From:宮川徳生
最近、個別コンサルしている人の案件で
こんな相談を受けた。
「こんな長いメルマガは読まれないから
もっと短くしてほしいって言われるんです…」
コンサルしている人の案件なので
詳細が話せないのだが
この人がコンサルしている案件は
職人的な人を対象にマーケティングを売る案件で
メルマガ代行をやっている感じだ。
なぜ、メルマガ代行なのかというと…
メルマガでキャンペーンをやっても
思うようにサービスが売れないから。
これは余談だが…
インフォビジネスで商品が思うように売れない時
ほとんどの人は商品やセールスに原因があるんじゃないかと疑う。
だが、僕の経験上
ほとんど売れない時は十中八九
原因はメルマガの読者との関係性だったりする。
僕もインフォを10年以上やってるので
かなり色々な経験をしているわけだが
売れ行きが悪かったとしても
全く売れないなんてないのよ。
悪かったとしても
悪いなりにちょっとは売れる。
なぜなら、“インフォ”なので
普通にやってたら「この人から買いたい」
というコアなファンが絶対いるからだ。
そういうコアなファンは
売っている商品が何かとか
値段が幾らかとはほとんど関係なく
〇〇さんが売ってるから買う
という理由で
商品サービスに申し込んでくる。
だから、普通にインフォビジネスをやっていたら
キャンペーンやって反応がゼロとか
何を売ってもほとんど売れない
なんてことにはならない。
なので、インフォやってて
普通のサービスを普通にセールスしていて
売れない場合ってのは
“コアなファンがいない”
状態なんだよね。
ってことは
問題の原因はサービスや価格ではなく
セールスやファネルでもなく
“読者との関係性”
が弱いってことが問題なわけだ。
ってことで
コンサルしてる人のクライアントも
まさに同じような問題が起きているので
メルマガ代行を始めたってわけだ。
そして、その人が
関係性を作るメルマガを書いて
クライアントに見せたところ言われたのが
冒頭の…
「こんな長いメルマガは読まれないから
もっと短くしてほしいって言われるんです…」
ってわけ。
これは、コピーの世界では
長い間語り継がれていることだけど
コピーの世界には長いコピーなんてのは
存在しない。
ピアノコピーで有名な
ジョン・ケープルズは
コピーの長さについてこんな風に結論づけた。
「コピーが長すぎるなんてことはありえない
そのコピーは、ただつまらないだけだ」
よく考えてみてほしい。
例えば、あなたが車の販売店をしていて
来店したお客に車を売ろうとしている。
ただ、あなたは車の整備をしていて
お客の対応ができない。
そこで、部下に来店したお客の対応をして
車を販売するように指示した。
さて、あなたは
その時どんな指示をするだろうか?
A
「おい、あのお客に絶対車を売ってこい!
だが、1000文字以上は絶対に喋るなよ?
1000文字以内で売ってこいよ?
わかったか?」
B
「おい、あのお客に絶対車を売ってこい!
お客が望むなら時間は何時間かかってもいい
他の業務が発生したら全部俺が引き受けるから
お前はあのお客に車を売ることだけに集中して売ってくるんだぞ?
わかったか?」
AとB
どっちの指示を出す?
Aと答える人はいないはずだ。
なぜなら、セールスをするのに
こちら側から時間制限をするなんて
自殺行為だからだ。
セールスってのは
『相手が買うと決断するために必要な情報全てを与える』
ことで成約率が最大化する。
もちろん、初めから
文字数制限があったり時間制限があるのなら
その中で最大の効果を得るために
情報の取捨選択をしなくてはいけない。
だが、そういう制限がないのなら
必要な情報を取捨選択をするなんてことは
馬鹿げている。
メルマガも一緒だ。
もし、長いメルマガが読まれないのなら
なぜ、5万文字もある本が読まれるのか?
理由がつかない。
特に、
関係性を作ることが目的のメルマガなら
なおさらだ。
関係性を作るわけだから
売り手の価値観や考えはもちろん
その価値観が考えに至った背景というものは
絶対に必要な“情報”になってくる。
例えば、
「社長の仕事はマーケティングなので
マーケティングを日々やってください」
って文章から
あなたは何を感じるか?
多分、何も感じないだろう。
だが、その主張に至る理由となる
・最初の起業は半年で会社を潰してしまった
・その後FCでもう一度挑戦するがそれも一年もたず潰してしまった
・そのせいで3000万の借金を背負い自己破産
・妻にも呆れられて離婚
・再起を図ってもう一度起業するもそれも失敗
・だから思った
・売ることができなければ全てが無駄になる
・だから我々の仕事はマーケティングなのだ
例えば、主張に至るこうした背景があると
途端にその人にものすごく共感が生まれる。
そして、主張の理由が伝わるので
その主張の重要性を本当の意味で理解してもらえる。
だから、この主張が
いわゆる教育となり
メルマガで商品が売れていくようになる。
長いコピーなど存在しないのだ。
そこにあるのは
つまらないコピーだけだ。
「社長の仕事はマーケティングなので
マーケティングを日々やってください」
↑
これは文字数にしたら31文字だ。
とても短いコピーだ。
だが、とてもつまらないコピーだ。
だから、このコピーで
誰かがファンになることもないし
何かが売れることもない。
だが!
・最初の起業は半年で会社を潰してしまった
・その後FCでもう一度挑戦するがそれも一年もたず潰してしまった
・そのせいで3000万の借金を背負い自己破産
・妻にも呆れられて離婚
・再起を図ってもう一度起業するもそれも失敗
・だから思った
・売ることができなければ全てが無駄になる
・だから我々の仕事はマーケティングなのだ
↑
これをコピーで書いたら
おそらく3000 文字くらいは必要だろう。
だが、とても面白いコピーになる。
だから、当然
ファンも増えるし商品も売れる。
そのコピーで成果が出るかどうかは
コピーの長さで決まるわけではない。
面白いコピーか
つまらないコピーかで決まるのだ。
このメルマガも
ここまでで2256文字もある。
普通に考えたら
“長い”だろう。
でも、ここまで読んでるということは…
それが
コピーの長い・短い問題の
答えだ。