From:宮川徳生
「動画ブランディングを売ろうと思うんです」
先日、別事業のメンバーから
新しいサービスの企画の相談を受けた。
そのサービスを簡単に言うと
中小企業の社長に対して
会社の知名度を上げてより売れるようにするための
動画ブランディングサービスとのこと。
DRMをやってると
ついつい軽視しがちだが
知名度ってのは我々が思ってる以上に
売上に大きな影響を与える。
僕はそれをポスティング会社時代に
いやというほどみてきた。
例えば、以下の3パターンのチラシがあったとしよう。
A:マクドナルドのクーポンチラシ
割引率は最大10%
B:その地域で有名な大型イタリアンレストランのクーポンチラシ
割引率は最大25%
C:誰も知らない洋食屋のクーポンチラシ
割引率は最大50%
さて、どれが一番反応があると思う?
僕はポスティング会社時代
同じ時期に同じタイミングで
こういうケースのポスティングをいっぱい
目の当たりにしてきたわけだが…
ほぼ毎回
勝つのはAだ。
一番負けるのはCなのだ。
なぜか?
その理由はシンプルで
結局、知名度が一番高いところが
大抵の場合一番集客できるってわけ。
DRMやってる人間からすると
そんな不条理あるかよって思うんだけど
でも、これが現実。
Cが勝つには
よっぽど強いオファーと
よっぽど強いコピーと
そういうのがないとまず勝てないのよ。
(もちろんCが集客ができないわけではないよ)
あなたもこんな経験ない?
旅行とかに行った時
メディアで有名なお店は激込みだけど
そうじゃない店はガッラガラの光景。
僕も大阪に行った時
メディアで有名なお好み焼き屋は
2時間待ちだったんだけど
その隣にあるメデイアでみたこともない
お好み焼き屋は中に1組か2組しか
客がいなかった。
みんなそっち行けばいいじゃんって思ったが
結局みんな有名なお好み焼き屋に並んでいた。
僕もだけどねw
これが人間心理なのよ。
だから、マーケティングをする上で
自社だったり自分だったり自社商品だったりの
知名度を上げるという行為は
売上のボトムを上げることを意味するわけだ。
そんなわけで
知名度を上げることは
とても重要なわけだが
じゃあ、だからと言って
社長の頭の中に
「動画ブランディングして
知名度あげたいぜ!」
って欲求があるかというと
そんなことはない。
あなたも社長と話していて
「動画ブランディングで知名度をあげたい」
なんて聞いたことはないと思う。
ほとんどの社長はなんとなく
「有名になったなら〜」くらいにしか
考えてないってことだ。
じゃあ、知名度を上げるという訴求は売れないのか?
というとそういうわけではない。
知名度あげたい〜とは思ってないかもしれないが
でも例えばこんな風に言ってみたらどうだろうか?
「ワールドビジネスサテライトのトレたまから
取材してもらえるとしたらしてもらいたいですか?」
例えば、製造業系や技術系の会社の社長に聞けば
ほぼ全ての人から
「何、当たり前のこと言ってるんだね
出れるなら出たいに決まってるじゃん」
と答えが返ってくるはずだ。
なぜなら、知名度あげたいという欲求自体はないが
テレビに出て有名になれればいいなという欲求は
多くの社長に根強くあるからだ。
なので、
・動画ブランディングで知名度を上げる方法
はなく
・テレビに取り上げられませんか?
みたいな訴求に変えれば
商品内容が一緒でも訴求力が
段違いで変わってくるはずだ。
同じ商品でも
どの角度から光を当てるのか?
その深さに光を当てるのか?
それを誰に対して見せるのか?
同じ商品であっても
売れ方は全く変わってくる。
フォーカスが変われば
お客からしたら全く違った商品に見えるのだ。
大切なことは
売り手である我々は
商品についてどんどん詳しくなっていってしまう。
ブランディングをして知名度をあげたら
商品なんて勝手に売れていく。。。
こんなのマーケティングをやってる我々からしたら
当たり前すぎるくらい当たり前のことになってる。
だがしかし!
我々はこれを
マーケティングなんて学んでない社長に
売らなければけない。
我々にとっては当たり前
でも、社長にとっては何1つ当たり前じゃない。
このギャップがとても危険なのだ。
このギャップがあると
どんなにいい商品でも
その価値が伝わることはない。
なぜなら、相手はそこまで詳しくないから。
だから重要なのは
相手にこれは価値があると感じてもらうように
相手が価値があると思ってることから話を始めること。
ブランディングして知名度を上げる
ということに価値を感じてる社長は
ほぼいない。
だが、テレビに取り上げられることに
価値を感じてる社長はいっぱいいる。
全然売れない商品やボツ商品は
こうしたギャップのせいで売れないことが大半だ。
でも、光の当て方を変えてあげれば
同じ商品でも大ヒット商品にすることができる。