セールスライティングの勉強では初期段階で必ずと言っていいほど「特徴とベネフィット」の話がでてくると思います。
学びはじめたばかりの人にとって「特徴からベネフィットへの変換」は難しいと感じるかもしれません。いざ書きならべた製品の特徴とにらめっこしても中々思い浮かばず、難しいと感じてしまう人もいることでしょう。
難しいと感じてしまう理由の一つに「見込み客が普段気にしていること、悩み」を意識していないことがあげられます。
見込客は普段何に困っているのか?心の奥底で何に悩んでいるのか?を知ることが重要です。その結果「この特徴は見込客のこの悩みを解決できるのでは?」と特徴が解決できる悩みやもたらす結果を導き出すことができます。
では具体的にどう進めていくか?
今回は「GVIDO」という商品を例にとって考え方の一例を示したいと思います。このGVIDOは楽譜専用の電子ペーパー端末です。この商品の対象者はピアノなどの楽器の演奏者です。
クライアントから「この商品売りたいんです!」とお願いされたと思って、ぜひ考えて見てくださいね!
まずは商品の特徴を並べる
楽譜も紙媒体ではなく電子端末として持ち歩く時代が来たわけですね。調べれば調べるほどたくさん特徴をあげられると思いますが、今回は考え方としてわかりやすいものを2つあげて見ます。
- 8GBのメモリー容量
- タッチでページを前後にめくれる
次にこの商品がもたらすベネフィットを!といきたいところですが、見込客(ピアノ演奏者)がどのようなことを普段気にしているか、悩んでいるかを考えて(調べて)いきます。
楽器の演奏者の悩みや気にしていること考えてみる
ピアノの演奏者が日頃考えそうなことと言われたら何を思いつくでしょうか?列挙した特徴を意識しながら考えて、仮説を立ててみましょう。2点挙げて見ます。
1、紙の譜面だと荷物がかさばる。持てばもつほど重くなりたいへん
電子書籍などにも当てはまることですが、紙である以上一定のスペースを取ります。ピアノの楽譜になると結構な厚さになるそうです。持ち運びの時に重量から辛さを感じてしまうことが考えられます。Googleの検索結果では、思い楽譜を持ち歩くためのバックはどうしたらよか等、楽譜の重さを軽減しようとしている方がいるとわかります。
2、本番の演奏中にページめくり(譜めくり)が失敗することがある。
ソロの演奏や、オーケストラピアノの演奏にの際にはピアノ演奏者の横に楽譜をめくる専門の人がつくことは珍しくありません。「譜めくり」と呼ばれますが、これがなかなか難しいそうです。めくる際にうまくめくれずに演奏のタイミングとずれてしまうことがあります。時には楽譜を大きくずらしてしまうハプニングが起こることも。演奏者としては気が散ってミスを誘発してしまったり、一種のフラストレーションを抱えてしまうことでしょう。ミスからくる恥への恐れや、その状況が起こることに対する不安をどこかで抱いていることでしょう。
特徴と見込客の悩みからベネフィットを導く
特徴と見込客の悩みが揃ったら、それらをつなげてベネフィットを考えます。一つ目の特徴である「容量8GB」の場合、容量の許す限り楽譜のpdfデータを入れることができます。つまりどんなに楽譜を入れても重くなることはありませんね。「重い楽譜をバックに入れ、たいへんな思いをしながら移動することがなくなる」「楽譜の重さから解放される」が特徴から得られるベネフィットになります。
2つ目の特徴はどうでしょうか。「タッチでページをめくれる」ということは、指一本軽く触れるだけで楽譜をめくることができます。手元がくるってめくるタイミングがずれたり、ハプニングが発生する恐れがググッと減ること予想されます。その結果、「フラストレーションを抱えることなく安心して演奏に集中することができる」「楽譜めくりに起こりうるハプニングはもう恐れることはなくなる」が2つ目の特徴から導き出されるベネフィットになります。
いかがでしょうか。特徴とひたすらにらめっこするだけでは、ベネフィットを導き出すのは難しいでしょう。見込客が普段考えていることや、心の奥底で密かに悩んでいることを分かっていれば悩まずにベネフィットを導き出せるようになります。
ベネフィットを考える際は、ぜひ見込客の悩みなどをリサーチした上で挑戦して見てください。
書き込みもできちゃうデジタルな楽譜。
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http://www.gizmodo.jp/2017/04/digital-music-score-gvido.html