「今日はとってもいい話が聞けました。
本当にありがとうございました!」
そう言ってクライアントさんの方から、手を差し伸べられ、握手を求められたのは2回目でした。
「いやいや、これからもよろしくお願いします。」
10歳近く年上で、たくさんの従業員も抱えてらっしゃる経営者の方から握手を求められるのは、すごく恐縮な気分です。
ほんの1年前までは、このようにクライアントさんから握手を求められる、なんてことは考えられませんでした。
全く信頼を得られない期間を過ごしていました。
「価値提供が先だ」というのは1年前も知っていたので、それを実践していたつもりでしたが、全く信頼してもらえません。
どこが悪いんだろう?何が悪いんだろう?
そう悶々と思い悩んでいたのがほんの1年前です。
なぜその期間、私は信頼してもらうことができなかったのか?
何が信頼してもらえるきっかけになったのか…?
この記事では、(例によって)マインド面は楠瀬さんが十分に発信していらっしゃるので、スキル面、ツール面に絞って、私が実体験から得た学びを共有したいと思います。
「価値提供しても信頼されない」というナゾ
ほんの1年前まで、私はただの便利屋でした。
役に立ちそうなコンテンツを見つけては、それに独自の解説をつけて届けたり、自作のニュースレターにお役立ちコンテンツを載せて情報発信する、という活動を地道に繰り返していました。コンテンツのクオリティも、それなりだったんじゃないかと思います。読む価値があるもの、聞く価値があるものを届けていた自負はありました。
しかし…それだけの存在でした。
表面上、感謝はされても、信頼されることはありません…
「いつも情報は届けてくれるからコンテンツは受け取るけど、仕事をお願いしようとは思わない」といった感じです。勝手に価値提供してくれる「便利な邪魔者」です。
「価値提供しているのに、ずっとそこから先に進めない」という悩みを抱えていました。
ある要素が足りていなかったのです。その要素がないままだと、いくら価値提供を続けても、いつまで経ってもただの便利な邪魔者です。打開のヒントは楠瀬さんから頂きました。それは…
コレがあなたを「信頼できる人」に変える
自己開示 です。
自分の悩みや不安、自分の身に起こっている何気ない生活上の変化や願望、これらをコミュニケーションをとる相手に発言する機会が、当時の私には圧倒的に足りていませんでした。
楠瀬さんからは
「ニュースレターには自己開示コンテンツを入れてください。
自己開示コンテンツを入れないと意味がありません。」
そう言われていました。
そして、真意もあまり理解しないまま、言われるがままに自己開示コンテンツを入れていました。
しかし、正直、自分のことを書くのは苦痛で仕方ありませんでした。
あなたも苦手ではありませんか?自己開示…
私の少ない経験の中ですが、セールスライターを志す人はあまり自己開示したがらない印象があります。
「なぜ、見ず知らずのこの人に
自分の身の上話をしなきゃいけないの?」
または
「せっかく時間をとって頂いてるんだから、
自分の身の上話に時間を使うなんて、
申し訳ない、そんなことできない…」
こんな風に考えて、なんとなく自己開示を避けてしまっていました。しかし、これがセールスライターとしてうまくいかない原因だったのです。
なぜか…?
