From:脇田優美子
あなたは、自分がどんなセールスライターになりたいか、考えたことはありますか?ここで言う「どんな」というのは、精神的なことではなく実務的な側面についてです。
もちろんパートナー養成会において、楠瀬さんは「セールスライターは在り方とスキルの両輪が大切」とおっしゃっています。そして、そのスキルは選り好みせず、すべて取り組んでとにかく向上させるように、とも話されています。
今回は、スキル面における私のささやかな日常をお話します。
オフラインのインプット
この点については、宮川さんをはじめチームメンバーが異口同音に語っているところですが、とにかくインプットの時間を作り出すために、私も四苦八苦しています。インプットなくしてはアウトプットも枯渇します。そのため自分も含めメンバーはみな必死にインプットに努めるわけですが…
現在私は楠瀬さんから医療系の案件をお預かりしていることもあり、医療に関するインプットに傾注しています。ここしばらくは、クライアントさんの専門的な分野について書籍を7冊購入し、片っ端から走るように目を通しました。
ライティングその他、時間と絶えず駆けっこをしているような日々が続く中では、落ち着いて読書タイムなど夢のまた夢です。読むというより、目を走らせて、とにかく頭に焼き付けておくような感じです。ライティングや編集途中で辞書がわりに開いて確認することもあります。ネットで検索すればわかるのでは?と思われるかもしれませんが、医療に関する専門分野の正確な記述などは、書籍のほうが信頼度が高いことが多いというのが実感です。
こうして無理やりにでもインプットするのはなぜかといえば、、クライアントさんが勝負していらっしゃる専門分野、業界の背景や、思想的な側面に至るまで、俯瞰しておくことが欠かせないと考えているからです。
知らないことは質問できない、と言われます。そのことばの通りだと思っています。
たとえばクライアントさんへのインタビューを行うには、質問を投げかける側の自分にそれ相応の知識がなければ、価値の低い内容しか生み出すことができません。業界事情をいささかでもわきまえ、競合を無力化するような視点も合わせ持ちながら、そのクラアントさんの魅力を最大化するのが、コンテンツ作成でのセールスライターとしての最低限の務めだと考えています。そのために言い訳は脇に退けて、インプットを必須事項にしています。
また、外部案件をお受けする身として、様々な経営者の方とスムーズに雑談レベルから対話できることも必要と感じていますので、ベースとしての雑学一般の備えに、ビジネス誌も2誌購読しています。亡父から、「社長というのは数分雑談したら相手がわかる。この人間とは仕事はできない、とすぐに判断できる」と言われてきたこともあり、思い返すと常に複数のビジネス誌を、かれこれ20年以上継続して読んでいます。
時間のない中での読書タイムの捻出方法ですが、歯磨きの時が最高のチャンスです。朝昼晩と、歯磨きは本が読めるので、私にとって楽しみな時間です。
外出する時もいつも書籍持参は言うまでもありません。電車での移動中は集中して読めますし、ホームでも読みます。最近の失敗は、夢中で読んでしまい何度か電車を乗り過ごしてしまっていることですが…
道を歩いている時は、大きな交差点の長い信号待ちも、本に目を通しているとあっという間に信号が変わります。
逆にどうしても上手くいかないのが、就寝前の読書です。寝る前に少しだけ…と本を手に取っても、あっという間に寝落ちしてしまいほとんど頭に残りません。特に、本を持ったまま横になって寝落ちすると、顔に落として危ないです。実際落としてけっこう痛かったのでダメですね。
オンラインでのインプット
クライアントさんの住む世界を理解するには、書籍だけではなくインターネットの情報も重要であることはいうまでもありません。私が使うのは、その分野に関わりのない人は誰も見ないような、その業界専門ページなどです。業界団体や業界新聞のようなサイトではニュースや情報が集約されています。無料で読める範囲が限定されている場合もありますが、大事な内容を拾うにはとりあえず足りるのではないでしょうか。
また、広告への対応では法令法規にまつわる動きも押さえておきたいところです。医療系の案件ですと、なんと言っても薬事の比重が大きく、景品表示法なども絡んできますので、この部分は書籍では到底カバーできません。消費者庁のサイトなどというものもチェックする機会が増えてきます。
その他にはGoogleアラートで案件に関するキーワードを設定しておき、毎日収集した情報をチェックする、ということをしています。時間的に全部に目を通すことは難しいため、タイトルを見た時に、読む価値がある内容が含まれているのか否か見分けることも必要です。繰り返しているうちに勘が働くようになり、チェックに要する時間も短縮されてきています。また、ニュースサイトの見出しを一気にチェックすることもしますが、とにかく圧縮した時間の中で、これはというものだけピックアップして確認するようにしています。
現実世界からのインプット
セールスライターというのは、案件やプロジェクトを目の前にしてとことんリサーチする、というのは当然のことですが、それは最低限の義務であって、それだけでは全く足りない、というのが本当のところでしょう。
楠瀬さんのように、日常の全てがリサーチとなるのが理想です。明確な理想形がすぐそばに存在しているのは、大変ありがたく貴重なことです。
目にするあらゆるものから何を感じて、何を読み取り、何につなげるのか。
楠瀬さんを間近に見る時、強く感じるのは長期的視点の破壊力です。長期戦略を意識せず常に描けるようになると、必然的に大きな視野でビジネスモデルを構築する力が備わってくる、目指すべきところはここなのだろうと感じています。
世の中で何が起こっているのか、人がどこへ向かおうとしているのか、全身で吸収すべく、意識して鍛錬するよりほかないのでしょう。
付け焼き刃のようなスキルに競合優位性などありません。寸暇を惜しんで身につけようとする意欲を失わずに地道に積み重ねていくのみです。これをお読みのあなたもご一緒に、セールスライターとして日常触れる機会のすべてを、学びのチャンスととらえて進んでいきましょう。
PS
セールスライターのインプットのためのマインドセットは
こちらでも読めます。