From:宮川徳生
「これ、ベネフィット売ってねーじゃねーか」
先日の社内MTGで
メンバーの作ったコピーを見た時
かなりきつめのフィードバックをした。
セールスライターからしたら
これはかなりショックなフィードバックだろう。
なぜなら、ベネフィットを売るってのは
セールスライターにとっては基礎中の基礎。
野球のピッチャーが
ボールの握り方を知らないとか…
料理人が魚を裁けないとか…
美容師が髪を切れないとか…
そういうレベルのことである。
どうやら、コピーを書いた彼自身
なんとなくしっくりきてないようではあったが…
見事にゼロベースのやり直しということで
そのフィードバックは終わった。
なぜ、そこそこ経験のあるセールスライターが
そんな致命的な間違いをしてしまったのか?
彼はド素人ではない。
5〜6年位かな?
十分なキャリアをすでに積んでいる。
全くコピーが書けないかというと
そうでもない。
まだ一流とは呼べないが
それなりのコピーを書く実力は
すでにある。
「ベネフィットって何?」みたいな
セールスライティングの基礎を知らないわけでもない。
基礎はしっかりと頭の中に
叩き込まれている。
じゃあ、なんで
そんな彼が基礎中の基礎ができていなかったのか?
それは、セールスライティングと言うよりも
「セールス」の基礎がわかっていなかったからに
他ならない。
どういうことか?
その話をするには
まずセールスレターがどういう構造で
書かているかを知る必要がある。
セールスレターには
色々な型がありパッと見では
全て違うように見える。
例えば二人の男のコピーは
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
似ている二人がいた。
10年後も似ていた。
でも1つだけ違いがあった。
一人は〜となり、もう一方は〜。
なぜ、その違いが生まれたか?
それは、〜の違い。
なぜ、〜でその違いが生まれるのか?
理由
商品紹介
オファー
CTA
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ざっくりこういうコピーである。
崖っぷち主婦はどうだろうか。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
私はこんなひどい状態だった
何をやってもダメだった
でもあることと出会って人生がかわった
ビフォアビフォアビフォア
商品紹介
オファー
CTA
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
こんな感じだね。
一見、言ってることが違うように見えるけど
これをコピーという視点ではなく
セールスという視点で見ると
言ってることは一緒だということがわかる。
というのも…
結局、コピーの前半部分でやってることは
どういう言い方で話がされていたとしても
・あなたの問題は〇〇で解決できる
ということを言ってるだけなのだ。
もう少し正確に言うと
何をすればあなたの問題が解決できるか?
そして理想の状態を手に入れられるか?
これをやってるだけなのだ。
例えば、もしあなたが
ネットでリード獲得していたとして
見込み客は集まるけどBEが売れない
という問題を抱えていたとしよう。
そういう問題がある時は
頭の中ではこんな事が繰り広げられているはず。
「なんで、BE売れないんだろう。。。」
そう、つまり
「何」をやればうまくいくのか?
それ自体がわからない状態になっているのだ。
なので、無意識のうちに
「何」をやればBEが売れるようになのか?
そうした情報にアンテナが貼られるようになる。
じゃあ、そうした人に対して
あなたが解決策をもっていたとしたら
何と言ってセールスをするかな?
あなたがもってる解決策が
例えばファン化のノウハウだとした場合
きっとこんな風にセールスをするはずだ。
「なぜ、〜〜の問題は起きるのか?
それは、〜〜が原因だから。
なぜなら、〜が理由だから。
なので、〜〜を解決しようと思ったら
ファン化させないといけない。
あなたのリードが悪いわけではなく
リードの中でファン化することができないことが
あなたの問題を引き起こしている」
だんだん、わかってきたかな?
つまり、これは
相手の問題が何によって起きているかを明確にすることで
「何」をやればその問題がなくなるかを訴えてるということ。
BEが売れない
↓
ファン化が解決策
これが、商品を売るときの
セールスの基本的なロジックなのだ。
問題に対する原因が明らかになり
そしてそれは「何」をやれば解決できるかを知った人は
「あ、これをやればいいのか!」となる。
そして、そうなったら
セールスは99%成功だ。
なぜなら、「何」をやればうまくいくかがわかった人は
それを「どうやるか?」を勝手に知りたくなるからだ。
だから、全てのセールスレターは
というよりも、全てのセールスは
冒頭で「何」だけを売り込む。
そして、「どうやるのか?」の部分が
商品になるという建て付けにすることで
商品をスムーズに売ることができるのだ。
お客
「求人がうまくいかない…」
売り手
「その問題は〜が原因。
だから、その問題は求人サイトで解決するよ」
お客
「そうだったのか!」
お客
「求人サイトってどんなの作ればいいの?」
売り手
「それはこの商品で知れるよ」
お客
「買う買う」
どんなセールスレターも
売れるレターってのはこういう流れで
話が進んでいるのよ。
あなたの商品を売るためには
あなたの商品がほしいという需要を
生み出さないといけない。
そして、その需要を生み出すやり方の基本が
「何をやればあなたの問題は解決されるか?」
この「何」を売るってことなのだ。
多くの人は
「何」を売る前に「どうやるのか」を売り込んでしまう。
さっきの求人の例で言うと
求人サイトが解決方法だということを売る前に
求人サイトはこう作るといいよみたいなことを売ってしまう。
でも、この場合
相手に「求人サイトが欲しい」という欲求が
生まれていないわけだから
いくら「どうやるの」をアピっても
興味すらもってもらえない。
でも逆に
求人サイトをやればうまくいくという
成功イメージをもたせることができれば
「どうやるのか」を知りたいという
需要や欲求を生み出すことができる。
ドラッカーが
「マーケティングはセールスを不要にする」
なんてことを言ってるけど要はこういうこと。
「何」がマーケティング。
「どう」がセールス。
なので、もっとたくさん商品を売りたいなら
需要を生み出すマーケティングの部分である
「何」を先に売り込む必要がある。
そうすれば自ずと
商品は売れていくものだ。
もしあなたが
商品が売れないことが悩みなら
もしかしたら「何」を売り込めていないことが
問題なのかもしれない。
需要を生み出さなくは商品は売れない。
そして、需要を生み出すのに必要なことは
「どう」ではなく「何」だということを
我々は忘れてはいけない。