こんにちは。
クスノセ・アンド・カンパニー株式会社
リサーチャーXです。
今回は、
うまく改善につながらなかった
検索広告の見出しの失敗事例シェアです!
本来なら
「この方法がうまくいきましたよ!」
とお伝えしたいところだったのですが、
やはり100発100中とはいかずでして…。
それに、失敗事例のシェアは、
・あなたが余計な失敗をすることを防げる
・あなたの成功確率を少しでも
上げることにつながる
ですし、また、
「ウチもこんな失敗をしながら
毎日やっていますよ」
というリアルな現場をお伝えしたほうが
きっとお役に立つのでは?と考えた次第です。
はい、それでは早速まいります。
今回、何をしたのか?と言いますと、
/
広告見出しに見込み客の “心の声” を入れてみた
\
です。
その結果、クリック率は1.5倍になりましたが、
獲得単価とコンバージョン率が悪化してしまいました。
こちらは実際に
具体例を見ていただいたほうが、
わかりやすいかと思いますので、
まずはウチの2つの事例をご覧ください。
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事例 1
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広告の目的は「オプトイン獲得」で
オファーは「無料テンプレートプレゼント」です。
こちらのLPをGoogle広告で出稿しました。
《これまでの広告見出し》
・【無料】PDFダウンロード
・今すぐマネして使えるLPテンプレ
・【無料】セールスライティング型
見ていただくとおわかりのように
訴求の方向性は特長やオファーの中身について、です。
そこで、改善テストとして
“心の声”を入れた広告見出しがこちら。
↓
《“心の声”広告見出し》
・集客LPのテンプレートが欲しい
・LPをどう作っていいかわからない
・【コンサル用】サクッと作れるLP
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事例 2
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広告目的は「オプトイン獲得」で
オファーは「無料動画講座プレゼント」です。
こちらも元はこういった見出しでした。
《広告見出し》
・【プロが教える】集客打ち手99技
・現役コンサルが現場で使う方法
・【永久保存版】マーケ打ち手99技
これまた
特長やオファーの中身をメインにした訴求です。
それに対し、
“心の声”を入れた広告見出しがこちら。
↓
《“心の声”広告見出し》
・コンサル現場で引き出しを増やす
・集客成功事例を手っ取り早く知る
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2つの事例を見ていただきましたが、
両方とも検索している見込み客の
心の中にある声
「欲しい」
「わからない」
「サクッと」
「引き出しを増やしたい」
「手っ取り早く知りたい」
をストレートにそのままに入れています。
この施策のねらいは
検索で答えを探しているときの見込み客に
直感的に
「そう!その悩み!」
「それそれ!」
となってもらうことにありました。
実際、検索しているときは、
見出しを見ながら
「これは自分が探しているものかな?」
「ここに答えがありそうかな?」
と、考えながら、
クリックする/しないを決めますが、
ユーザーにとって
この “考える負担” は想像以上に大きいです。
しかも、“考える” ということは、
相手のスキルやリテラシーに
左右されるおそれがありますので、
こちらが用意した広告見出しで伝えたいことが
そのまま伝わらず、
スルーされてしまう可能性があります。
そこで、
見込み客の “考える負担”を
できるだけ少なくして、
見込み客のスキルや
リテラシーに左右されない、
“感情・気持ち” をそのまま表現することで、
より直感的な反応につながるのでは?
という仮説をたてました。
また、LPのライティングで
ファーストビューに見込み客の悩みを
書くことは定石ではありますが、
それと同じように広告見出しに
“心の声”を前面に押し出すことで、
「自分の悩みをわかってくれる」
と共感を呼び起こすことができるのでは?
というねらいもありました。
早速、実行!
↓
↓
↓
結果、
クリック率は1.5倍に改善しました。
ところが、
コンバージョンにはつながりませんでした…。
この要因を
あなたはどうお考えになりますか?
私の考えた仮説は、
“心の声”広告見出しとLPに距離があった、です。
どういうことかと言いますと、
改善前の広告見出しは、
オファーの特長や中身を表現したコピーでした。
このコピーに反応する見込み客は、
「こういうモノがほしい」
とおそらく、ある程度の輪郭や
カタチが見えている状態です。
ですので、
「あなたの悩みを解決するモノはこれですよ」
と、
よりその輪郭をハッキリとさせたオファーを
LP内で差し出すことでコンバージョンに
つながっていたと考えられます。
言うなれば、
「リンゴが食べたいです」という人に
「はい、リンゴをどうぞ」と手渡すイメージです。
リンゴ = リンゴ。
相手が求めているものと
こちらが差し出したものが一致しています。
一方で、
“心の声”広告見出しに反応した見込み客は、
「この悩みを解決したい」と思ってはいても、
まだ、解決策の具体的なイメージが
できていない可能性があるので、
突然LPで
「こういったモノがありますよ」と出されても
「???」となったり、
差し出されたものを咀嚼して
理解する必要(負担)がでてしまった。
こちらも例えるなら、
「 “果物” が食べたいです」という人に
「リンゴをどうぞ」といきなり
手渡しているイメージです。
果物の中にリンゴは含まれるので、
まるっきり的外れではありませんが、
見込み客の頭の中では、
自分に必要なものがリンゴであることに
まだ、しっくりきていない状態です。
それは、戸惑いますよね^^;
「たしかに果物が食べたいけど、
リンゴかどうかわからない」
つまり、
“心の声”広告見出しに対しては、
その悩みとオファーを結びつけるための
もうひと手間が必要だったのでは…?
これを受けて、
今後の改善テストとしては、
“心の声”広告見出しからのリンク先には
このミゾを埋めるためのパーツ
または別のLPを用意する、です。
「果物が食べたいあなたには
リンゴがピッタリですよ」
の橋渡しをするパーツです。
これをLPにはめてみて、どうなるか?
もし、これでこの改善がうまくいきましたら、
一段階、母数を広げられそうですし、
また潜在層への
ディスプレイ広告展開もできそうです。
(転んでもただでは起きない)
…はい、ということで今回の
「クリック率は上がったけど
コンバージョン率が下がった失敗事例」
は、いかがでしたでしょうか?
ウチのセミナーや講座、コンテンツでは、
成功事例やうまくいったノウハウを
お伝えすることが多いですが、
実は、
それと同じくらい(それ以上)に
こういった失敗事例が多くあります。
その度に、
胃が痛くなったりしますが、
テスト改善の勘どころがつかめるようになったり、
失敗から回復するチカラ(レジリエンス)がついたり、
といったことがあるんですね。
悪いことばかりではありません。
とくにコンサルの方は、
失敗事例をどのくらい知っているか?
経験があるか?が、
言葉の説得力や迫力につながりますので、
むしろ、失敗事例を
大好物(?)にしていただければと思う次第です。
失敗事例、とくに自分で経験したものは、
必ずあなたを下支えする血肉となりますから。
そして今回の失敗事例もあなたの糧として、
ノウハウの引き出しのひとつに
加えていただけたらうれしいです。