From: 甲斐 慶彦
沖縄、那覇市の自宅より
セールスライターとして、いろんなレターを書いてみたり、チラシを書いてみたり、こういったブログ記事を書く経験を、あなたも日々積み重ねていると思います。
そんな中で、
書き上げた後に「ん〜、こんなの絶対読まれないよな」っていう超大作(冗長なだけで中身の薄い、長すぎるレター)が出来上がったことはありませんか?
もしくは、
書き出しは順調にスラスラと書けていたのに…、途中で失速してしまい、最後はグダグダでどうしようもないものが出来上がり、最初から書き直し…なんてことはありませんか?
もしくは、もっとシンプルに
レター1つライティングするのに、時間が掛かりすぎてしまい、ライティングが苦痛でしょうがない…なんてことはありませんかね?
どれも、私が経験してきたことで、あなたも同じような悩みを抱えていれば、この記事は役に立つと思います。
今回の記事では、最近私の中で解決したある1つの方法をシェアさせてもらおうと思います。
「コピーライターなら、ダラダラとしたつまらないコピーなんて書くな」
これは、最近ある先輩ライターさんに言われた一言です。
「コピーライターは、人の心を動かすのが仕事なんでしょ?なら、なにげない投稿の1つでも、そこに人の感情を動かすことを書けなきゃダメじゃない?ダラダラくだらないこと書いてんじゃないよって思うよ。」
グゥの音も出ない正論…。
そう、冗長などうしようもないレターって、読む側としても、苦痛でしょうがないんですよね。「くそー、時間無駄にした!」って。
この先輩の話を聞いてから、「冗長なだけのつまらないレターを世に出すのは罪」とさえ思うようになりました。
読んでもらうということは、読み手の時間を使ってもらうってこと、命を使ってもらうことだって、痛感したわけです。
スキル不足もある…
経験不足もあるかも…
才能がないのかも…
つい、そんな風に考えてしまいますが、実はそうじゃないかもってことを最近学びました。ライティングへの取り掛かり方がマズイから起こっている問題だって気づいたんです。
たぶん、この方法を知らなければ、この悩みは一生治らないだろうなって思います。
なぜ時間ばかりかかって、レターが完成しないのか?
そのマズイ取り掛かり方っていうのは…
いきなりパソコンを開いて、タイピングから始めることです。
つい、やっちゃいますよね。
でも、これがプロとしてやるなら最も時間を無駄にしちゃう方法のようです。
なぜなら、タイピングから始めると「全体像をシンプルに捉えることができなくなるから」
そして、もっとアルアルなのが「ピクチャーしなくちゃいけないライターが、タイピングから始めるとレクチャーモードに入るから」
これです。あなたもセールスライターなら「レクチャーするな!ピクチャーしろ!」っていう言葉は聞いたことがあると思います。でも、タイピングって、普通に会社員生活を送っていたりすると「レクチャーするためにするタスク」だったりしますよね。
だから、理路整然とした、面白くもなんともない冗長な『資料』ができちゃうんです。
そして、全体像を見失いやすくなるのも問題の核心です。
頭から書き始めると、論点がアッチに行ったり、コッチに行ったりしちゃいます。
結果、何回も読み直さなきゃいけないし、何回も手戻りがあるから時間がかかってしょうがないんですよね。
全体の核が定まってないから、つい複雑になっちゃうし、わかりにくくなっちゃう。結果、つまらない長いだけのレターが出来上がるのです。
これ、タイピングから始めると驚くほど、こんな事態に陥ります。今でも陥ります。
熟練ライターならともかく、まだ書きなれてないライターなら、より一層陥っちゃう落とし穴ですよね。
世界のクリエイターに学ぶ、エモーショナルなメッセージの作り方
これは最近私が読んでいる本「プレゼンテーションZEN」という本で述べられていることから気づき、実践し始めたことなんですが、解決策はとってもシンプルです。
手書きから始めること
これで、驚くほどライティングのスピードが速まって、中身の精度も高まります。
プレゼンテーションもセールスレターも、読み手(聴き手)に語りかけて、心を通わせ、相手を説得したり、問題を啓発するのが仕事ですよね。
プレゼンテーションも、タイピングから始めるとロクなことにならない、というのが証明されているようです。
プレゼンテーションZENでは、こんなエピソードが紹介されていました。
同書の著者が、Apple (あの株式時価総額が世界一位の巨大企業)のシニアディレクターに「提案したいことがたくさんあるんだ」と持ちかけられて、「どんな綺麗でクリエイティブなスライドショーや、動画を持ってきたんだろう」と期待していたところ、出てきたのは巨大な模造紙だったと。
