こんにちは。株式会社バリューイノベーションジャパンのリサーチャーXです。今回の推し本はコチラです!

■ 生成AIが変える世界を紐解くINFRA MECHANISM -時代を生き残るための7つの戦略-
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巷では、「このプロンプトがすごい!」「このAIツールを使えばこんなことができる!」といった情報が飛び交い、生成AIの話題を目に(耳に)しない日はない感じですね。

ですが、今日ご紹介する本は、そういったノウハウ情報とは一線を画す内容です。(プロンプトは1つも出てきません!)私、この本の表紙を見て「あ、これだ」と直感的にポチりました。なぜなら、表紙にとある言葉が大きく書かれていたからです。ぜひ上記のリンクをクリックして実際の表紙を見ていただきたいのですが、それは

「インフラ」。

言葉としては当然知っていても、日々の生活の中で強烈に意識する機会は、それほど多くはないのではないでしょうか。たとえば、生活インフラの代表格である「水道」。普段、“当たり前” にそこにあるがゆえになかなか意識することがない。ですが、ひとたび破裂して使えなくなると、一気に大問題になる。(最近はニュースで水道管破裂などインフラの不具合が取り上げられ、その存在の大きさを痛感)

「たしかに生成AIは、生活のいろんなシーンに入り込み始めている。でも、水や電気のような“インフラ”にまでなるの…?」そんな懐疑的な気持ちも持ちつつ本書を読み進めたわけですが、読み終えた今の私の感想はこれです。
  ↓
「…生成AI、これインフラになるわ。なっちゃうわ。」

もうですね、「プロンプトがどうとか」って言っている場合じゃありません。

もちろん、現場で使えるスキルとしてプロンプトや最新ツールの理解が大事なのは間違いないです。ですが、日々現場で
クライアントさんと向き合う仲間として、もう懇願にも似た気持ちでお伝えします。この本、絶対に読んだほうがいい、です。

生成AIをインフラとして捉える視点。これがあるのと無いのでは全く違います。もう読んでください!とくに、「AIに奪われる仕事」系の記事やニュースを見て、内心ドギマギしている人には全力でオススメします。

本書は、過去の歴史において新しいインフラの登場が世の中をどう変えていったか?を、世界中の事例や研究結果とともに教えてくれます。

その中には、新しいインフラの登場によって、それまでの仕事や職業が容赦なく淘汰されていくさまも記されています。インフラの登場が、どれほどの威力と抗えない力強さで状況を塗り替えてしまうのか。時代と場所を超えて、生々しい臨場感を持って伝わるのです。

当時、仕事を追われた人たちの心情を思うと、胸が痛くなり…言うなれば “絶望”。その一方で、インフラが登場したからこそ新しい職種が生まれたという“希望”も、そこにはたしかにありました。

当時の彼らのように生成AIの登場によって、「自分の仕事が奪われるのでは…」と危機感を持っている方もいらっしゃると思います。ですが、漠然と恐れたり怖がったりしていても、状況は変わらない。

・なぜそうなるのか?
・そして、その歴史の必然を受けて 「自分はどうするのか?」

幾度となく繰り返されてきた世界中の「インフラ誕生」と「職業・仕事の淘汰」の歴史を知ることで、これから生成AIが起こす想定シナリオを組み立て、脳内シミュレーションできる。自分をどこに置いて、どこにシフトさせていくのか。何を手放して、何を押さえにいくのか。予測・見通しを立てたいなら絶対に読むべき一冊だと強く強くオススメします。

そんな本書は、インフラが人に与える影響について多くのページが割かれており、これだけでも大満足なのですが、個人的な最大の推しポイントは、後半で紹介される「実装障壁マトリクス分析」です。

こちらは、新しいインフラが生まれ、それを使ったサービスや仕組みが普及するかどうか?を予測するためのフレームワークとして紹介されています。これが本当に、秀逸。

毎日ものすごいスピードで生み出される生成AIサービスに対して、闇雲に飛びつくのではなく、このフレームワークを当てはめることで

・サービスとしてどこでつまづきそうか?
・何が障壁になりそうか?

がわかる。生み出されたサービスや仕組みが「わ!すごい、これは普及しそう」のような漠然とした印象や感覚ではなく、このフレームワークに当てはめて考えることで社会的・心理的な障壁、モノ(物質)的な制約などで実現可能性を自分の頭で考えることができるのです。

ふわふわとした曖昧なものから、手の中に収まる感覚で捉えることができるとでも言いましょうか。クライアントさんの右腕・参謀としてあるいは自社の指揮官として私たちが持たなければならない視点は、ここ、ですよね。

大局観を持って、方向性を見定めること。

とくに、クライアントさんにAI周りのサポートをしているコンサルタントの方にとっては間違いなく必読です。ツールやテクニックだけではなく生成AIを立体的に説明できる、伝えられるのレベルが間違いなく一段上がります。

まもなく今年度も終わり、4月から新たなスタートとなるこの時期。生成AIを「わからないもの」として右往左往することに終止符を打ち、「インフラ」として捉える視点と、“これから” を手に入れるために。本書、オススメです。

怖さは完全には消えないかもしれません。ですが、未来が見えず得体のしれない恐怖に振り回されなくなるはずです。その差は、想像以上に大きいです!