From:宮川徳生
最近、商品作成のために
昔使っていた古い壊れかけのPCのデータを漁っていたら
懐かしいフォルダがでてきた。
そのフォルダには
『〇〇株式会社・日付・FAXDM』
というタイトルがつけられており
何を隠そうこのフォルダの中には
僕がクライアント用に書いた人生初の
レターを保存していたのだ。
まぁ、そんなものを見つけてしまったら
商品作成のためのデータサルベージなんてそっちのけだ。
ついつい、懐かしくなって
人生初のクライアント案件のコピーが
どんなだったか見てしまった。
「うぉ〜ショボいな笑」
流石にペーペー時代のコピーなだけあって
今ならぜっっっっっったいに書かないであろう
不出来なコピーがそこにはあった。
ちなみに、そのFAXDMは
1万通出して反応はゼロ。
「送るな!」みたいな事が書かれた
返信だけが50件ほどくるという
散々な結果を叩き出した伝説のコピーでもある。
他にもまだまだ
懐かしい遺産が見つかった。
そのフォルダの横には
『美容室・地域・テレアポリスト』
というフォルダがあった。
このフォルダは
そのタイトル通り
美容室へ営業するために
自分でエクセルでリストを作ったもの。
フォルダを開いてみると
そこにはこんなデータがまとめられていた。
・店舗名
・店長名
・住所
・電話番号
・いつテレアポしたか?
・アポは取れたか?
・成約できたか?
9年前の僕は
なかなかにデータ管理がマメだったようだ。
そして、気になる店舗名を見つける。
名前は出せないので
仮にA社としよう。
そのA社は
まさに僕の人生を変えた
クライアントなのである。
実は、そのA社は
美容室ではなくディーラーだったのだ。
経緯はこうだ。
当時僕は
クライアント獲得するために
テレアポをしまくっていた時期がある。
で、その時
ホットペッパーとか
タウンページとかを見て
テレアポしていた。
A社は美容室でもないのに
タウンページの『美容室』のカテゴリーに
掲載していたのだ。
なので、僕は
てっきり美容室だと思い
テレアポをした。
そして、アポがとれたのだ。
それから約束の日に
A社にいったみると
そこには倉庫しかなかった。
「???」
もう少し正確に言うと
その住所は卸売市場の真横にあり
美容室なんて絶対ない場所でもある。
でも、住所はあっている。
で、僕は
倉庫の周辺をウロウロ探した。
そうしたら
倉庫の一画にA社の看板があるのを見つけた。
その段階で
うすうす気づいてはいたのだが
美容室ではなかった。
ただ、アポをとっている以上
そのまま変えるわけにはいかず
一応挨拶だけはしておこうと思い受付にいった。
受付の奥には
20人くらいの人が
デスクワークをやっているのが見えた。
その段階で100%美容室じゃない確信はもてたのだが
受付でアポをとった担当者を呼んでもらった。
受付の人は優しく
応接室に案内してくれて
お茶まで出してくれたのを覚えている。
待つこと数分
60過ぎのグレイヘアーが似合う
かっぷくのいいおじさんが一人入ってきた。
そこで僕は
・美容室向けにマーケの提案をしていること
・タウンページを見てA社が美容室だと思って電話したこと
・そして今日を迎えたこと
・時間取らせたお詫び
などを述べて
早々と切り上げようとしたのだが
グレイヘアーのおじさんは
意外な一言を僕に言ってきた。
「いや、美容室のマーケのサポートを
うちもディーラーとしてやっていきたいから
話聞きたかったんだよ」
どうやら
ディーラーも苦しいらしく
薬剤買ってもらうには美容室の売上を
上げてもらう必要があり
ディーラーとして
その取組をしていこうと考えていたそうだ。
ただ、そうしたマーケのノウハウがないため
組める人をちょうど探していたらしいのだ。
そこから、僕は
そのディーラーとJVをすることになり
美容室の案件だけで50件を超える仕事を
紹介してもらうことになった。
それだけの仕事を紹介してもらうと
このJVだけでサラリーマンの年収くらいの
売上を稼げるようになったりもした。
当時テレアポをするくらいなので
正直、ライターとして安定した収入は
得られていたなかった。
なので、この間違いから発展した
偶然とも言えるJVは僕の人生を
間違いなく変えたと思っている。
このディーラーに
間違い電話をしなければ
このJVは実現しなかった。
ディーラーに電話したとき
電話にでたのがグレイヘアーのおじさんでなければ
おそらくアポは断られていただろう。
美容室じゃないとわかった段階で
電話で断りをいれていたら
こんな話には発展しなかった。
つまり、たった1つの偶然の行動が
僕の人生を全く変えることになったのだ。
そして、大事なことは
偶然というのは偶然ではないということ。
成功している人は
みんな同じことを言う。
ビジネスチャンスは
どこにでも転がっていると。
でも、転がっているんだけど
待っていてもやってこないと。
家にこもって
「なんかいい情報ないかな〜」と
スマホをダラダラ見ているだけじゃ
チャンスは巡ってこない。
大切なのは
ビジネスチャンスがありそうなところに
偶然自分が居合わせることができるかどうかなのだ。
偶然かよって思うかもしれないが
こんなもの偶然でしかない。
でも、その偶然を手に入れる人は
その偶然の確率を上げるために
チャンスがありそうなところに自分から出向くことで
偶然と巡り合うための確率をあげているのだ。
例えば
セミナーに年1回しか参加しない人と
年50回参加する人では
チャンスが訪れる確率は50倍も違う。
ディーラーとのJVの話をすると
大抵、羨ましがられる。
そんなの普通ないでしょ
と言われる。
もちろんそのとおりだ。
でも、普通じゃない機会を
僕が手に入れられたのは
タウンページに書いてある電話番号に
上から順により好みせず毎日時間の許す限り
テレアポし続けていたからにすぎない。
大事なことは
あなたやあなたのビジネスをブレイクさせる
チャンスというのはそこら中にあるということ。
でも、そのチャンスと
偶然あなたが出会えるかどうかは
あなたが偶然を手繰り寄せるための
行動をしているかどうか?
それをどれだけしているかどうかで
決まるということ。
PS.
どうでもいい古いファイルを見ていたら
PCがピーピーいいだしてつかなくなってしまった。
当然、商品作成のデータは
サルベージしていない。
結構、お宝データが入っているのだが
このPCは果たして治るのだろうか…