私のクライアントの1つに、美容室に薬品を卸したり、技術講習をしたりしている年商10億円ほどの中堅美容ディーラーさんがいます。
よく「そんなクライントどうやって獲ったんですか?」と聞かれるのですが・・・私的には”運”の要素が相当強かったと感じています(笑)
なぜなら、ディーラーさんとの最初の接点は、私がかけた一本の間違い電話がキッカケだったからです(笑)
当時の私は、美容業界の実績が何もない駆け出しセールスライターでした。
片や先方は、創業してから30年以上、取引先約900店舗、年商約10億円、ホットペッパーを運営しているリクルートから独立した、業界ではそこそこ有名なコンサルタントさんなどともお仕事をしていました。
普通に考えて、実績ゼロの新人が相手にされるなんてまずありえない話です。
今回は、駆け出しセールスライターだった私が、どうやって一本の間違い電話をキッカケに、美容ディーラーさんからお仕事を紹介してもらえる事になったのか?そのあたりの経緯についてまとめてみました。
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ディーラーとのアポ獲得までの流れ
2016年の8月頃、私は美容室のクライアントを獲得していこうとテレアポを実施しました。
リストに使用したのはタウンページ。オファーはチラシ無料作成。
タウンページの美容室カテゴリーに載っている番号に上から順にかけていきました。
なぜテレアポを選んだかというと、
「なんだかんだいってテレアポが一番早いから」
です。
この時の私は、クライアント獲得に対するモチベーションが相当高かったので(笑)テレアポは嫌いですが、テレアポという方法を選びました。
でも、テレアポをやったことがある人ならわかると思いますが、基本的に冷たくあしらわれます(笑)
嘘みたいに冷たくあしらわれます(笑)
その時も、最初の10件程度はそんな感じでした。
そして、10数件目で運命のディーラーさんにテレアポをしたわけです。
当時私は、美容室のカテゴリーに掛けていたので、まさかディーラーだとは思いもしませんでした。
それに、その時電話に出た先方の専務も、電話口ではそんな事一切言わず・・・私のテレアポトークをただ聞いているだけでした。
で、間違い電話の結果、ディーラーとは知らずに、アポが取れたのです。
(念を押してもう一度お伝えすると、アポが取れた時点で私は、”美容室とのアポ”が取れたと思っていました。)
この時の事を、後々になって専務に聞いてみたところ、こんな事を言っていました。
- 美容室の売上が落ちている。
- 美容室も積極的に集客をしなくてはいけない。
- でもホットペッパーの費用を負担できない美容室が増えている。
- だからチラシというツールを見直していた。
- それと、店舗に紹介しているコンサルとも相性が合わずに別れたばかりだった。
間違い電話をした私の話を聞いてみようと思ったのは、こんな感じの理由だったそうです。
悪く言ってしまえば、ノウハウを抜きだそうとしていたとの事でした(笑)
つまり、このタイミングだったからアポが取れたって事ですね。
もし、タイミングが悪かったり、電話に出たのが普通の事務の人だったら・・・きっとアポは取れていなかったでしょう。
まさに”運”ですね。
でも、その運を引き寄せたのは”行動”をしたから。
行動をする事でしか成果は得られないという教訓ですね。
執筆陣の藤井さんは1年以上愚直に1つの行動を続け、独立を果たしたそうです。
その時の様子をこちらで赤裸々に語ってくれていますよ。↓
>>>交流会。顔なじみからクライアントへ
打ち合わせ前にした準備
何はともあれ、私にとって初めての美容室のアポです(本当はディーラーでしたが)。
元々、BtoBの会社を経営していたので、アポの時どれだけの準備をしたかで商談の成約率が変わる事は重々承知でした。
この時は、チラシ無料作成のオファーでアポを獲ったので、当たり前にチラシサンプルは必要です。
が、私の手元に美容室で実施した事例はありませんので、サンプルなんてなかったわけです。
なので当然サンプルを作らなければいけなかったのですが、ここで1つ疑問が湧いてきました。
ちょっと待てよ。サンプルを作ったとして、当然それを使った実績は提示できない。
流石に、美容室での実績1つもないのに、嘘の実績をいうわけにはいかない。
じゃあサンプルは意味がない?
