先日、あるサービスの説明会をやっていたんだけど
それが終わってからスタッフからこんな話が出てきた。

スタッフ
「なんか、今日の話を聞いてて思ったんですけど
 社内スタッフはインプットが足りないような気がしました。
 単なる情報を入れるという意味のインプットじゃなくて
 インプットによって形成されるイメージができてないんじゃないかなって」

なんの話かわからないと思うからちょっと背景を説明すると…
昨日の説明会はテンプレートの活用方法について話していた。

多くの人はテンプレートを使うとき
一番大事なことを見落としてしまう。

大事なこととは
「なぜ、そのテンプレートが売れたのか?」
という部分。

例えば…
昔、あるスーパーの広告で
こんな企画の広告を作ったことがある。

『あのコストコの人気商品が
 〇〇市にいながら買える!!コストコ市』

この広告は地方のスーパーでコストコと提携して
コストコに行かなくてもそのスーパーで
コストコ商品が買えるというイベントだ。

このイベントは売れに売れて
10年続くイベントとして今だに定期的に開催されてる。

で、考えて欲しいのは
なんでこの広告が売れたのか?ってこと。

この広告を見たお客さんは
なんでこのスーパーに行って
買い物をしたのか?ってことだ。

買う理由、行く理由がなければ
買わないし、行かない。

行って買ったということは
その広告の中に広告を見た人の感情を
「欲しい!」とか「行きたい!」にする
なにがしかの理由があったからなわけだ。

この広告を見た人が
スーパーに行って買った理由は他でもない。

一番近いコストコまで車で90分はかかる田舎町でも
コストコ商品が買えるから町のみんなが飛びついたのだ。

で考えて欲しいのは
もしコストコがある街のスーパーで
この広告を真似したとして売れるのか?ってことだ。

絶対に売れない。

なぜなら、この広告が売れた理由が
「コストと行ってみたいけど遠くて行けない」街で
「コストコ市」をやったから売れたからだ。

なので、もしこのコストコ市の広告を
テンプレートとして真似する場合は

「行ってみたいし買いたいけど
 場所が遠くて行けないし買えない商品を特別に買える」

という前提がないと
このテンプレートを使っても売れないということなのだ。

どうかな?
ここまで話についてこれてるかな?

ちょっと理解できないよって人は
ここまでを何度も読み返して絶対に理解しよう。

で、話を戻すけど
テンプレートを真似するってのは
売れた理由を真似するってことなんだよね。

そこを真似するから売れるのであって
売れた理由を真似できないのなら
どんなに売れたテンプレートを使っても
売ることは絶対にできないのだ。

こんな感じの話を
昨日の説明会ではしてたんだけど
それを聞いたスタッフが

「なんか、今日の話を聞いてて思ったんですけど
 社内スタッフはインプットが足りないような気がしました。
 単なる情報を入れるという意味のインプットじゃなくて
 インプットによって形成されるイメージができてないんじゃないかなって」

こんなことを言ってきたわけだ。

スタッフが言っていることは…
そのテンプレがなぜ売れたのか?
その広告がなぜ売れたのか?
そこを見ていないってのはあるけど

そもそもいい広告を見ている数自体が
圧倒的に少ないのではないか?
だから、そのテンプレや広告が
なぜ売れたのかがわからないのではないか?
ってことだ。

これって
すごく的を得ている気づきなんだよね。

なんの世界もそうなんだけど
その分野での完成形をイメージできるかどうかってのは
アウトプットする上でとても大事なことになる。

例えば野球。

草野球しか見てない人は
すごいプレイの基準が草野球レベルでしかイメージできない。

だから、120kmの球を投げたら
「すげー」ってなるので120kmを投げることをイメージする。

だが、大リーグばっか見ている人は
すごいプレイの基準が大リーグレベルになる。

だから、160kmの球を投げることを
「すげー」って思うので160kmを投げることをイメージする。

つまり、いいものを見てると
自然とその分野での完成系の基準がどんどん上がるわけだ。

広告の場合こうだ。

いい広告を見てないと
自分の中でいい広告とはどんな広告なのかの基準が育たない。

なので、アウトプットも
どの基準でアウトプットをすればいいかがわからないので
しょぼいアウトプットにしかならないのだ。

つまり、いいアウトプットをするためには
まずいい広告をたくさん見て
どんな広告がいい広告なのかっていう基準やイメージを
自分の中に作らないと行けないのだ。

いい広告をたくさん見てると
なぜその広告が売れたのかが自然とわかるようになる。

なぜなら、それがわからないと
いい広告かどうかの判断がつかないから。

だから、いい広告を見ていると
自然と広告の良し悪しやなぜその広告が売れたのかが
わかるようになるんだよね。

そうすると
自分の中でどういう基準の広告を作ればいいかの
イメージが持てるようになる。

イメージが持てると
アウトプットをそのイメージに合わせてするので
自然と質の高いアウトプットができるようになるのだ。

つまり、いい広告が作れない人は
そもそもいい広告を見るというインプットが
圧倒的に足りてないってことなのだ。

いいアウトプットは
いいインプットがなければすることができない。

そのために
誰でもすぐできることは自分がフォローしている人や会社の
広告は必ず見るようにすることだ。

闇雲にってのはきついと思うので
まずは自分がすごいと思ってる人や会社の広告は必ず見るようにすること。

これを続けるだけでも
いい広告の基準が自分の中にできて
アウトプットする時のイメージが持てるようになる。

いい料理人は常にいい料理を試食し続けるように
いい広告マンは常にいい広告を見続けている。

これはお金なんて使わずに
今すぐ誰でもできる自分のレベルを上げられる方法だ。

やるかやらないかはあなた次第だけど
プロと呼ばれる人はみんなやってるのは事実だよ。