こんにちは。
リサーチャーXです。
さて、今日はですね、
ラジオ番組でいうところの
「お便りコーナー」的な、
メルマガ読者の方からのメッセージを
ご紹介したいと思います!
前回のメルマガでご紹介した推し本
↓
■ ビジネスに魔法をかける 生成AI導入大全
こちらにつきまして、
Mさんからお便りメールをいただきました。
ざっくりと内容を要約しますと
————————
紹介本を買おうと思ったら、
本の目次を生成AIに打ち込めば、
似たような文章が出てくるので
買わなくてもよい
という趣旨のレビューがありました。
リサーチャーXはこのレビューをどう考えますか?
……とても鋭いご指摘です。
たしかに、そうですよね。
ChatGPTやGeminiに目次を放り込んで、
「この章についてまとめて」とプロンプトを打てば、
それなりのレポートが返ってくる。
生成AIの性能が
ここまで上がってくると、
「目次や概要を入れて要約させれば、
わざわざ本を買わなくてもよくない?」
という気持ちになるのは、
ある意味自然なことかもしれません。
でも。
私はそれでも、この本を
買って、読んでよかったと思っています。
本として
“わざわざ読むこと”
に意味があった、と。
なぜなら、
“何が書いてあるか”という情報はもちろん、
このタイミングに
この構成で、このボリュームで
この順番で語る、という
校正・編集された書籍という
カタチだからこその意図と熱が
確かに伝わってきたからです。
もちろん、
情報の構成や設計においては、
AIのサポートが入っていたとしても
まったく不思議ではありません。
むしろ今どき、
原稿の初稿や構造整理にAIを使わない方が
珍しいかもしれません。
けれど、
私がこの本を推した理由は、
たとえば、
導入担当者として感じる社内の温度差。
巻き込みたいけど巻き込めない、関係者たちの距離感。
プロジェクトが動き出したときの想定外の数々。
そういった現場ならではの温度や臨場感が、
私はこの本の行間からにじみ出ていると
感じたんですね。
「届けたい」という熱意がある本には、
ページをめくる指先を止めさせない
チカラがあります。
たとえるなら、
手作りのミートソース スパゲッティと
レトルトのミートソース スパゲッティの
差といいましょうか。
最近は
市販のレトルトやコンビニのものでも
めちゃくちゃおいしいですよね。
ですが、誰かが自分のために
手間や時間をかけて
丁寧に作ってくれたものには、
ただの料理以上の“何か”が
宿っているような気がしませんか?
レシピの構造は似ているかもしれないけれど、
そこには、単なる味や手順では語れない、
気配や場面、想いごと届くような感覚。
そんなふうに、
情報の“成分”だけではなく、
“背景”や“熱”を感じる。
実際この本を読んで、
「導入支援をするならここまで見えていないと
クライアントさんは動かないよな…」
と納得できるリアルな“背景”や
本気で生成AIを企業に根付かせるんだ
という“熱”を感じました。
そしてそれこそが、
AIでは再現しにくい醍醐味だと思うのです。
それでも
「いや、それっぽくAIで書けるし…」
というご意見もあると思います。
そこで。
もうひとつご紹介したいのが、
記憶に残るコンテンツを作るための
「4つのE」という考え方です。
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・Educate(教育的である)
・Engage(読者を関わらせる)
・Entertain(楽しませる)
・Empower(読者を力づける)
引用:Web担当者Forum「グーグル社員も絶賛、検索で成果を出す優れたコンテンツの書き方」より
https://webtan.impress.co.jp/e/2025/05/09/49123#part_pickup
私はこの本から
まさにこの4Eを受け取りました。
導入に必要な工程や注意点を
教育的に(Educate)教えてくれました。
「あ〜、わかる…」と
現場視点で自分のことのように感じ(Engage)
共感しながら読み進め(Entertain)、
読み終えた後には
「自分も導入支援、もう一歩踏み込めるかも」と
勇気づけられ(Empower)ました。
たとえ、
構成の一部がAIに似ていても、
その中に込められた著者の想いは
伝わり、記憶に残る。
誰でも書けそうなこと、
AIでも出せそうな構成。
でも。
それを今、どんな立場で、
誰に向けて届けようとしているか?
そこに人の想いが乗っているかどうかは、
やっぱり読み手には伝わるような
気がするんですよね。
情報はコピーできるけれど、
姿勢と情熱はコピーできない。
これが、
私がこの本を “推し” た理由です。
その姿勢と情熱には、
正当な対価を支払いたい。
だから私は、
きっとこの先も
本を買い続けるのだと思います。
…ということでMさん、
こちらでおたずねの回答になっていますでしょうか?
(そうなっていればうれしいです)
お便りありがとうございました!