The Sales Writerでは初めましてのご挨拶になります。
楠瀬チームでインタビューチームリーダーをしています小野裕史です。今月から月1位のペースで記事の執筆をさせていただくこととなりました。よろしくお願いします。
楠瀬チームでは、それぞれのスキルに合わせたチームがありますが、その中で最近新設されたのがインタビューチームになります。
ベテランセールスライターの方は、インタビューの重要性を知っていると思いますが、セールスライターとして活動をしていても、特に最初のころはインタビューをする機会はあまり多くないのではないかなと感じています。
実は私自身、インタビューの経験がほとんどない中でのチームリーダーという大役を頂くことになりました。付き添い経験があるだけで、自身でインタビューを行ったことはありません。
リーダーになって、初めてインタビューの書籍を数冊読んでいる程度の知識になります。
実践経験のないリーダーなんて、セールスレターを書いたこともないのに売れるLPなんて簡単に書けるでしょ、と勘違いするのと同じくらい無謀なことだと感じていた中、宮川さんから実践の場を頂きました。
今回は、宮川さんが受けている外部案件のお客様の声インタビュー。
インタビュー経験がない私が、事前にした準備やインタビューを経験してどう感じたのか、経験して得たものなどを思いのまま書いてみたいと思います。
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【インタビューの事前準備】
まず私がしたことはインタビューの事前準備です。
インタビューに事前準備なんて必要?と思ったあなた。インタビューは事前準備が一番重要になります。スキルのあるインタビュアー程、事前準備に力を入れています。
今回私が事前に準備したのは、
- インタビュー調査書の作成
- 各種リサーチ
- インタビューフローの作成
この3つになります。
インタビュー調査書の作成
調査書では、いくつか確認するべき点を洗い出す作業になります。
- なぜインタビューをするのかという背景
- そもそもインタビューをする目的
- 誰が読むためのインタビューなのか
- インタビューをする前と後による仮説
- インタビュー後の活用方法
このような事を調査書として作成しました。
なぜ調査書を作成したかというと、
- 今回のインタビュー内容を自分に落とし込むため
- 相手(今回は宮川さん)との認識のズレがないか確認するため
この2つを同時に行うために作成していました。
話を聞いただけで進めてしまうと、依頼者の認識とのズレに気付けずに的外れなインタビューになってしまう危険性があるので注意が必要です。
今回は宮川さんより先方のHP情報と、どのような内容のインタビューなのかを伺っていたので、その内容を調査書に落とし込んで方向性の確認をしました。
各種リサーチ
インタビューでもリサーチは超重要です。
今回は主に、宮川さんが請け負っている事務所の業種や取り扱っているサービス内容、競合リサーチと実際にインタビューを受けて頂く業種のマーケットリサーチを中心に行いました。
相手が普段使っている言葉を知っておかないと、重要なワードが出てきても聞き逃してしまう可能性があります。セールスライティングもインタビューも結局リサーチなんだなと感じながら調べていました。
インタビューチームでは、案件ごとのリサーチ内容の整備もしていきたいと思いますので別の機会で実際のリサーチ内容もこちらで共有させて頂こうと思います。
インタビューフロー
実際のインタビューの質問状もかねて、どの項目にどの位の時間が使えるのかを自分自身が分かり易くするために作成しています。
時間配分の目安がないと、相手がせっかく話をしてくれていても、一番重要な話の時に時間切れになってしまう可能性もあります。目安を作っておくことで、この話はこの辺で切り上げて次に向かうべきタイミングなども分かるようになります。
インタビュー経験がほぼ無かった私が、今回一番重要だと感じたのがインタビューフロー(むしろ質問状)になります。詳細は後ほど詳しく書かせて頂くので話を進めますね。
【インタビュー当日~実践】
今回のインタビューは1件予定でしたが、前日には急遽インタビューにご対応頂ける方が増えて1日で5件のインタビューを行う事になります。簡単に時間配分をしても1件当たり、移動時間も含めて約2時間。
クライアントとの待ち合わせ場所に向かう電車内で、私は宮川さんに
「お昼ごはんを食べる時間すらなさそうですね・・・」
と軽い愚痴をこぼしていました。
新大阪からクライアントの待ち合わせの駅までは約40分ほどで到着。
移動中はインタビューフローやクライアント情報を再チェックしていました。
が、私自身の初インタビューです。
駅が近づくにつれて緊張が高まっていくのが分かります。
インタビュアーが緊張していては、相手にも伝わってしまい相手も緊張してしまいます。
それでは話を聞くどころではなくなってしまうので、自分の中で考えられるシチュエーションなどを想定して質疑応答などをしながら緊張を誤魔化していました。
インタビュー1件目
記念すべき私自身が行うインタビュー1件目になります。
事務所の前に着く頃には、すでに緊張で頭の中は真っ白です。
「ヤバい、(この状態で)インタビューなんて出来る気がしない」
この言葉がその時の私の頭の中の支配的感情です。
そんなことを言っても、もうクライアント先に到着しているので軽い挨拶や趣旨説明などをしながらインタビューを開始していきます。
インタビューは質問すれば良いという訳ではありません。
相手が答えたことに読み手が知りたいことを掘り下げていく必要があります。インタビューを受けている人は良いことを答えてあげようと表面的な答えが多くなり、本質が出てくることが少なくなってしまうからです。
しかし頭が真っ白な状態で臨んだインタビューで本質まで聞けるはずもなく、相手も緊張をした状態のままインタビュー1件目は終了しました。
やっとの思いで、いくつか質問状から掘り下げて話が聞けたかどうか位のものでした。
