「お〜元気しとるか?」
ある晩、突然電話が鳴りました。

通知を見ると10年前までお世話になっていた接骨院の院長先生から。
かなりビックリしましたがすぐに電話に出てみると、こんなことを言われたんです。

「俺んとこ、ちょっと前に潰したわ」
いきなりそんなことを言われてちょっと胸がズキッとしました。

つまりは、閉院したということ。
話を聞いてみると結局の理由は「人がいない」ことが最大の原因だったそうです。
後継者も見つからず、院長ひとりで回しきれなくなった。

結局、黒字のまま店をたたむことにしたそうです。
この事実を知ってなんとも言えない気持ちになりました。

なぜ?って、この接骨院、当時からずっと“繁盛店”だったからなんです。
僕も勤めていた2011年頃、普通の治療院なら月商100万円を目指すのがやっとの中…
この院は、Maxで500万円を超えていました。

それだけ人が来て、繁盛していたんです。
とはいえ…近年は少しずつ売上も落ち、200万円前後。
それでも十分にやっていける規模です。

なのに、店を閉める…
これが「人手不足倒産」の現実なんだとリアルを見せつけられた気がしました。

業績が悪いから潰れるのではなく、人がいないから続けられない。
これは本当に深刻な問題ですよね。
でも、今日はこうした求人について話したいわけじゃないんです。

もちろん、求人問題も感じることはあります。
でも、僕が院長と話す中でもう1つ強く感じたのは、この接骨院がやってきた
“シンプル”な強さについてなんです。

潰れる接骨院が月商200万円あった。
これったぶっちゃけ、かなりすごいことです。
普通はそんな状態にならないのでかなり上手くマーケティングしてきたんだと思います。

じゃあ、ここでは何をしてきたのか?
その手法は、実は驚くほど地味です。

・看板
・チラシ
・ニュースレター
・ハガキDM

それがいまだにメインの手法。
SNSもやらない。
YouTubeも手を出さない。

いまの時代から見れば「遅れている」と思う人もいるかもしれません。
でも実際、地域のビジネスではこの“地味な武器”が最強だったりするんです。

派手な広告よりも、近所の人が目にする看板。
アルゴリズムに振り回されるSNSより、手にとって読まれるチラシやニュースレター。
シンプルに、やるべきことをやる。

その積み重ねが、10年前から、あの繁盛を支えてくれていました。

そしてこれは、僕たちが展開している沖縄の幼児教育事業でも、同じことが起きています。
ぶっちゃけ、この事業はスタート時点では不利なことだらけでした。

・学習塾にお金をかけにくい土地柄
・僕ら自身、塾業界の経験ゼロ
・進学塾でもなく、教材もオリジナルではない
・完全に後発の参入

普通に考えれば、勝ち目がなさそうな条件ですよね。
でも…結果はどうだったか?
1年目から順調に生徒数を伸ばし、全国で同じ教材を扱うライバル教室を置き去りにして、
全国No.1の集客力を叩き出しました。

なぜか?

これも答えは、シンプルなんです。
やるべきことを、徹底してやり続けただけ。

シンプルに余計なものを捨てて、やるべき施策をコツコツやり続けただけなんです。
最新のツールや派手な戦略にあこがれたり、魅了される気持ちはわかります。

でも、本当に強いものは「シンプルな仕組みを継続できるかどうか」なんです。

・既存のお客様に連絡する
・定期的に情報を届ける
・商品やサービスを手にとってもらうきっかけを用意する

ただこれだけで、ビジネスは回り始める。
僕の勤めていた接骨院や沖縄の幼児教育事業が、それを証明しています。

「店舗マーケはシンプルであれ」
これって、きっと大事な視点ですよね。
複雑にしない。
欲張らない。
地味でも、効果のあるものを“続ける”。
これこそが、時代を超えて生き残るための本質だと僕は思っています。

もしあなたがいま、選択肢の多さに迷っているなら…
ちょっと立ち止まって、「シンプルに戻す」ところから考えてみてください。
きっとそれが、ブレイクスルーにつながるはずです。