2025/05/27

「集客できれば」の落とし穴

From:長嶋雄二

最近、

なにかと
「整体院の新規集客」に関する
相談をよく受けました。

・チラシを撒いたけど反応が鈍い…
・ SNS広告を出したけど、来院にはつながらない…
・紹介が思うように起きない…

などなど、よくあるお悩みです。
でも、話を聞くたびに感じたのは…

“ある共通した落とし穴”に、
みんな気づけていないことなんです。

たとえば、ある地方の整体院のケース。

チラシも打った、ホームページも整えた。
初月は新規が20名以上来て、「いけるかも」と思ったそうです。

でも3ヶ月後、来院数は半分以下に。
広告費はかさむばかりで、
再来も紹介もほぼゼロ。

相談をくれた院長の口から出た言葉は、
こうでした。

「集客さえうまくいけば、売上は伸びると思ってました…
 でも、どんどん患者さんが“流れて”いってしまって。」

これ、実はあるあるの「落とし穴」なんです。

その落とし穴とは、
『集客こそがすべてだ』と思ってしまうこと。

でも、集客ってあくまでも入り口ですよね?

その当たり前のことを
忘れてしまう方って、案外多いものなんです。

集客は確かに必要なことです。
でも、そこに『関係構築の設計』がなければ、

「底に穴が空いたバケツに、
 水を注ぎ続けるようなもの」です。

どれだけ広告費をかけても、
お客様が繰り返し来院してくれなければ、
その場しのぎの数字に終わってしまう。

そして、疲弊して、続かなくなるんです。

じゃあ、どうすればいいか?

集めた「その後」を、どう設計するか?
実は、ここがすべてを決めると言っても過言ではありません。

例えば、整体院なら、
特に注目すべきは「2回目の来院率」。

このリピート率が70%を切っているようなら、黄色信号。
いや、赤信号かな、、、というレベル。

なぜなら、
せっかく新規で来てくれた患者さんが、
「また行こう」と思えずに、サラッと去っていく。

そんな状態が続いていることを
表している数字だからなんです。

どれだけ反応の取れるチラシを打っても、
Web広告でLINE登録が増えても、
一度きりの来院で終わってしまえば、意味がない。

まさに、
底がスカスカに空いたバケツに、
水を必死に注いでいる状態。

広告費はどんどんかかる。
集客のプレッシャーも増える。
でも売上は伸びず、疲弊していく…

そんな状態、絶対にダメですよね?

だからこそ、必要なのは、
「流れていく前提の集客」ではなく、
“関係を作ること前提”の設計なんです。

たとえば、

・初回来院後、すぐにLINEで
 フォローメッセージを送る。

→「施術後の調子はいかがですか?」
という一言が、信頼につながります。

2回目につながる“きっかけ”を、
あらかじめ仕込んでおく。

→「あと2回で根本改善が見込めます」と明確に伝えるだけで、
再来の確率は格段に上がります。

通ってくれた患者さんのリアルな声を、
次の新規の“安心材料”にする。

→「私も最初は半信半疑でしたが…」というレビューは、
見込み患者の背中を押します。

あえて「誰でもいいから来てほしい」ではなく、
“来てほしい人像”を明確にして発信する。
→共感した人だけが集まり、関係が深まりやすくなります。

こうした『関係性の仕組み』があるだけで、
売上は一時的な「集客」に頼らなくても、
循環するようになっていくんです。

これは、決して整体院に限った話ではありません。

サロン経営でも、士業でも、コンサルタント業でも。

「お客様との関係性をどう育てるか?」

この一点を丁寧に設計できる人が、
間違いなく『選ばれる側』になります。

どの業種であっても、
「集める」ことだけに意識を向けている限り、
長期的に“選ばれ続ける”ことは難しいです。

本当に大切なのは、

・この人なら大丈夫
・この人にお願いしたい

そう思ってもらえる『信頼の設計』です。

あなたが今、どんなビジネスをしていたとしても…

広告を出す前に、フォローメールを送る前に、
「出会った人とどうつながっていくか?」
この問いに、しっかり向き合ってみてくださいね。

きっとそこに、
消耗せず、自然と選ばれる
ビジネスの“土台”が見えてくるはずです。