インタビューフローでは準備から撤収まで1時間ほど時間を見ていたのですが、実際はというと準備から撤収まで30分ほど。
インタビューは時間にして5分~10分程度です。
頭が真っ白なため、インタビューをする内容すらも頭から飛んでいるほどの緊張ぶり。
インタビューフローを作っていたから辛うじてインタビューの体裁を保つことが出来たという感じです。
「こんな調子で1日5件も出来るのか?」
1件目を終えた素直な自分の感想です。
しかし、クライアントや宮川さんが隣にいて辞めるという選択肢があるはずもありません。
1件目が終了して、すぐ2件目に向かいますが1件目と2件目は目と鼻の先。
5分としないうちに到着してしまったため、1件目を経験したことで「出来ない自分」を知ってしまい更に緊張が高まっています。
そんな状態で2件目に突入しているため、2件目も同じような状態でのインタビューとなってしまいました・・・
最初はお昼すら食べる時間がないと宮川さんに愚痴をこぼしていたにも関わらず、しっかり1時間以上のお昼休憩を取る時間が生まれてしまいます。
(宮川さん、ムダな愚痴をこぼしてすいませんでした)
1件、2件となんとかインタビューを終えて、昼食休憩中に常に私の頭にあった言葉。それが
「帰りたい・・・」
この言葉が常に頭の中を回っていました。
ただ、安心(?)してください。最終的に私は今回インタビューが1日に5件も出来て良かったと心から思っています。インタビューが自分の納得のいくものでなかったとしても、やるべき準備をしていれば見えてくることがあり、戦略に組み込むことが出来ると知りました。
昼食後も予定通りインタビューを行います。
3件、4件、5件と1日でインタビュースキルが向上するわけではありませんが、5件目に入るころには多少のインタビューに対する慣れが出ています。
1件目よりも緊張せずに取り組むことが出来ている意外な自分の発見もありました。
【インタビューを1日5件して分かったこと】
恥ずかしい話、今回はほぼインタビューフローに沿ったインタビューになってしまいました。動画撮影でしたが、動画を終了したときにインタビューを受けて頂いた皆様が一様に笑顔になっていました。
相手がどれだけ緊張したままインタビューに突入してしまっているのかが良く分かります。
インタビューでは行う前に雑談をするなど、アイスブレイクと言って相手の緊張を解くための時間を設けることが多くあります。
今回はアイスブレイクも何も私が緊張して軽いパニック(笑)だったので、それどころではありませんでした。でも、インタビュー後に全員が笑顔になり、クライアントさんに話しかけているという共通点がありました。
そのため、顧客のお客様の声インタビューでは、クライアントの方も含めた3人の会話でアイスブレイクをして、そのままインタビューに入っていくという事も有効なのではないかなと感じました。
何なら撮影をしていなくても、インタビュー内容なども軽く話しながら、本番で「先ほども少しお伺いしましたが」みたいな切り出しも使えると思います。
クライアントのお客様の声に出て頂けるくらいだから、当然その方との関係性も出来ています。急に現れたインタビュアーだけで相手の緊張を解くのは、慣れている方でないと難しいと正直感じました。
それであれば、すでに関係性も出来ていて話しやすい方にも入って頂く方が、アイスブレイクの会話としては成り立ちますよね。
今回インタビューフローを作っていたことで、必要最低限の内容は聞くことが出来ました。
その中で、
「お願いをして特に良かったと感じる点は何ですか?」
という質問に対して、
- なんでも話せる人柄
- 分からないことがあれば、気軽に電話して聞いてみようと思える
- 疑問に対して、その場で返答してくれる
5名ともこのようにお話をしていました。
全員が同じ答えを出すという事は、その方の強みだという事が分かります。
逆に以前の事務所はこのような対応が出来ていなかったので乗り換えた、とお話を頂いた方もいます。
今回のクライアントはそんなこと意識したことも無かったし、今回のインタビューが無ければ分からなかったと仰っていました。
1つ1つの質が高くなくても、数を行う事で見えてくることは間違いなくあります。
それが今回1日5件行ってみた私の一番の収穫です。
自分が出来ないと感じて尻込みをするのではなく、出来ないのであればインタビューの対象者を増やして核心に迫ることが出来ると分かったからです。
しかもインタビューのスキルアップには経験を多くすることが一番なので、本質の声が見えてきて自身のスキルアップにもなる。1石2鳥の方法ですよね。
私は1件目と5件目では心の余裕が違うのが分かりました。
数をもっとこなしていけば、よりその余裕も出てきて相手も安心して答えてもらう事が出来ると思います。
今では、もっとたくさんのインタビューの経験がしたいとさえ感じています。
最初は出来ない自分に焦りと不安がありましたが、初めから自分の理想とするインタビューが出来るはずはないと良い意味で開き直りが出来ました。
セールスライティングと同じでどれだけ書いたか、どれだけ経験したかが全て自分に返ってくると改めて感じることが出来ました。
今回、宮川さんは必要最低限のアドバイスはして頂きましたが、基本は何も言わず辛抱強く見守って頂きました。
山科さんには、動画を止めた後に音声を回したまま追加の質問をして頂いたりしました。
自分はとてもありがたい環境で取り組ませて頂いているなと感じながら取り組ませて頂きました。お二人にはこの場を借りてお礼申し上げます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
インタビュー実践経験の乏しいリーダーのインタビューを赤裸々に綴ってみました。
だれでも最初は下手なところから始まります。
出来ない事を知り、そこを乗り越えて初めて一人前になると痛感しましたが、この気持ちを楽しみながら今後も取り組んでいきたいと思います。
PS
新設されたインタビューチームも含め、楠瀬チームでは様々なスキルチームがあります。自分の得意なことに特化してセールスライターとしての活動ができますので、興味のある方はこちらをチェックしてください。