From:宮川徳生 先日、あるコミュニティのメンバーが書いた セールスレターのレビューをした。 どうやら、株式投資を 会社員の人に始めませんか?という内容で ザックリいうと 「年収400万円から始める 株式投資入門」 みたいな電子書籍で オプトインでとるみたいなやつ。 著者の権威性も申し分ない。 コピーも別に悪くない。 でも、なんか引っかかった。 で、よくよくコピーを見ていくと その原因がすぐわかった。 その原因は 読み手を「みなさん」という書き方で 表現していたからだった。 なので、コピーのレビューは 「みなさん」ではなく「あなた」にしましょう という内容になったのだが… この話は 「みなさん」という単語を 「あなた」に置き換えればいいという 単純な話ではない。 もしあなたが これまでセールスライティングを学んできているのなら コピーはたった一人に向けて書くものだと 耳にタコができるほど学んできてると思う。 セールスライティングを学んでない人は 1万人、10万人、100万人の人に 自分の商品を売るためには どんなメッセージで伝えればいいのだろうか? と考える。 できるだけたくさんの人に買ってもらいたい。 そのためには 男性にも女性にも 20代にも60代にも買ってもらいたい。 気持ちはわかる。 誰だって よりたくさん売ろうと思ったら ”特定の誰か”ではなく”色んな人”に 買ってもらいたくなるものだ。 そして、事実 色んな人に買ってもらえなければ たくさんの人に売ることはできない。 だから、セールスライティングを学んでいない人は よりたくさんの”色んな人”に売るためには どうすればいいのだろうか?と考える。 でも、これはとても大きな間違いだ。 なぜなら、これをやればやるほど 1万、10万、100万の人に買ってもらうために書いたのに たった1人にする買ってもらうことができない… という状況になってしまうからだ。 たった1人ってのはいいすぎかもしれないが 要は全く売れないってことだ。 これは例えるなら 渋谷のスクランブル交差点を想像して欲しい 男性も女性もいる。 若い人も高齢者もいる。 仕事中の人もいれば遊んでいる人もいる。 都内に住む人もいれば地方から来た人もいる。 さらに、それぞれが細分化され 本当に色んな人が渋谷のスクランブル交差点で 信号が変わるのを待っているのだ。 もし、その人たち全員を たった一言で振り向かせようとしたら どんな声をかけるだろうか? 「すいません、ちょっといいですか!」 全員を振り向かせようとしたら 全員にあてはまる事しか言えない。 でも、これで誰が振り向くだろうか。 誰も振り向かない。 つまり、色んな人を たった一言で全員振り向かせることなんて出来ないのだ。 だから、特定の誰かに向けて 声を掛ける必要がある。 例えば、赤い帽子をかぶった山田さん。とか。 そうすれば、全員を振り向かすことは出来ないが 赤い帽子をかぶった山田さんは振り向かせることができる。 セールスライティングも全く同じなのだ。 色んな人全員に対して たった1つのコピーで商品を買ってもらうなんてことは できないのだ。 相手が振り向くメッセージ 相手に伝わるメッセージというのは 特定の誰かだけに対して発した場合のみ 効力を発揮するのだ。 つまり、今回レビューしたコピーの問題点は 言葉として「みなさん」を使っていたことではなく 「全員に買ってもらおうとしている」コピーになっていたことなのだ。 僕が思うに コピーの世界で「みなさん」 がNGワードの理由は みなさんと書いてしまうと どうしても書く時のイメージが 色んな人になってしまうからだと考えている。 みなさんをイメージして書いたら 当然みなさんあてのメッセージになってしまい 結果誰にも刺さらないメッセージができあがる。 だが、「あなた」と書けば コピーを書く時特定の誰かをイメージして 書くことができる。 大事なのは 「みなさん」という単語を使ってるか 「あなた」という単語を使ってるかではなく 内容が「皆さん宛」なのか「あなた宛」なのか? その違いなのである。 なので、あなたがコピーを書く時は くれぐれも「みなさん」という言葉は使ってはいけない。 「みなさん」という言葉を使ってしまったら コピーの内容は誰にも刺さらないみなさん宛の メッセージになってしまう。 最後に セールスライティングの世界において 大昔から言われてる教訓をあなたに伝えよう。 対象を絞れば絞るほど顧客は増える。 対象を増やせば増やすほど顧客は減る。 これが真理なのだ。
2022/12/22