2024/12/02

種まきしてますか?

From:宮川徳生

「種まきしてますか?」
と聞かれて

「はい!まいてます!」
と答える人はいないだろう。

そりゃそうだ。

あなたが農家だったり家庭菜園でもしてるならともかく
そうじゃない限り種まきなど日常的にすることではない。

しかし!

今日の種まきはそういうことではない。

僕がマーケティングの世界に入ったのは
ダン・ケネディがきっかけなわけだが
彼の教えのおかげで世界が変わった。

そして、その教えの中でも特に
世界が変わった教えが

「種をまけ」

という教えだった。

というのも…
先日こんなことがあった。

実はこの土日
親族の葬儀があったため
必要なものを買いに地元に最近できた
ヤマダ電気史上最大級にでかいという新店舗に行ってきた。

家電量販店自体久しぶりに行ったのだが
確かにでかいw

オープンして間もないので
客も定員もめちゃくちゃたくさんいた。

印象としては
混んでる時のコンビニくらい
人がいる感じ。

で、目当てのものをすぐに買い
帰ろうとしたわけだが
エレベーターに向かう途中に異様な空間があった。

そこは
いわゆるAppleゾーンで
MacやiPhoneが並んでるコーナーだった。

で、それ自体は別に普通のことなのだが
異様なのはそこにいる人だった。

変質者がいたとか
そういうことではなく
客がほぼゼロで店員しかいない。

パッと見た感じ
客ゼロで店員20人くらいという
売り込まれるのがわかってるので
絶対近寄れない感じのアレだった。

ただ、最新のMacbookが端っこにディスプレイされてたので
ちょっとだけ見ていくことにして立ち止まった瞬間…

「Macbookお探しですか〜!」

って、早いってw

Macに触ったか触ってないかくらいのタイミングで
速攻で話しかけてくるという
電光石火の早業だったわけだ。

僕は売り場で店員に話しかけられるのが
かなり苦手なので「いや、特に。。」という感じで
無視を決め込んだ。

ただ、この店員は諦めなかった。

いや、空気読めよって思ったわけだが
きっと派遣されてきている販売員で
販売数に応じたインセンティブが当然あるんだろう。

おそらく、僕の顔には
「話しかけるな」って書いてあったと思うが
そんなのお構いなしにマシンガントークが始まった。

「買い替えですか?
 今ってどの機種をお使いですか?」

「この色めっちゃ人気で在庫があと3つしかないんですよね」

「今回のMacは〜で今までのよりも数倍画面が綺麗ですよ!」

「分割だと月々1万以下で購入できますよ」

「これとセットで購入するとヤマダポイントが〜」

「オープンCPでさらに今これもついてるんですよね
 買うなら絶対今がお得ですよ」

聞いてねーよ!

っと思いながらも
「いや、大丈夫です。。。」といいながら
その場を立ち去ったのは言うまでもない。

ってか、こっちはこれから通夜だぞ?と思った。
そんなハイテンションで話しかけてくるなよってね。
(通夜の日の昼間に行ったので着てた服はモロに礼服だ)

あなたもこんな経験はきっとあるだろう。

売り場で聞いてもないのに
売り込みをされて興味はあるのに買わずに帰るみたいな。

ただ、この経験をして
僕は自分の昔のことを思い出した。

僕が最初ポスティング会社を起業した時にも
この店員と同じことをしてたなと。

僕が起業した時
仕事が全く取れなかったので
毎日鬼のようにテレアポしまくっていた。

小さな地域でやっていたから
1〜2週間でテレアポリストを一巡してしまうので
同じ会社に月2〜3回はテレアポしていた。

宮川
「もしもし〜
 私〇〇市で新しく〇〇というポスティング会社を始めた
 宮川と申します。
 ポスティングとかはされてますでしょうか?」

相手
「いや、してないです。ガチャ」

宮川
「ツーツーツーツー。。。」

こんなのとか…

宮川
「もしもし〜
 私〇〇市で新しく〇〇というポスティング会社を始めた
 み。。。」

相手
「宮川さんでしょ?
 ってか、いい加減あんたしつこくね?
 そもそもポスティング自体やってないって
 言ってるでしょ?
 次電話してきたら訴えるよ?ガチャ」

宮川
「ツーツーツーツー。。。」

なんてことが冗談抜きであった。

今思えば
売れない売り場の店員と同じことをしてるとわかるが
当時はなんでダメなんだって原因がわからなかった。

でも、ある日ダン・ケネディの
「種をまけ」というアドバイスを聞いてから
僕は営業のやり方を変えた。

そして、最終的には
営業しなくても向こうから問い合わせが
毎月ガンガン入ってくるようになった。

種まきとは一体何か?

それは、相手への価値提供である。

例えば僕は
種まきというアドバイスを受けて
関係性もできてない、かつ、
欲しいとも思ってない人にいきなり営業売るということを
一切やめた。

その代わりに
あなたの業界でどんなチラシが成果が出てるか?など
簡単なレポートを作ってそれをDMで送るようにした。

いきなり電話するのではなく
「売れたチラシの実物プレゼントする」とオファーを作り
興味がある人は資料請求してねとDMを送るようにした。

つまり、関係がない相手に
いきなり売るのではなく
相手との関係を作るため
そして、相手が自ら「買いたい」と言ってくるための
種をまくという行為を徹底した。

結果、その種まきを初めて3年後くらいには
営業ゼロで新規案件に困らないほど
依頼がくるようになった。

テレアポを毎日アホほどしていた
初年度の年商は200万台。

初年度に失敗し心入れ替え
種まきを徹底してから3年後には
年商が7000万台になった。

そのヤマダ電機では
一際人で溢れてるコーナーがあった。

任天堂Switchのコーナーだった。

そこは子連れのお客に
抽選券のようなものを配っていた。

様子を見ている限り
中身は全部当たりっぽく
子供が喜びそうなちょっとしたグッズが配られていた。

当然子供は大喜びだ。

で、くじ引きした親に対して
小さく店員が話しかける。

「今年のクリスマスはもうお決まりですか?」

そして、Switchの何かのソフトの無料体験をやっていて
それを親子で遊んでもらう。

そして、その予約特典を伝えて販売する。

という動線を作っていた。

こっちの店員は
めちゃくちゃ優秀だなと思った。

これが種まきの力だ。

Switchの方は
売り込みゼロでクリスマスプレゼント用に
Switch本体かソフトかわからないが
予約販売をいくつも売ってるっぽかった。

さて、あなたは
見込み客に対して
売り込みだけをしてるだろうか?

それとも種まきをしてるだろうか?

もし、種まきをしてないなら
今日から1日1回でいいから
種をまいてみよう。

きっと数年後
世界が全く変わってるはずだよ。