From:宮川徳生
先日、家の片付けをしていた時
ある一枚の紙が見つかった。
それは、僕が初めて
クライアント案件として取り組んだ時に作った
FAXDMを印刷したものだった。
もうすっかり忘れていたが
懐かしさと同時に嫌な記憶も蘇ってきた。
もちろん
今では笑い話として「ネタ」なのだが
この案件はかなり嫌な思い出がある。
というのも…
僕が初めて
クライアント案件で取り組んだFAXDMは
反応がゼロだったからだ。
当時、僕の会社で取引していた
コピー会社が印刷関連の新サービスを
売り出していた。
今ではある程度メジャーになってきたが
当時としてはかなり新しい
「印刷し放題」のサービスだった。
当時まだ市場の概念にはない商品で
そのコピー会社は販売に苦戦していた。
で、僕はポスティング会社をやっていて
輪転機の印刷は自社でやっていたので
そのサービスを使わないか?と勧められていた。
僕は速攻契約した。
なぜなら
印刷し放題ってことは
印刷コストが単純計算で
1/3以下になることがわかったからだ。
だから、これは売れると思った。
なので、当時セールスライターとしての活動も
始めていたこともありこんな提案をしてみた。
「それ売る広告作りますよ?」
相手が何を感じたかはわからない。
ただ、うちが契約をしたので
その提案を断りにくかったのかもしれないが
この提案が通り人生初のクライアント案件を
やれることが急に決まったのだ。
ただ、ネットでどうのこうのって知識はなかったこと。
ターゲットがtoBだったこと。
コストもそこまでかけられないこと。
これらの理由から
FAXDMを使うことにしたのだ。
で、FAXDMを作り
いざ送ったみたら
反応ゼロだった。
当時の僕は
自社のコピーでうまくいった経験があり
ちょっと天狗になっていた。
「これなら簡単に成果出せるじゃん」
今思えば
完全なバカだっただが
何も知らない当時は
小さな成功体験で勘違いしてしまった
痛い野郎だった。
だから、クライアントにも
「絶対売れるから1万部くらい送ろうよ」と
大きく出てしまったのだ。
で、1万部も送って
得られた結果は
・問い合わせゼロ
・「送るな!」というクレームが50件ほど
と、かなり痛い目を見ることになった。
そして、何より痛かったのは
当時の僕は結構大マジで
うまくいかなかった原因を
商品のせいにしてしまったことだ。
あのサービスは
日本初と言ってもいいくらい
画期的なサービスで
ほとんどの人がそんな概念を持っていなかった。
だから、なんだかわからずに
売れなかったんじゃないかと
僕は仮説を立てた。
そしてそれを
クライアントに伝えた。
もちろん、その側面もゼロではない。
ゼロではないが
大事なことは
反応ゼロだった原因が
自分自身になかったのか?
そこを追求しなかったことだ。
今日この話をしたのは
痛い経験をした紙が見つかり
当時の愚かな自分を思い出したため
戒めのために話をしたかったのが1つ。
もう1つは
あなたにはこういう愚かなことをしてほしくないと思ったから。
7つの習慣のコヴィー博士の言葉に
「問題が自分の外にあると思うのなら
その考えこそが問題だ」
という言葉がある。
全くその通りだと思う。
問題が発生した時
誰かのせい、何かのせいにする人がいる。
当時の僕も
売れなかった原因を
先を行き過ぎている商品のせいにしてしまった。
上司がいけない
部下がいけない
商品が悪い
お客が悪い
不景気だから
タイミングが悪い
とか。
もちろん
そうした側面はゼロではないが
大事なことはその問題に対して
自分ができたことはないか?
それを考えることだと思う。
周りに問題があっても
それは自分自身でコントロールすることができない。
僕のFAXDMで言えば
先を行き過ぎている商品を変えるなんてことは
僕がコントロールできることではない。
それを理由に
だから売れないとしたら
問題はそもそも解決しない。
だが、世の中新しく広がる商品は
常に先を行き過ぎている状態からスタートしている。
ということは
先を行き過ぎている商品を売る手段は必ずあって
それを知らない自分自身にこそ問題の原因があると
考えなければいけない。
そして、それは
コントロールが可能なのだ。
問題というのは
それに関わる全てが原因として
考えることはできる。
そしてそれは間違いない。
だが、問題に対して
自分にできることは何か?
そう考えないのであれば
その問題が解決されることはないだろう。
「問題が自分の外にあると思うのなら
その考えこそが問題だ」
当時の僕は
なんて愚かだったのかと
ひょんなことから出てきた
1枚の紙を見て思い出した。
あなたはどうだろうか?
うまくいかない時
思い通りにならない時
それらの原因を
外に求めてはいないか?
もしそうだとしたら
今日を境に自分の内側に
答えを求めるようにしよう。
結局のところ
変えることが出来る事は
自分のコントロールできる範囲のことしかないから。