2022/09/28

集客するならオリジナルはやめておけ

From 古川馨

「びっくりするほど客がこない…」


僕がまだ会社新時代の時の話ですが、
ある会議の中でチラシのデザインを変えたい
という話が持ち上がったことがあります


これまで使っているチラシは
長年同じデザインで同じ構図なので
お客さんも飽きてきているに違いない


デザインもぶっちゃけダサいし
変えた方がいいのでは?
という話になったんです。


確かに、現在使っているチラシは、
スーパーの安売りチラシのようで
デザイン的にはダサい感じ。
掲載している商品も一番安い価格帯のものを
たくさん掲載しています。


とはいえ、集客できていないわけではなく
出せばそこそこ反応が出ているチラシでした。


しかし、長期間デザインを変えていなかったのも事実。

議論が進む中、初めは渋っていた役員達も、
「現場をよく知っている店長達がそこまで言うなら」と
試しに変えてみることになりました。


ある店長は、
売れ筋のカッコいいデザインのものを載せたいと言い


ある店長は、
もっとブランドものなどをたくさん載せて、
高いのを買ってくれるお客さんを呼びたい


またある店長は、
女性客を取り込むために
もっと女性向けのフレームを載せましょう
と言いました。


そして、それぞれの意見を取り入れた
チラシを作って配布することになったんです。


完成した新しいチラシを見た店長達は
「やっぱりこっちの方がデザインがいいね」とか
「載っているのが安物ばかりじゃないから
単価アップも期待できるね」と喜んでいます。


そして、1ヶ月後、、、


新しいチラシの結果はというと
びっくりするほどの惨敗。
これまでのチラシの半分以下しか
集客ができませんでした。


そして、高額商品を掲載したことで
期待していた単価アップも全くならず。
それどころか、逆に単価を落としている
店舗すらあり…。


お客さんは来ないわ、単価も上がらないわで
ただただ経費をかけて売上を落とすという
地獄のような1ヶ月でした。


当然、そのチラシはその月だけで廃止。
元のチラシに戻したところ、客足も戻り
売上も正常に戻っていきました。


敗因はいくつか考えられましたが、
一番大きかったのは、
これまで安売り路線のだったのに
急に高額品を訴求し出したこと


価格に反応していた人たちから
そっぽを向かれたことで
大幅な減客になったんじゃないか
というのが当時の分析でした。


要するに現場を知っているはずの
店長達の意見を反映したチラシには
集客効果がなかったってことです。


ここから得られる教訓は、
上手くいっているものは
変えちゃダメってこと。


結局、飽きているのは
毎日見ている自分たちだけで
お客さんにとっては
そうじゃないケースってのは
よくあることです。


でも、もし上手くいっていなくて
どうにか現状を打開したい!!
と考えているなら、、、


そこは思いつきや現場の判断だけでなく
上手くいっているものをマネする
これがベストな選択です。


これまでと違ったことをやる時は
なんとなく斬新なアイディアで
上手くいきそうな気がします


ですが、ちょっと待ってください。


マーケティングのセオリーは
上手くいっていることのマネをする


オリジナルではなく
他で成功していることを試す。
ここから始めれば、
大きく外すことはありません。


とにかくオリジナルはやらない。
これを徹底した方が、ビジネスは安定しますよ。

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