From:長嶋雄二
絵馬(えま)
って書いたことあります?
そう、神社に行くと
たくさんあるやつです。
僕は人生振り返ってみると
たいして書いたことがないんですが、
先日、絵馬を書く機会があって
ちょっと一言書いたんです。
で、、、
「家族が健康でいれられますように」
と、超ありきたりな言葉を書いたんですが、
その絵馬には、7歳の息子が書いた
こんなメッセージがあったんです。
「神様、いつも元気でいさせてくれてありがとう」
僕はこのメッセージを見た時、
ちょっと自分が恥ずかしくなりました。
というのも、僕が書いたメッセージは
がっつり自分ごと。
大袈裟かもしれませんが、
私欲を満たしたくて書いて言葉でした。
でも、息子が書いたメッセージは
そういった邪念のない、素直なものでした。
彼がまだよく分かっていないという部分も
当然あると思いますが、
『自分の為じゃないメッセージ』
を書いた息子を見て、
地味に凹んでしまったわけです。
というのも、普段からこれって、
僕の中ではちょっとした課題意識が
あったからなんです。
「自分のために仕事をする」
これは当然と言えば、当然だと思います。
誰だって、何かしら自分のために
頑張っている部分はあるものです。
でも、マーケティングをしていく上では
『顧客を見て仕事をしよう!』って言いますよね。
『顧客のために』というのは、
知識としては当たり前だと思いますが、
じゃあ実際に自分が
『本当に顧客を見て仕事をできているか?』
というと、それができている人って
そんなに多くないんじゃないかと思うんです。
僕自身も、よく『もっと顧客を見ろ』と
アドバイスを受けてきました。
自分では顧客を見ているつもり。
でも冷静に分析してみると
本当は、そうじゃない部分が
いくつもあったんです。
例えば、顧客を見るってことは、
シンプルにいえば、エンドユーザーを見ることだと思います。
だからエンドユーザーに対して、どう価値提供するのか?
ここを考えていけば、企画もアイディアもメッセージも
次々を浮かんでくるはずです。
でも、ビジネスをしていれば、
24時間エンドユーザーに対して、
企画やメッセージを考えるわけじゃなかったりもします。
・チームのメンバー
・上司
・ビジネスパートナー
など、そうした組織の中での
活動も必然的に出てくるものです。
そうなってくると、自分が考えた企画やメッセージが
直接エンドユーザーに届かないなんてことは
しょっちゅうあります。
下手したら、メンバーのために
企画やメッセージを考えてしまうこともしばしば。
でも、そうなると、『顧客を見よ』っていう基本から
どんどん離れていってしまいますよね。
だからこそ、常日頃から
自分の仕事は、誰のためにあるか?
そこをセットアップしていくことが
とても大事なことです。
ここを真剣に考えれば考えるほど、
仕事に対する姿勢とか、行動の優先順位が
自然と変わってくるもの。
自分のために頑張ることが
悪いことだとは思いません。
でも自分のことばかり考えていると・・・
自分のスキルアップのために、
こんな仕事はやりたくない…
自分の利益にならないから
こんなタスクはやりたくない…
自分にとって価値はないから
こんな仕事やってらなんない…
みたいな感じになってしまう。
もちろん、スキルアップは大事ですが、
『顧客のために』という視点が欠けている人が
どれだけスキルアップしても、きっとほとんど意味ないですよね。
昔、セガサターンがプレステに大敗していたのも、
セガの技術者が、顧客を無視して
自分達の技術を見せつけるために
ゲーム機を作っていたから…
なんて失敗事例があります。
(ちなみに僕はセガサターン大好き…)
誰が顧客なのか?
自分の仕事は、誰の役に立つのか?
そこをもっと自然と考え、
実践できるようにする。
きっとその姿勢が日々の企画やメッセージに
滲みでてくるから、顧客のへの影響力も大きくなるはずです。
自分の視座も変わって、
企画やメッセージも変わっていくと思うんです。
でも自分だけをみて、
自己満で終わるなんて、もったいない。
なので、何か、壁を感じていたり
何かうまくいかい・・・おかしいな・・・
そんなふうに思ったら、立ち止まってみてください。
・・・顧客は誰?誰の役に立っている?