2022/12/19

人間心理「私は間違ってません」

From:宮川徳生


今日のメールは
一部の人の反感を買うかもしれないが
マーケティングにおいて極めて重要なことなので
あえて書くことにした。


なので、このメールで僕が伝えようとしていることを
極めて冷静な気持ちで読んで欲しい。


先日、今ウチのCSを担当している子に
きつめなフィードバックをした。


というのも、顧客からの問い合わせに対する
その子の返信文にかなりの違和感を感じたからだ。


その子の返信文は
確かに言ってることは間違っていない。


顧客からの問い合わせに対して
どういう状況なのか?どうするべきなのか?
かなりわかりやすく書かれている。


だが、違和感をとても感じたのだ。


どんな違和感か?


言葉にするのは難しいが
一言でいうと「冷たい」感じがしたのだ。


言ってることは正しい。
間違っていることは言ってない。


でも、どこか
「冷たさ」を感じてしまう文章だったのだ。


ウチはサブスク商品をかなり売っているので
顧客からたまにこんな問い合わせが来る。


「買った記憶がない」
「これなんの請求だ」
「返金しろ」


みたいなやつ。


話は少しそれるが
この問い合わせに対して個人的に思うことは


「自分で個人情報とカード情報入力しないと買えないのに
 自分で買ったことを忘れてるのか?」と。


なので、こういう主張をしている人は
ハッキリ言って「あんたの言ってることおかしくないかい?」
と思ってる。


これを言ったら
僕に怒りを覚える人もいるだろうが
ウチの商品を買ってるということは
なにがしかの商売をしている人だ。


自分で商売をしている人が
消費者思考丸出しの事を言ってる時点で
終わってるなと感じる。


もちろん、忘れてしまったとか
勘違いとかあるときもあるだろう。


ただ、普通なら
「どういう状況なのか教えてもらえますか?」と
まずは聞いてきたり


自分でメールBOXを調べて
メールの履歴をたどったりするのが
筋じゃないのかなと思う。


この話をすると長くなるので終わるが
ビジネスで成功したいなら
あなたは絶対消費者思考側にいってはいけない。


話を戻すが
CS担当の子に指摘したのは
まさにこういうメールに対しての返信文に対してなのだ。


顧客から


「これなんの請求だ?
 買った記憶がない?
 状況説明しろ!」


みたいなメールに対して


返信文はこんな感じだった。


「〜〜様
 〜です。

 状況は(あなたがいつどのページから買ったもの)です。
 なので(そのとおりにいついつにいくらの請求がされています)です。
 もし不要なら解約してください。
 解約方法は〜です。

 以上となります。
 宜しくお願いします。」


確かに、問い合わせ内容に対して答えるべき内容を
完結に答えてる。


まぁ、わかりやすいっちゃ
わかりやすい。


でも、これではいけないと指摘した。


なぜなら
「状況が知りたい」と言ってきた人に対して
状況を説明しているわけだが…


人の心理はいつだって
「正しくありたい」と思っているからだ。


とうか、自分が正しいと信じたいのが
人の心理の常だ。


あなたも経験ないかな?


自分が間違っていた時
その間違いを指摘されると
イラッときたことはないかな?


あの返信文は
確かに間違ったことは言ってないし
別に相手を責めたり批判もしてない。


でも、相手の受け取りはどうだろうか?


おそらく
「お前が間違ってる」と
感じさせてしまうでのはないか?


人は自分が間違ってたとしても
間違いを指摘されると反抗する。抵抗する。


でも、あなたは間違ってないと言ってくれる人には
従順に従う。


だから、正論を言ったとしても
相手が間違いを指摘されたと認識して
イラッとしてしまったら
余計な悪因縁を残してしまう。


それはビジネスにとって
決してプラスに作用しない。


とはいえ
相手の言い分が間違っていたとして
こちらがその間違いを全て聞き入れ
「私共が悪うございました」


なんてへりくだる必要もないし
そんなことするべきでもない。


この話はそういうことではない。


この話は
人は自分の間違いを指摘されると
反抗的になってしまうという
人間心理の話なのだ。


例え、相手に否があったとしても
相手の間違いを指摘して
論破するようなやり方はしてはいけない。


盗人にも五分の理


ということわざがある通り
盗みを働く人にだって
その人なりの正しさがあり
自分は間違っていないという思いがある。


だから、このことわざは
どんな相手に対しても、批判からではなく
まずは理解を示す所から始めるべきだということを
説いてくれている。


批判から入れば
人は抵抗を示す。


そうすれば
あなたの商品が売れることはない。


でも、理解を示すところから入れば
人はあなたを理解者だと思い
あなたの主張を素直に聞き入れてくれる。


そうすれば
あなたの商品はとても売りやすくなる。


そして、これらをふまえた上で
あなたのマーケティングメッセージや
顧客へ投げかける言葉を見つめ直してみよう。


この人間心理を理解していない人は
自分の商品を売るのにこんな事を言ってしまう。


「お前の〜が間違ってる。だから〜したいなら
 これをやらないといけない」


こういう言い方では
相手は反抗的になってしまう。


何処の世界に
自分が間違ってると認める人がいるのだろうか。・


でも、そうではなく


「お前は何1つ間違ってない。お前がうまくいかなったのは
 お前のせいではなく、〜という外部環境が原因だったからだ
 だから、その外部環境さえ変えさえすれば〜〜」


みたいな言葉であれば
相手は抵抗を示さない。


むしろ
「この人私のことをわかってくれてる」と共感が生まれ
あなたの言うことを信じてくれる。


もちろん、嘘をつくのはよくない。


相手に真実を伝えることは
とても大事だしその方が誠実だ。


だから、大切なのは
同じことを伝えるにしても
その伝え方には最新の注意を払わなくてはいけない
ということ。


自分は間違ってないと思いたい
人間心理を逆なでするような伝え方をしてしまっては
人は抵抗を示しあなたの商品を買ってくれない。


でも、そうではなく
自分は間違ってないという人間心理に基づいた伝え方をすれば
あなたの商品はもっと多くの人に受け入れられる。


忘れちゃいけない。


人は自分が正しいと思っている生き物だということを。


だから、自分は間違ってない、自分は正しいと
信じさせてくれる人についていくことを。


そして、大事なのは
あなたがどういうつもりで言ってるかではない。


メッセージで大事なのは
相手があなたのメッセージをどう受け取るかだということを。


さぁ、あなたの発してるメッセージは
この人間心理に基づいたメッセージになっているだろうか?


PS.
ママ「宿題やらないの?」
子「今やろうと思ったの!」


ママ「パパ、ちゃんと片付けてよ!」
パパ「言われなくてもわかってるよ!」


こんな些細なやりとりも
この人間心理からきているものだ。

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