From:佐藤晴彦
「ごめん!いま金ないねん!」
その言葉を聞いた時、
「あ…これは駄目なパターンかも…」
と思いました。
ガヤガヤと騒がしい喫茶店で、向かいの席で申し訳なさそうな顔をしているクライアントを、ただ見つめるしかありませんでした。
遡ること3ヶ月前、
知り合った社長さんから呼び出され、具体的にどんな集客をしてくれるのか?という話がありました。
その時、ちょうどあと1人くらいクライアントいたら安心だな~なんて思っていた頃だったので、まさに渡りに船でした。
なので内心「やった!」と思いながら、「もちろん、お手伝いできますよ!」とお答えしました。
そして具体的な案件の話を聴き込んでいると、
「で、佐藤さんに頼むにはいくらお支払いしたいいの?」と聞かれたので、ダン・ケネディがそういう時は平然な顔をしろと言っていたのを思い出しながら、月額◯万円ですとお伝えしました。
「う~ん…高いなぁ」と言いながら腕を組んでいたので、ここはじっくり待って社長さんに考えてもらおう、と思って黙っていると、
「ちょっと今月は事情があって◯万円は無理やから、来月からでいい?」
と言われました。
まあお試し期間という感じでもいいか…と思い、その条件で了承しました。
案件スタート(初月~2ヶ月目)
お試し期間と言えど、本当に様々なことをお手伝いしました。
・ニュースレター作成
・チラシ数種
・お誕生日DM
・記念日DM
・呼び戻しDM
・ホームページ
など、本当にあらゆるツールを最初の2ヶ月で作りまくりました。
大変でしたが、何度も打ち合わせを重ねながら全力で取り組みました。
そして来る翌月の月末…
打ち合わせをしながら、そろそろかなぁ~?と思っていると、
「あのさ、お金のことやねんけど、やっぱ今月もちょっと厳しいねん。来月でもええかな?」と言われました。
マジか!?!?
と思いながら、本当に困っている感じだったので、そのお願いも了承しました。
それ以降も、なるべく報酬については触れない形で案件を進めていきました。
でも頭の中ではいつもどこかモヤモヤと、「あれ、これってもしかして仕事をやるだけやってずっと報酬いただけないパターンなんじゃ‥?このまま案件進めてもいいのかな?もし、来月末も報酬が払えないって言われたら…?」という葛藤もありました。
そして迎えた翌月末の打ち合わせ…
いつも打ち合わせをしている喫茶店で向かい合いながら案件の進捗具合や今後どうしていくかについて話していると、冒頭にあった今月もお支払いができない旨の言葉をいただきました。
もうこのまま続けていくのも厳しいなぁ~…と思い、
「報酬がお支払いできるようになりましたら、またお手伝いさせていただきますね。」
とお伝えし、案件は一旦停止という形になりました。
結果、何を思ったのか?
なぜこのような結果を招くことになったのか?考えてみました。
すると、結局のところ、僕のプロ意識が欠如していたからではないか?という考えに至りました。
「セールスライター」と記載された名刺を作った時から、セットアップは「プロ」であるべきでした。
そのセットアップの無さが、自分を安売りすることに繋がってしまったのではないか?と思い至るようになりました。
あの時の自分の態度には、プロとしてあるまじき反省点がたくさんあったと感じています。
報酬はプロ意識の尺度(=責任)
報酬というのは、一つのプロ意識の尺度だと感じています。
「あ、無料でもいいですよ」というのは、依頼者側から、「この人、本当に大丈夫なの???」と思われて当然です。
もちろん、あなたがセールスライターを始めたばかりで、無料でもいいからまずは実績を作りたい…という場合は、その旨を正直にをお伝えした上で、お互いがそれで納得して始めるのであれば、問題はないと思います。
ですが、そうではない場合、「あ、無料でいいですよ」というのは、謙虚を通り越して、仕事に対する責任放棄と捉えられかねません。
きちんと報酬をいただいた上で仕事をした方が、そこに責任が生まれますし、必ず取り組む姿勢も変わると思います。(決してお金にがめつくなれ、というわけではありません。)
今回は報酬というややセンシティブな話をしましたが、セールスライターという活動を通して必ず避けて通れない問題として出てくるかと思います。
「ちょっと、適正金額を言うのは気が引けるな…」
「もう、値引きしてもいいかな…」
「今回はまあ、別にいっか…」
といった考えが浮上してきた際には、今日の記事を思い出していただけると幸いです。
PS.
これからセールスライターというキャリアを歩もうと思われている方にぜひ読んでいただきたいのが、「セールスライターのためのキャリアの教科書」です。無料で手に入ります。ここには、セールスライターが共通して直面する悩みにどう対処すべきか、またキャリアを成功させるために必要なマインドやクライアント獲得方法が詳しく解説されています。