From 古川馨
前の会社を辞めて
フリーランスになったばかりの頃の話なんですが、
自分で帳簿つけたり何なりしないとならないな〜と思って
たまたまネットで検索して見つけた、
あるセミナーに参加したんですね。
個人事業主とかフリーランス向けの
簡単な会計講座?みたいな。
ちょっと詳細は忘れてしまいましたが
会計士の方が、少人数のグループで
帳簿の付け方とかを教えてくれる感じの。
で、当日を迎えたわけなんですが
行ってみると、参加者が僕一人…
おっと一人か〜い!
って感じです。
小会議室ぽいところなので
それほどポツーン感はありませんが
ちょっと寂しい感じ。
主催者の方も
「当日キャンセルが出てしまいまして…」
ということでマンツーマン指導に。
セミナー自体はマンツーマンだったこともあり
非常にわかりやすく、講師の方も気さくな方で
割と和気あいあいな感じで進んだのですが…。
最後に、
「ちょっとご案内があるんですが…」
と始まりました。
当時、僕もセールスライティングや
マーケティングを学び始めたばかりだったとはいえ、
そこそこセミナーなどにも参加していましたから
来たな!プレッシャー!
って感じでバックエンドのセールスに
入ったことを直感します。
そして、案の定、バックエンドのセールスが
始まったのですが…。
残念ながら、全く、話が頭に入ってきません。
別に彼のセールストークが微妙だったとか
プレゼンの論理展開がおかしかったとか
あるいは、サービス自体がどうことか
そういったことでもありません。
ただ、彼がそのバックエンドの商品の
セールスプレゼンを始めた瞬間から
一つの疑問がずーっと僕の頭の中を
ぐるぐる回っていたからなんです。
一体、何が?
それは、
会計の仕分けをちょっと知りたいって僕に
延々とコンサルをセールスしていたから。
確かビジネスをスケールさせるために
あなたのメンターになります
みたいなパッケージでした。
え?
って感じ。
サービス自体はいいのかもしれませんが
全く求めていないものだし
そのセミナーに参加した目的も違うし
僕からすると関連がなさすぎて
意味がわからない感じです。
これがビジネスがスケールしなくて悩んでいる状態で
それをテーマにしたセミナーで売られるなら
もっと話もちゃんと聞けたのかもしれません。
でも、会計のことで行ってるので
帳簿付代行しますよとか
会計サービスをシンプルに売ってくれれば
じゃー自分でやるの面倒だから
お願いしようかな…
って人も結構いると思うんです。
なのに、なぜいきなりメンターを売るのか…。
毎回、このテーマでメンターを売っているとしたら
ラーメン屋入ったのに、メニューにカレーしかない
みたいな衝撃です。
ということで、
彼がプレゼンしている間ずっと
相槌を打ちながらも
「なぜ、メンターなんだろ…」というところが
気になって全く話が頭に入ってこなかったんです。
でも、これって似たようなケースって
ネット集客では結構やりがちなんですよね。
ファネルの入り口と
出口がチグハグなケース。
例えば、
今ならチャットGPTとか生成AIがトレンドだから
チャットGPT×集客で
誰でも自動で簡単に集客できるメソッド
みたいなオファーでリストを集めておいて
バックエンドで売るのが
「AIなんて使えない!マーケティングスキルブートキャンプ」
だったとしたら…
なんか違う…て感じしませんか?
「チャットGPT×集客」でオプトする人の理想は
集客を効率化できるとか
もっと簡単に〜とか
スキルゼロでもそこそこのものができる
みたいなインスタントな部分を
きっと求めていると思うんですよね
AIってなんか
これまでできなかったものが
簡単になるとか
そんなイメージじゃないですか
それを求めて登録したのに
AIじゃねー!
男は黙ってスキルアップ!みたいな
ゴリゴリのマッチョなやつを
セールスされても困惑するばかりですよ…。
仮に売るとしても時間をかけて
教育が必要そうですよね。
入り口と出口にちゃんと橋がかかっていなくて
強引に橋渡ししようとしている感が半端ない。
なので、バックエンドを売るのが
スムーズでなかったり
ハードルが高くなってしまうわけです。
そう考えると
バックエンドを売りたいものが何か?
そして、それに合わせた入り口。
リードマグネットを用意することが
バックエンドをスムーズに売る方法ってことになります。
なので、もし、あなたやあなたのクライアントで
リード獲得は上手く行っているけど
バックエンドが上手くいかないってことが起きているなら
今日お伝えしたセミナー講師のように
集めている見込み客とバックエンドで売っている商品が
チグハグになっているのかもしれません。
強引な橋をかけて
セールスのハードルをわざわざ
自分から上げてしまわないように
一度、ファネルを冷静に見直してみては
いかがでしょうか?