でも、どんなチラシを作ってくれるのかは、向こうは絶対に見たいはず。
さて、どうするべきか・・・
こんな疑問が湧いてきたんですね。で、散々悩んだ挙句私が出した結論は
サンプルは作る。でも美容室での実績がない事は素直に言う。
という事でした。
つまり、この時すでに動いていた工務店やたまに作っていたチラシでの実績は提示するけど、美容室での実績はこれからです、という事を素直に話そうと決めたんです。
なぜなら、自分を大きく見せても、後々辛くなるのはわかっていましたし、嘘で関係性を作ってしまったら、嘘で嘘を塗りかため続けなければいけなくなるので、いつかボロが出る。
それに、当たり前に嘘はよくない。こんな考えを持っていたからです。
なので、この時準備したものは
- これまで作ったチラシとその反応数のリスト
- 美容室用のサンプルチラシ
この2つを資料としてまとめアポに臨みました。
でも、だからといって提案資料が乏しい状態で成約につながる事は、まずありえないのも事実です。
そして、現場を経験していないと、どんな資料があればクライアントが興味を持ってくれるのかもわからないと思います。
だからこそ、必要だと思った資料は面倒くさがらずに全部作るようにしたいですね。
結果だけみれば、使わなかった資料や意味のなかった資料も出てきますが、それは、作って見て使ったからわかる事。
無駄な事なんて何一つないですよ。
とはいえ、絶対にあった方がいい資料の1つは”事例集”です。
事例集があるだけで提案がこんなに簡単に通ったりしますからね↓
>>>セールスライターのためのアプローチブック、「月刊くすのせ」を使ってみた!
アポ先の美容室に行って初めて”ディーラー”だと気づく・・・
準備も前日までに終わり、いよいよアポ当日です。
自宅から美容室まで車で10分程度。車を止める場所や店舗の場所の確認も含め、1時間前に自宅を出発します。
しかし、該当の住所まで行って見たものの、”美容室”はどこにも見当たりません。
「あれ、おかしいな」
何度も住所を確認し、その住所の前をグルグルグルグル車で行ったり来たりします。
でも、”美容室”は一向に見つかりません。仕方がないので、車を近くにある西友の駐車場に止め、住所近辺を歩いて探す事にしました。
でもやっぱり、該当先の住所には、倉庫らしき建物と同じ敷地内にある企業のオフィスのような建物しかないんですね。
でも、住所はここで間違いない。そんなこんなしているうちに、アポの時間が迫ってきます。
私は、ずっと昔から約束の時間だけは絶対に守る!という変なルール?を持っていたので、時間は絶対に厳守です。
なので、埒があかないと思った私は、その敷地内に入り、建物の横に貼ってある会社名を見てみる事にしました。
するとそこには、私が伺う予定だった美容室の店舗名が書かれているじゃありませんか!
「え?どういうこと?ここ?ここなのか?この中に店があるのか?」
まだ、美容室だと思い込んでいる私は状況が掴めず困惑気味でした(笑)でも、住所はあってる。
屋号も同じ。入り口の近くには、シャンプーやらトリートメントだかのリーフレットが大量に設置されている。
「ここ・・・だよな?」と半信半疑で受付のある2Fに向かいました。そして、受付の女性に恐る恐る
「あの〜、今日14時から〇〇さんとお約束している宮川と申します。〇〇さんはいらっしゃいますでしょうか?」
と、訪ねて見ました。すると受付の女性は笑顔で
「宮川様ですね、お待ちしておりました。こちらにどうぞ」
とオフィスの一角にある打ち合わせスペースの1つに案内してくれました。
と同時に、自分が来たのは美容室ではなくディーラーだということに気づくのです。
というのも、テーブルの端に、そのディーラーが発行しているニュースレターが置かれていたんです。
そこには
”総合美容メーカー〇〇”
と書かれていました。その時私が思ったのは
「やべっ、くる場所間違えた」
です(笑)ですが、黙って帰るわけにもいかないので、ひとまずアポを約束した専務がくるのを待ったのです。
であるなら、絶対にその時間は守るのが当たり前ですよね。
でも実際には、時間を守らない人というのは結構います。
電車が遅れたとか、お客さんが急にきてしまってとか、理由は何であれ、時間は絶対に守らなくてはいけないのが私の価値観です。
なので、私は初めてのクライアント先への訪問時は、1時間前とかには現地についているのが当たり前だと思っています。
そして、10分前に訪問するようにしています。
自分のために割いてもらった時間を守らないという事は、相手の時間を軽んじてる証拠。絶対にこちら側がしてはいけない事です。
時間以外にも相手へのリスペクトの気持ちは、1人の社長と長く関わっていくために一番大切な事ですね。
>>>クライアントから必要となれる人になるために見つめ直したい事
「もっと話を聞かせて欲しい」と言ってもらえた意外な理由
