こんにちは。株式会社バリューイノベーションジャパンのリサーチャーXです。
今回の推し本はコチラです!

■ なぜ売れる?~謎解きで楽しむマーケティング入門~
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あなたは「謎解き」やったことありますか?ヒントを得て、実際に歩き回り、仮説を立てて、ああでもないこうでもないと試行錯誤しながら進めるアレです。

ワタクシ、「謎解き」が大好きでして、まるでRPGの主人公になったかのようにワクワクするんですよね。仮説が外れたら本気で悔しいですし、狙い通りの場所に答えがあったときの
「脳汁ドバドバ感」は最高です。

本書は全編を通して、そんな「謎解き」をしているかのような感覚で、商品が売れた(あるいはコケた)理由をマーケティング視点で体験できる一冊です。取り上げられる商品は身近なものばかりなので、(年代もほぼほぼリアルタイムで過ごした)

「あの時代はたしかにそうだったよな〜」
「ああ〜、裏にはそんな背景があったのか!」

とタイムトリップして、“あの頃” をもう一度体験しているかのようにも楽しめます。ビジネス的にも学びがあるのに、エンタメ的にも楽しめてしまう本書ですが、この本を推したい
本当の理由はここからです。現場ですぐ使える3つのヒントがありました。

まずひとつ目。明確な数字での基準値を手に入れられたこと。それは、「クープマンの目標値」。もしかしたらマーケな方にとっては当たり前に知っているものなのかもですが、ワタクシ、恥ずかしながら全く知りませんでした…。

これはいったい何かと言いますと、たとえば、「市場を独占している」と言ったとき。それって、具体的な数字はどのくらいなのよ?というお話です。

今までは「市場を独占しています」と言われたら、「そうか独占しているのね」とかなりボンヤリした捉え方でした。たしかに言われてみればどのくらいを占めていたら独占って言うんだろう?です。

その具体的な数値。どのくらいだと思いますか?市場を独占しているという数値は、“ 73.9% ” なのだそうです。この他にも、

・安定的といえるシェア
・市場に影響を与えることができるシェア
・市場でなんとか存在しているシェア

これらの数値も明確に定義されています。ちなみに、今すぐその数値を知りたい方はここからも確認できます。
  ↓
《参考》
■ クープマンの目標値 | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング
https://www.murc.jp/library/terms/ka/koopman/

本書はこれらの数値はもちろんのこと、どんな企業がどれくらいの数値でそれぞれのシェアを占めているかを具体的に教えてくれます。

「え!?あの会社、 これしかシェアを占めてないの?あれだけ有名なのに?」
「おお〜、やっぱりあの会社の商品は市場を独占してるんだな」

と、身近な商品でシェアの「謎解き」ができるのです。

さらに本書が面白いのは、このシェアの考え方をクリエイティブ(広告や看板、チラシ)のレイアウトの作り方に活用したり、はたまた社内で自分の主張を通すためのシェアの拡げ方にまで応用したりとカチカチ当てはめていく点です。この視点が目からウロコで、すぐに自分の現場でも使ってみたくなること受けあいです。

そして、推しポイント2つ目は、ブランドの健康診断をするための5つの要素。著者の森さんは、以下の5つを「U&E(Usage & Establishment)」と呼び、チェック要素として使っていらっしゃるとのこと。

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・知名
・理解
・好意/購入意向
・トライアル(試し買い)
・レギュラー(リピート買い)

引用出典「なぜ売れる?~謎解きで楽しむマーケティング入門~」p.187
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これらを実際の状況に当てはめて、どこに問題点があるかをあぶり出していきます。(使い方・考え方はもちろん本書にあります!)この、あてはめ分析の考え方が秀逸でまためちゃくちゃわかりやすく、スッと入ってくるんですね。

「ああ、たしかにそこがネックになると改善しないな」
「お!その部分を強化できれば、たしかに数字が上向きそう!」

と納得感満載。何より、個人的にはこの5つの建付けが明確になったことで、ようやく腹落ちした言葉がありました。

それは巷でよく聞く「コミュニケーションをデザインする」という言葉。よく耳にするのだけれど、イマイチわかるようでわからない。字面としての意味はわかるのですけれけど、
手に馴染むカタチで“実務で使えるレベル” になっていない。そんなもどかしさがずっとありました。

そんな中、本書でU&Eに触れたことで、5つの要素のうちどの部分でお客さんにどんな情報共有、対話、交流をすべきか。つまり、お客さんとのコミュニケーションをどのタイミングでどう作っていけばよいか?が見えてきた感覚があったのです。これは個人的に、ものすごく大きな収穫でした!

そして3つ目。かなりピンポイントになってしまいますが、この部分です。

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品質は情報、つまりコンセプトによっても上下するのです。

(中略)

1品、1品のこだわりをびっしり書き連ねたお品書きは一見の価値があるほど見事です。味もコンセプトも一級品ですが、このお品書きは料理の評価を増幅する役目を果たしているのはまちがいありません。

引用「なぜ売れる?~謎解きで楽しむマーケティング入門~」p.209
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もしあなたに飲食店のクライアントさんがいるなら、これはめちゃくちゃお宝な示唆です。お品書き、メニューでしっかり言葉によって伝えることによってお料理の魅力や価値をもっと上げることができる、と。これ、私たちの仕事・領域ですよね。

本書内では、実際の店名を挙げて紹介されていましたので、すぐさまそのお店のホームページやGoogleビジネスプロフィール(GBP)を深掘りしましたところ…実物、ありました。その発見から5秒後には、社内のGBPプロジェクトチームにドヤ顔で情報共有したのは言うまでもありません。

ぜひ本書をお手にとり、“お品書きは料理の評価を増幅する役目を果たしている”の実物をご自身の目でご確認ください!現場ですぐに活かせるヒントになるはずです。

ということで本書の推しポイントを3つお伝えしてきましたが、

「なぜ売れるのか?」
「どうすれば伝わるのか?」

と考え続ける現場は、言ってみれば毎日が「謎解き」みたいなものですよね。ヒントを集め、仮説を立て、現場で試して、ああでもないこうでもないと歩き回る。本書が、そんなふうに毎日、現場で頑張るあなたの「謎解き」をさらに面白くするものになれば、オススメ冥利に尽き、うれしいです。