長さ5メートルにも及ぶ巨大な紙の巻物が出てきて、その中には、文字と絵がちりばめられていて、漫画みたいな様子。そして漫画を解説するかのようにプレゼンされて、それが非常に印象的でわかりやすかった、とのエピソードです。
驚くのが、そのクリエイティブディレクター(Appleのディレクターですよ)は、Macの電源を1回も入れずに数日間仕事をすることもあるそうです。仕事の道具は紙とペンだけ。
また、他にも…
日進月歩で最新の機器やソフトウェア、アプリに囲まれている世界的なプロのデザイナー、彼らも企画やブレインストーミングは、紙とペンだけでやることがわかっています。
世界的なクリエイターでなくても、手書きが有効っていう証拠。
世界的な事例ばかり出しても、しょうがないので、もっと身近な証拠。
私は、この本を読んでから、実際に記事やレターの全体像を手書きから始めるようにしました。
すると、より情報を印象的に受け取ってもらうのに、右脳をフル活用しなきゃっていうスイッチが入った気がします。
レターにせよ、記事にせよ、全体像を見渡して、核となるアイデアを特定するところから始まります。ここに手書きが向いているようだってことがわかりました。
「人はビジュアル(視覚)で、物事を捉える」というのは、聞いたことがあるとおもいますが、手書きすると、タイピングよりも格段に「ビジュアルで物事を捉える」ことができるようになったんです。
あと、良い点が…
手書きだと「中身のないことは書けない」ということがわかりました。
自分の中にないことは出てこないんですよね。(一方、タイピングだと、どうしてもコピペなんかで量が増えてしまい、冗長になっちゃうんですよね。)
ライティングの時間も大幅に減りました。
以前は、こういったザ・セールスライターの記事を書くのにも、実装まで含めると4〜5時間かかっていました。
一方、今あなたが読んでいる、この記事なんかは、全体の構成から実装まで含めて、およそ2時間半くらいしかかかっていません。半分ほどの時間で、以前と同じかそれ以上の記事が書けるようになるっていうのは、常に時間がないライターにとってはこれ以上ないメリットですよね。
とまぁ、いろいろ紹介してきましたが、やってみて欲しいことはただ1つ
「手書きっていいから、1回やってみて」ってだけです。
写経なんかがオススメなのも、こういうことかもしれません。
一字一句書き写すんじゃなくて、全体像や核となるアイデアを、トップライターがどう展開しているか?どう補強しているか?どう読み手をケアしているかを掴むのにも、手書きがとっても役立ちますからね。
書く題材がまだないライターさんは、写経を…
書く題材があるライターさんは、ぜひ手書きからライティングを始めてみてください。その効果に驚くはずです。
P.S. 写経については、こちらの記事でも詳しく、わかりやすく解説してくれています。ぜひチェックしてみてくださいね。
手書きによる右脳活用は他にも言っている方があるのでしょうが、私には新鮮でユニークに感じられました。ありがとうございます。
別件ですが、私は写経ということばは適当でないと以前から確信していまして(妻が書家でして、叱られました)、「優良コピーの手書き体験学習」と呼ぶようにしています。人に押し付ける気持ちはまったくありませんが。
またの記事を楽しみにしています。
白井さん
コメントありがとうございます。
ぜひ、手書きでライティングに取り掛かってみてくださいね。お勧めです。
写経については、おっしゃるとおりかもしれませんね。
私のチームでも「スワイプの手写し」と読んでいます。実力アップにはとってもお勧めのエクササイズなので、私も今後とも実践していこうと考えています。
お互い、スキルアップしていきましょう。ありがとうございます。
つい先日、キャリア支援会に参加させていただいた者です。
とても参考になる記事をありがとうございました。
最初から、え?これって全て、私が体験してきた悩みを解決してくれてる??って思いながら、最後まで、飽きることなくぐんぐん読み進めてしまったことが、
この記事に書かれてることの実証ちゃうん??
と思って、学びと感動の、ダブルでおいしい体験をさせていただきました!
私の感動、正しく伝わってますでしょうか、、、
手書きから!
私もさっそく、実践してみます。
波多野さん
コメントありがとうございます。
おっしゃるとおり、手書きだとペルソナというか、読み手の感情とかも感じ取りながら書き進めやすいんです。狙い通り(?)心を揺さぶれてよかったです(笑)
ぜひぜひ手書き、挑戦してみてください。お互いスキルを積み重ねていきましょう!