数分も立たずに専務は来ました。名刺交換をしてお互い簡単な挨拶を済ませます。
そして私は、美容室だと思ってアポを獲ってしまったことを詫び、帰ろうとしたのです。
私「お時間取らせてしまい申し訳ございません。実は、タウンページを見てお電話差し上げたのですが、てっきり美容室だと思ってお電話してしまいました。ご提案内容も、オーナー様向けの美容室への新規集客チラシの話なので・・・お時間取らせてしまい本当に申し訳ございませんでした。」
こんな感じのことを伝え、その場を去ろうとした私に専務は
専務「いや、わかっているよ。色々理由はあるんだけどチラシに興味があるから、話だけでも聞かせてよ」
こんな感じのかなりライトなノリで返してきました。
この言葉をいただいて私が思ったのは2つ。
- 1つ目は…仕事になることはまずありえないので、本当の美容室でのプレゼン練習の場とする
- 2つ目は…”色々な理由”ってなんだろう?という純粋な好奇心
つまり、成約の事とかは一切考えずに、話をしようと考えたのです。実際にどんな話をしていったかというと
- 地元でポスティング会社を経営している事(素性のハッキリした人間だと伝えたかった)
- 集客代行として活動している事
- 集客代行とはどんな事をしているのかの説明
- これまでの実績の提示
- 今後美容室に特化してやっていこうと思っている事(美容室の実績がない事も伝える)
- その上でチラシのサンプルを見せる
だいたい、こんな感じの流れの話をしていったんです。
今考えると、自分のことしか話していませんが…それは置いといて(笑)結果がどうなったかというと…
専務の方からこの日のうちに「何か一緒にやってみようよ?」という話まで一気にまとまったんですね。
全く想像していなかった言葉が返ってきました。
ですが、普通ありえない話です。
私も「何を言ってるんだ、この人は?」と言っている意味が理解できませんでした。でも
「何かやってみるってのは仕事を?ってことでしょうか?」
と確認してみると、そういう意味でした。
先方は、有名どころから自称コンサルタントまで、年がら年中方々からJVのお誘いがきている方です。
なので、その理由がわからなかったので、理由を専務に尋ねたところ・・・
高飛車じゃないから
即答でこんな答えが返ってきました。
つまり、自分で言うのもさむいですが、プレゼンを通して感じた私の人柄を気に入ってもらい「仕事を一緒にしたい」と思ってもらえたんですね。
まさに、1本の間違い電話をキッカケに奇跡が起きた瞬間でした。
でも実は、先ほどお伝えしたプレゼン内容以外にもう1つ、1つのカテゴリーだけで2時間にも及ぶ熱いプレゼンをしていたんです。
そのプレゼンとは一体何か?そのあたりについては次回の記事でお届けする
【クライアント獲得事例】1本の間違い電話から生まれた嘘のような本当の話Part2
でまとめていきたいと思います。
PS
次回まで待てない!というせっかちなあなたには(笑)こちらで提供されているサポート内容の1つに、私が行った熱いプレゼン内容が含まれていますよ!
凄いですね!
運もありますが、全て誠実に臨んだ宮川さんの人柄にディーラーさんが動いたんだなと感じました。
背伸びしたり、カッコ良く見せようとしていたら、それこそノウハウだけを盗まれたんじゃないかと思います。
あと実績なくても素直にぶつかればチャンスがあるんだって希望が持てました。
貴重な内容を教えて頂きありがとうございます。
結果論に過ぎませんが、等身大の自分を拾い上げてくれたクライアントさんとは、やっぱり関係が続きますね。自分の実力を盛って獲得したクライントはやっぱり、関係が続きません。確かに、実績がなかったり、初心者だったりした場合、仕事を任せてくれるクライント候補は少なくなると思います。でも、安定した継続契約を1つのゴールにするのであれば、等身大の自分でぶつかっていくことのほうがよっぽど近道だと私は思っています。
小林さんは、いつもたくさんの記事にコメントをしていただけて、本当に嬉しいです。純粋に嬉しいです。ありがとうございます!
宮川さん
素敵です!
専務さんには宮川さんの誠実な態度や人柄が伝わり興味を持って貰えたこと。
嘘をつかず、素直に今自分ができることを話しをすることで「高飛車じゃない」って思ってもらえたんですね。
運だけではなく
誠実でまっすぐな人柄と
もの凄い行動力を見る人が見ればわかるんだなと感じました。
カッコつけてないところが
カッコよさかもしれないですね
勉強になります。ありがとうございました。
実を言うと、3月の養成会の時の谷野さんの共有を見て、自分に驕りが出ていたことに気づきました。そして、初心に立ち返る機会を頂くことができました。私こそ”ありがとうございます”です。あの時の谷野さんはめっちゃかっこよかった!また、親泊会にきてください!(いつもの飲み会ですが勝手に命名しました)