自己開示しない人には、相手も自分を開示しようとは思わないから、です。
私が自己開示するようになって、初めて、相手も悩みや葛藤を話してくれるようになりました。
自分の悩みや不安、葛藤を正直に率直に開示するから、相手もそのうちのどれかのトピックに共感して、胸の内を明かしてくれるようになるのです。
自己開示するのに必要なものは…(あくまで私の例ですが…)
ほんの少しの勇気と、「自分を良く見せたい」という気持ちを捨てることでした。
ありのままの自分を見てもらおう…
それでダメなら、今から積み重ねていけばいいじゃん。
そう割り切ることで、今では何の抵抗もなく、
自己開示できるようになりました。
すると、不思議なほど、私の悩みや不安、葛藤に相手が共感してくれるようになったのです。
お役立ちコンテンツよりも重要なもの
実際、冒頭で紹介したクライアントとの会話中、「本当にいい話が聞けた」と称賛されたお役立ちコンテンツはたった5分ほどで話せる内容でした。セールスライターにとって本当に大事なのはその前にあります。
それが 自己開示 と 共感 です。
実際にこんな流れでした ↓ ↓
私「(自己開示)…こんな感じで今超しんどいんですよ(笑)」
クライアント「あ〜超わかる!(笑)僕も同じ経験あったわ〜、(クライアントさんの実体験)、だからそうなるんだよね〜」
私「へぇ〜!やっぱりそういうもんなんですかね…。」
クライアント「実は僕もね~、今自分の中だけでテンパってる問題があってさ…」
こんな感じで、経営者歴10年を超えるクライアントさんが、独立起業前の若造に現在抱えているお悩みや葛藤、今心から求めているものを話してくれたんです。そのことがとっても嬉しかったし、ありがたいな、と思いました。人の悩みを聞いて、嬉しい…というのもどうかとは思いますが(笑)
そして、ここで忘れてはいけないのが、その悩み・葛藤・願望に対する共感です。
テクニック的に「あぁ~わかります。それ」なんてものではありません。
心から相手の感情に寄り添い、
相手の状況を追体験し、
一緒に苦悩・葛藤することで、
深く相手に共感することができます。
そういった自己開示、共感を経た後だからこそ、お役立ちコンテンツが最大限に力を発揮してくれました。
私「今、◯◯さんが悩んでることで、同じように悩んでた方がいて、コレコレこのようにして、なんとか解決の方向性を見つけたみたいですよ。具体的なやり方は、アレコレアレコレ…」…とこんな感じです。
同じ感情を共有しているからこそ、信頼をいただくことができ、お役立ちコンテンツを、最高の形で相手に届けることができます。共感を経ていないお役立ちコンテンツは、受け取ってもらえないし、相手に全く響かない。だから「便利な邪魔者」だったんだ、と今なら理解できます。
「相手の共感を勝ち取ってから、問題点を認識してもらい、解決策を提示する」というのは、セールスライティングでは、当たり前、基本のはずですよね。しかし、ライティングで意識できていても(意識できていたかすら、今は疑わしく思えますが…)、現場でこれができなかったから、私は長い期間、多くの経営者の方々に信頼いただけなかったのです。
あなたは、私と同じ罠にハマらないでください。
ニュースレターでも、対面でも構わないので、相手とのコミュニケーションの機会には、価値提供だけでなく、自己開示も加えて取り入れてみてください。相手の感情に寄り添って共感する場を大切にしてみてください。
その効果に驚くはずです。
あなたの成功を心から祈っています。
P.S. とはいえ、マインドがズレていたら優秀な経営者の方々に信頼してもらうのは不可能です。私は毎月コチラでマインドのズレがないかチェックし、ズレ始めているときには叩き直してもらっています → コチラ
確かに自分の弱いところもさらけ出して話してくれる人は信頼できます。
楠瀬さんも聞いて無いことまで全部ぶっちゃけてますし…。
但しいざクライアントさんの前だとナメられたりしてしまいそうで、なかなか難しいと思います。
まだクライアントすらいませんが…
自分が営業に回る時には日高さんの記事を思い出して、さらけ出すように意識してみます。
前もって教えて頂きありがとうございました。
コミュニケーションを取ると良く言いますが、実際どれだけの人に自分がアピール出来ていたのやら?って感じです。
ボール持つの忘れてキャッチボールしに行ってたんだな、俺は‥
価値提供、社会貢献、自己開示。
常に意識して目の前の人に向かって行きます
来門さん
コメントありがとうございます。
自己開示って最初はとっても抵抗あるんですよね。特にセールスライターを志すような人はとっても大きな壁だったりします。
そこに気づき、価値提供と社会貢献を足すことができればたしかに大きな変化につながりそうですね。
最初から大っぴらに自己開示する必要はありません。少しずつ共感と自己開示のスキルを高めていけば、1年後には大きな変化になっているはずです。
とってもおすすめですよ。
「自己開示」を自分は、全くできていませんでした。というより、それを絶対に出さないように、隠すようにしてきました。
相手の話をただ聞くだけのただの「聞き上手」みたいなだけのような気がします。
また一つ気付くことができました。
ありがとうございます。
小林さん
コメントありがとうございます。「自己開示」ってなかなか難しいですよね。
でも「相手に対して感情を出さないように」というブロックが、相手との間に1枚の薄い壁を作り、相手とのやりとりが増えるほど「自分を出さないように」「自分を出さないように」と無意識的に薄い壁を作り続ける感じになるようです。結果、「どこか信頼はできない」といった関係性が相手方にも伝染してしまう…自分はそんな失敗を繰り返していました。
少しずつでも「自己開示」できるようになると、なんか少しずつ楽になれますよ。ぜひ少しずつでもいいのでチャレンジしてみてください!おすすめです。