
先日、個別コンサルをしているマーケターの方からこんな報告をもらった。「一度のキャンペーンで〇〇人が買ってくれたんです!」このマーケターの方は経営者向けの塾を運営している会社のキャンペーンをまるっと回している。
ただ、ここ半年ほどこれまで上手くいっていた施策が上手くいかなくなり苦戦をしていた。そんな中、半年ぶりに大当たりする施策を見つけ、この報告となったのだ。
何をしたのか?実は、その塾の講師の方が本を出版したのだが、出版による権威性により、今まで流入してこなかった層が一気に流入するようになり爆発したのだ。
本には魔力がある。僕はもともと勤勉な方ではないので、本というものをあまり読まなかった。が、そういうわけにはいかないので、毎月最低でも1冊は読むようにしている。最近読んだ本で一番よかったのは「ベンチャーの作法」という本。イケイケなベンチャー思考の方は読んでみるといい。
話を戻すと…本をある程度読んでいると、時折思うことがある。僕自身が教えているマーケティング系の講座と内容は同程度なのに(むしろウチのが濃い)「本」でそれを社会にアピっている人の方が遥かに「権威」として見られる。著者は神でそれ以外は平民みたいな。著者というだけで社会はその人を無条件で“すごい人”と信仰するのだ。
つまり!本を出す、本の著者というたったそれだけの事実で人はその人をプロ・専門家・エキスパート・すごい人だと判断するのだ。ただ重要なのは、現実は必ずしも一致しないということ。
実際、ウチ自体が本を出したことがあるので断言できる。本を出し、周りから「先生」と呼ばれるような人でも実際の能力は本を出してない人より低い人は結構いる。もちろん、実力が伴ってる人もいるのだが…ここで言いたいのは、実力は関係なく本を出すことでその人の存在が神格化されるということだ。
そしてこれは全てのキャリアにおいてとても重要なことになる。なぜなら、実態として
自分にどれだけ知識があろうとどれだけ専門的なスキルを有していてもどれだけ成果をだせる能力を持っていたとしても…見込み客から見た時に「すごい人」と見えなければ、「すごくない人」と判断されてしまうのだ。
でも逆に「すごくない人」でも見込み客から「すごい人」と見られれば、その人は「すごい人」と判断されるのだ。つまり、「実力」ではなく「認識」が現実を作っているのだ。もちろん、実力は大事。めちゃくちゃ大事。
だが、受け入れなくてはいけないのは、どう認識されるかでどんな実力の持ち主かが、決まるという現実。だから、これは僕が個別でサポートする人には本当によくいうことでもあるが…あなたがもっとお金と時間をかけてコントロールしなければならないのは見込み客からどう見られるか?の部分なのだ。というか、それが全て。
現代社会は「何」を買うかではなく、完全に「誰」から買うかが重視される。例えば、マーケティング関連なんて誰から買っても買える内容は大して変わらない。マーケティングの本を読んだってその人の言葉で語ってるから「一見違うことを言っている」ように感じるだけで言ってる本質は大して変わらない。
何かを頼む時だって誰に頼んだって一定のものは出てくる。だから、「何」には価値がなく、それを「誰」から買うかにしか価値がない。だから、「誰」を強化することは、極めて重要なことなのだ。
そして、「誰」と強化する上で最も最高の結果をもたらしてくれるのが「本を出し著者になる」ことなのだ。ちょっと考えてほしい。税務のことがわからずに税理士に何かを相談するときって「本当に困っていて、これどうすればいいですかね?」と、仕事の依頼をする側なのになぜか相手の方が立場が上みたいな。
相手のことを自分よりも上だと認識しているから「売ってください」的な感じにもなる。だから、相手もめちゃくちゃ売りやすい。ポジショニングがセールスの全てなのだ。あなたが、あなたの分野で他とは全く違う専門家やプロだと“思われていれば”あなたがあなたのサービスを売ることは極めて簡単になるのだ。
気づいているだろうか?あなたが見込み客を目の前にしてセールスをする前からセールスが始まっていることに。そして、このことを巷ではマーケティング活動と言うのだ。本を出し著者になる。と言うのは専門家ポジションを手に入れ、向こうから「売ってください」と言ってくるようにできる最高のマーケティング活動なのである。
もちろん、商業出版はハードルが高い。だが、今なら電子書籍という方法もある。電子書籍だったとしても自分のプロフィールに書影が5つくらい並んでいれば、周りから見たら「すごい人」に見えるものなのだ。
コンサルやライター、マーケターなどの人は正直、自分の「見られ方」を高める活動をしなさすぎている。戦略的に、自分が周りからどう見られるか?それを高めることにもっと投資をしよう。これからの時代は実力はあって当たり前でその上で、「専門家として見られるか?」ここを獲得しないと厳しい未来しか待ってないからね。

