From:長嶋雄二
先日、地元に帰る機会がありました。
何気なく歩いていると、
ふと「やっぱり地元っていいな」と感じる瞬間があったんです。
僕が育ったのは、愛知県の小さな町。
正直、何もない、退屈な場所です。
若い頃はその退屈さが嫌で、
すぐに一人暮らしを始めました。
もっとガヤガヤした場所で、
刺激のある生活がしたかったんです。
でも不思議なもので、
離れてみるとその「何もない場所」の良さに気づくんですよね。
どんなに発展した都会や観光地に行っても、
地元の持つ“安心感”には勝てないな、と。
普段の生活の中では気づかなかったことが、
離れて戻ってみると見えてきます。
例えば、地元の人たちの温かさ。
今住んでいる新興住宅地は、
とても綺麗で便利なんですが、
人々の関係はどこかよそよそしい。
でも、地元の八百屋では、
おばちゃんがいつも笑顔で
「おかえり!」って言ってくれる。
そういう当たり前だったことのありがたさに、
外に出てみて初めて気づかされました。
日常に溶け込んだ価値って、
意識しないと見逃してしまうものですね。
そして、それはビジネスにおいても同じです。
僕たちは、自分の業績や成功を
「何と比較して評価しているのか?」
ということ。
この視点を持たなければ、
真の価値に気づけないことが多いです。
たとえば、あるプロモーションが成功したとき、
それは先月のキャンペーンと比べての
成功かもしれません。
しかし、過去のキャンペーンと比べてどうなのか?
もしくは、他の競合と比べてたらどうか?
・クリック率が高い・低い
・CVRが高い・低い
・売上が多い・少ない
これらは全て、何かと比較しなければ、
何の意味もありませんよね。
何と比べて良かったのか?
ということを意識しなければ、
それは本人の感覚値でしかないわけです。
例えば、整体院が
どんなに「今月は売上が良い!」と思っても、
「昨対比で何%ぐらい良いのか?悪いのか?」
といった部分を見なければ
手放しには喜べませんよね。
つまり、どんな事でも、
人は「何かと比較」しないと、
単なる「感覚値」に頼ってしまうということ。
僕たちが考えるべきことは、
単に良いか悪いかではなく、
何と比較してそれが良いのか?
という点です。
僕が「地元っていいな」と感じたのも、
地元の良さも、他の地域と比較して
初めてその魅力が明確になったから。
都会の騒音や忙しさを知るからこそ、
地元の静けさや自然の豊かさが
どれほど価値があるか、気づけたわけです。
そして、こうした
「比較」によって見えてくるものは、
ビジネスや人生において非常に
重要なヒントを与えてくれます。
なぜなら、
僕たちは自分の現状を
他人や過去の自分と比較することで、
次のステップや目標を見つけ出すからです。
たとえば、収入の話。
年収600万円の仕事をしているとしましょう。
普通に考えればそれは「高収入」と言えますが、
もし周りの同僚が皆年収1000万円だったら?
その600万円はどう感じるでしょうか?
おそらく、「なんで俺だけ…」と感じるはずです。
逆に、年収400万円の仕事でも、
周りの同僚が300万円だったら、
その400万円は「悪くない」と感じてしまうでしょう。
このように、何と比較するかによって、
僕らの感じ方や満足度は大きく変わるもの。
話は戻りますが、、、
ビジネスの中で、売上が上がったとしても、
それが昨年の業績と比較してどうなのか?
去年の自分と比べてみてどうなのか?
そうした比較をしっかり行わなければ、
真の成果は見えにくくなります。
なぜなら、
比較対象に何を選ぶか?によって、
自分の感じ方、考え方は全く変わるものだからです。
例えばよく言われる話としては、
自分のライバル会社をどこと設定しているのか?
という話。
街の自動車販売店が、
・近所の競合店Aをライバルとするのか?
・それとも、トヨタ自動車をライバルとするのか?
『何と比較するか』によって、
自分の「あり方」や「意識」が変わっていきますよね。
自分がどうなりたいのか?
何を目指すのか?
どこに行きたいのか?
その道標を見つけるためには、
比較対象が必要だということです。
あなたは今、どんな比較対象を持っていますか?