こんにちは、
リサーチャー X です。
昔むかしのお話です。
ワタクシがフリーランスをしていたころ、
知り合いの士業さんが廃業されました。
(仮にAさんとします)
Aさんは、
同業の方への講習会で講師を務めるほど
ある業務に精通された専門家さんでした。
ところが、ある日。
Aさんが廃業されたとの知らせが。
「あれだけのスキルがあり、
講師を務めるほどの実力派なのになぜ廃業…?」
「あんなに順調そうだったのに」
結局、そのときはAさんが廃業した理由は
わからずじまいでした。
その後。
風のうわさで
Aさんが廃業した理由を知ることになります。
カンタンに言うと
「やりたいことが狭まってしまうから」
という驚きの理由でした。
「やりたいこと?資格を失効させてまで??」
資格を持ち、士業業務を行いながら
別事業を手掛ける方も多くいらっしゃるのに、
なにも廃業しなくても…。
「もったいないな」
当時、そんなふうに思っていました。
狭く捉えてしまっている
・・・
そして
時は流れ現代。
ウチの講座の参加者さんや
コンサルティングのお客さんのお話を
うかがっていると
「もったいない」
と思うことが多々あります。
それは、
先程のAさんに感じたものとは別の
「もったいない」です。
その「もったいない」は、
ご自身のビジネスを
とても《狭く捉えてしまっていること》です。
たとえば、
社労士だから社労士業務の中だけで
なんとか売上を作れないか?
店舗集客コンサルをやっているから
なんとかGoogleビジネスプロフィール代行が売れないか?
と “今”、ご自分ができることや
業務範囲の中で収めてしまっていらっしゃる。
よくよくお話を訊いてみると、
実はすごい経験をされていたり、
別のノウハウを持っていたりするんですよ!
(声を大にして言いたい)
別の角度から見たら
その方のビジネスはぐぐーーっと広がるのに。
レイヤーが変わるので
今、戦っている競合他社は、
もうライバルですらなくなるのに。
「もったいない」
と感じることが少なくないです。
そして、ワタクシは気づいたのでした。
Aさんが廃業したのは
この《枠》を取っ払うことを
自らに課したんじゃないか、と。
廃業するということで自ら退路を断ち、
完全にゼロベースで自分のビジネスを
再定義したかったんじゃないかと。
もちろん
Aさんに確認する術がありませんので
憶測の域を出ませんが、
あれだけ切れ者のAさんなら
そう考えても不思議じゃないなと思っています。
ビジネスの枠を広げる
・・・
ここでもうひとつ、
《ビジネスの枠》の事例をひとつご紹介します。
日々、ウチが
集客・販促のお手伝いをしているマカロン屋さん。
創業当初は、
オリジナルのマカロン販売から
スタートしました。
とてもかわいらしく、
それでいて美味しいので
最初から順調に売れていたんですね。
言うなれば、
この頃はまごうことなき
「お菓子屋さん」でした。
ところが、ある日を境に
このマカロン屋さんは《転換点》を迎えます。
自社製品のマカロンに
企業のロゴやイベントの
シンボルマークをプリントすることで
《企業のブランディングをサポートする》
という一面をもつことになりました。
その結果。
もともとの商品力に加えて、
オーナーさんのお人柄も相まって
口コミが口コミを呼び、
注目が注目を集め、
マスコミがマスコミを呼ぶといった展開で
あっという間に事業が変わったんですね。
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※余談ですが、
こちらのマカロン屋さんのマカロンは、
あの超有名ドラマ「半沢直樹」の
キーアイテムとしても登場しています。
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このオーナーは、ご自身を
「お菓子屋さん」と定義していません。
もし、オーナーさんが
「お菓子屋さん」と定義したままだったら
「お菓子屋さん」の枠で留まっていたと思います。
(それもカンタンなことではありませんが)
「お菓子屋さん」の枠だと
お菓子を求めている人
マカロンを求めている人にしか
マカロンを売れません。
ですが、マカロンを通じて
「企業ブランディングのお手伝いをする」
という1つ広げた大きな枠をもつことで
《ブランディングを売る》ことが
できるようになったんですね。
これが、どれだけビジネスに変革をもたらすか。
こちらのオーナーさん、
今でもご自身に、ご自身のビジネスに
枠を設けていらっしゃいません。
なので、もしかしたら
第三形態への進化もあるかも…!?
この、自分が《何者》であるか?
精神論的になっちゃいますが、
現場でみていると
この意識、捉え方ってとても重要に思います。
それで思考や毎日の行動の幅が
無意識に決まっちゃいますから。
だから、質問させてください。
あなたは《何者》ですか?
P.S.
ちなみに冒頭のAさん。
風のうわさでは新規事業の方で
成功されているとか。
やはり只者ではありませんでした。