2024/01/14

[目標・計画]その撤退ライン、決めてますか?

こんにちは!
クスノセ・アンド・カンパニー株式会社
リサーチャーXです。

新年になって
新しい目標や事業計画を立てたりした方も
きっと多いですよね。

15日経過しましたが、進捗はいかがですか?

私は新年早々にコロナにかかりまして、
早くも軌道修正を迫られております。^^;

若かりし頃であれば、
この時点で

「ああ、もうだめだ」

とゼロイチ思考になってしまいがちでしたが、
そこは年の功でしょうか。

レジリエンスのチカラが多少育って、
くさらずに持ち直すことができています。

そんな感じで打ち立てた
目標や事業計画。

あなたがこれらを立てたとき、
“撤退ライン”を決めましたか?
立てた目標や事業計画に対して、

「ここまでやってダメだったら打ち切ろう」
「状況がこうなったら損切りしよう」

という、線引きのことです。

「せっかくやる気満々で目標を立てたのに
失敗したときのことを考えるなんて…」

「モチベーションを下げるようなことを」

と怒られてしまいそうですが、

実際にその状況に直面すると
これまでのサンクコストが頭をよぎって

「まだ大丈夫」
「まだ巻き返せる」
「もうちょっとだけやってみよう」

となかなか損切りができないんですよね…。

撤退するということは、
ある意味、“失敗”を自分自身で
認めることになりますから、
ほんとうにきつくて、しんどい。

自分が今まで取り組んできたことを
全否定されるような、無駄になるような感覚。

「もうちょっと頑張れば、
事態が好転するかもしれない。」

そのわずかな望みにすがりたくなります。

もちろん、
その可能性もゼロではありません。

それでも、ビジネスである以上、
時間もお金もリソースも限られます。

判断に迷っている間も時間は過ぎていきますし、
お金の損失は膨らみます。

すでに時期を逸し、好機を逃しているのであれば、
撤退が長引いた分だけ傷が深くなります。

ビジネスは短期勝負ではありません。
一瞬だけ売上があがればいいってことはないですよね。

楽観パターンだけでなく、
悲観パターンも想定して、

ここまでになったら
これはスパッと損切りする!という
撤退ラインを決めてしまう。

その状況になったら、
どうしても感情的なことに引きずられて
判断が揺らいでしまうから

あらかじめ決めた撤退ラインに
1mmでも達したら終了にする。

こんなふうにお伝えしますと
「そんな簡単にできたら苦労しないよ…」
というお声が聞こえてきそうですが、

これを、
いざ「そのとき」が来たら、
迷いなくできるようにするために

目標や事業計画を立てたとき
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

にこそ、それをやるわけです。

なぜなら、
目標や事業計画を立てているときは、

状況把握やリサーチをして、
そのことに関して一番、冷静に頭を使って考え、
思考がクリアな状態であるわけです。

徹底的に問題点を洗い出し、
撤退ラインに関しても

「たしかにその状況になったら止めたほうがいいね」

ということを判断できるからです。

それに、
撤退ラインを考えるということは、
その状況をできる限り避けたいわけですから、

その望まない未来から逆算して、
そうならないための道筋も見つけ出せる。

つまり、
目標を打ち立て、事業計画を考えているときに
同時に撤退ラインを決めることは、

決して
後ろ向きなものでも、
やる気を削ぐことでもなく、

少しでも、
負けない、失敗しない道筋を見つけるための
地図を作ることでもあります。

決着の付け方を
「見たくない」と覆い隠してしまうのではなく、

あえて撤退ラインとして見つめることで、
いたずらに怖がったり、おそれたりせずに、

また、流れに翻弄されるのでもなく、
失敗でもなく、

自分が想定していたことに対して
自分で決断したのだというコントロール感を持って
切り替え、次の打ち手・選択肢を選んでいく。

そういうふうに進めていきたいですよね。

これは、自社の目標や事業計画だけでなく、
ライター、コンサルとして関わっている
クライアントさんのビジネスに対しても同じです。

第三者的な立ち位置であることを活かして
誰よりも近く、そして誰よりも客観的に
状況を見定めなければならないはずです。

目の前のことに一所懸命であるがゆえに
みえなくなっているクライアントさんの代わりに
冷静に状況を見る。

クライアントさんのビジネスが
継続的なものとなるように

今、取り組んでいる
計画が、戦略が、施策がどうなったら赤信号なのか。

別の道、パターンB、次の打ち手が打てる
最終のラインはどこなのか。

致命傷でなければ、
やり直せる可能性や軌道修正の道が残せます。

ですが、
撤退ラインを遥かに過ぎてしまい、
もう後戻りできないところまで来てしまったら…?

ビジネスをギャンブルにしていけないです。

大きく勝ちを狙うのではなく、
(ときには勝負も必要ですが)
手堅く、負けない戦い方を。

あなたのビジネス、
そしてクライアントさんのビジネスの
撤退ラインはどこか?

ぜひ考えてみてくださいね。