には、成果が出ているのに取引が続かない意味が理解できませんでした。だから、「もっと成果を出さなきゃいけない」「成果、成果、成果・・・」私はどんどん成果結果にフォーカスしていきました。ドツボにはまっていくわけです・・・
(この辺りはこちらの記事で詳しく話しています。)
でもある日、師匠の言葉で気づいたんです。
「人と人の信頼関係が築けなかったら契約なんて続かない」ってことを。成果結果じゃなくて、まずは人として信頼されなくちゃいけない。私の人生の中で、これ以上のパラダイムが起こった瞬間はありません。
でも、今人生を振り返って、この人と一生付き合っていきたいと思えるくらい信頼している人って、
損得抜きで自分に一生懸命尽くしてくれた人
なんです。だから、私もそうした人のために、自分の損得抜きで今自分にできる全力で尽くしたいと思うんです。成果結果とかじゃないんですよ。
そして、これってビジネスでも全く同じなんですよね。
事実、セールスライターとして関係が続いてるクライアントも、ポスティング会社の社長として関係が続いているクライアントも、それに友人関係だってそうです。関係が続いている”人”は例外なく、見返りを求めずその時できる全力を尽くした相手なんですよね。
残念ながら、成果結果で信頼を得ようとしたり、相手の顔がお金にしか見えないマインドが少しでも出てきてしまった時のクライアントと関係が続いているなんてことは、私の経験の中では例外なく1人もいません。
だから、セールスライターに限らず起業を目指すのなら、絶対に”信頼”を裏切るようなことをしてはいけません。
そして、そうした”全力で尽くす”という姿勢が信頼につながり、お互い、この人と一緒に仕事をしたいって思える関係を少しづつ形作っていくんだと思っています。
見返りを一切求めずただひたすら全力を尽くす。それがクライアントとの信頼関係を築き、長期的な関係を作るはじめの一歩なんです。
苦労にどう立ち向かったかが生き様となる
最初の方でもお伝えしましたが、起業をすると、サラリーマンの時には思いもしなかった、想像を絶する苦労が待ち構えています。
これを苦労と捉えるかどうかは人それぞれだと思いますし、サラリーマンが楽とかそういったことではないのですが、少なくとも私は、10円ハゲができるほど精神的に追い詰められました。
ハッキリ言えば、起業したことを後悔したことは何度もあります。でも、もう後には引けない所まできてしまっていましたので、とにかくやるしかありませんでした。
私ほどではないにしろ、おそらくほとんどの人が、起業後それに近いくらい追い詰められるのではないかと思っています。
その証拠というわけではないですが、3年で8割?の会社が倒産するというデータがありますし。つまり、程度の差はあれ、起業して生き残っていくのはそれだけ厳しいということなんです。
そして、重要なことは、私たちセールスライターが対峙していく社長は、みんなそこを乗り越えてきている方達だということです。
だから、そうした苦労を何度もなんども乗り越えてきた社長が発するパワーは本当に凄まじいです。あなたもきっと経験あると思いますが、目に見えない”オーラ”を身にまとった人っていますよね?そして、”オーラ”を発する社長って、言葉では言い表せないほど内からの魅力が溢れ出ています。
で、最近思ったことなのですが、あのオーラを身にまとっている社長ってきっと、、、
苦労に直面した時、決してそこから逃げださず、困難に真正面から立ち向かい、なりふり構わず死に物狂いで乗り越えてきたから、あのオーラが醸し出されるんだと思うんです。つまり、あのオーラって社長の生き様そのものなんだと思うんですね。
そんな社長に対して、失敗が怖いとか、できるだけうまくやりたいとか、無駄なことはしたくないとか・・・そんな事をゴチャゴチャ言って、目の前の困難から逃げているうちは、社長と真正面から対峙していくなんてできるわけがないと私は思っています。
つまり、成果が出せるとかそういった事じゃなくて、苦労にぶち当たった時、それを乗り越えていく覚悟が私たちにできているかできていないか?つまり、取り組む姿勢です。社長が見ているのは、結局そういったところなんだと私は思います。
そして、そういった覚悟ができている人の言葉だから、実績や実力がなくても、その信念が社長の心に届き、耳を傾けてくれるのではないでしょうか?
まとめ
今回、私が起業してから、様々な苦労を経て今ひとまずたどり着いた2つの事をまとめてみましたが、いかがでしたか?
こうしてまとめてみて改めて思いましたが、何よりも優先しなくてはいけないのは、やっぱり「人と人との信頼」なんだと再認識しました。
今私は、楠瀬さんに引き上げてもらったり、このサイトの執筆をさせていただいているおかげで、個別の相談メッセージを頂く機会が増えてきたのですが、やっぱり、ありもしない現実を追い求めている方が多いなと感じます。
だから、そうした方に少しでも私の経験が、何かの糸口になればと思い、今回こうした記事を書かせていただきました。
青臭いと思う人もいるでしょうし、結果が全てと言う人もいるでしょう。でも私は、こうした事を芯に置いている人を心の底から尊敬しています。そして、私ももっと高い次元でそうした生き方ができるようになりたいと強く思っています。
PS
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