前回の記事では、私の主戦場の1つでもある美容室業界との仕事が始まるキッカケとなった、間違い電話のエピソードを紹介しました。ざっとおさらいすると
- 美容室のクライアント獲得のためにテレアポをしていった
- 取れたアポがディーラーだった
- 現地について初めてディーラーだったことに気づく
- 「話だけでも」と言われたので練習のつもりでプレゼンをしたら仕事につながったこと
こんな感じのことをご紹介しました。で、前回の最後にプレゼンの決め手にもなった、2時間にも及ぶ提案事項があることをお伝えしました。今回は、その提案をするために行った、準備の様子をお伝えしていきたいと思います。
もしあなたが、アポは取れても中々仕事につながらないと悩んでいるのなら、今回の記事でご紹介する「準備」が原因かもしれません。
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【準備編1】美容室業界のビジネスモデル全体像を知る
当時、私は美容室業界に対して全く知識がありませんでした。業界のリサーチをしたこともなければ、お客さんが何に悩んでいるかなど、一切わからない状態だったんです。なので、どうすれば美容室が繁盛していくかといった、根本的な全体像を知る必要がありました。なぜなら、こうした全体像がわかっていなければ、断片的な新規集客やリピート対策とかに一貫性がなくなってしまいますからね。そこで私がしたことが、楠瀬さんが提唱している
「3ステップ顧客成長ビジネスモデル構築講座」
を何度も繰り返し見て、その内容を自分の言葉で言えるようになるまで落とし込むことでした。
「3ステップ顧客成長ビジネスモデル構築講座」とは?
楠瀬さんは今、本当に多種多様な業界の顧問に入っています。私からすると、なぜそんな多岐の業種のアドバイスができるのか不思議でなりません。実際に楠瀬さんが顧問をしている業種をご紹介すると・・・
- コーチング
- 海産物販売
- マカロン専門店
- 人材派遣
- コーティング
- よさこい祭
- 歯科医院
- 整体院
- 接骨院
- 羊毛人形
- ベース音響
- 不動産
- 印刷会社
- BtoB営業
- 写真
- 金融商品
- 管楽器部品
- 水周りリフォーム
- イタリア料理店
- 高級和牛小売店
- 墓石修理・販売
- ゴルフ情報商材
- 老舗着物店
- オーガニックサプリ化粧品小売店
- オーケストラ
- 老舗そば店
- エステサロン
- 通販カート
- 介護リフォーム
- 介護人材派遣
- 介護レンタル
- 医師・薬学博士
- 解体工事・不動産
- アパレル
店舗ビジネスから、インフォや通販、オーケストラやよさこい祭のように、何をしているのか想像すらつかないような業界の顧問を同時進行で行っています。なぜ、楠瀬さんはこのようにクライアントの業種が多岐にわたっても対応できるのかというと・・・それは、全てのクライアントに対して、たった1つのビジネスモデルに当てはめるだけで、成果を出してもらうことができるからです。
そして、楠瀬さんが全てのビジネスで使っているビジネスモデルを体系的にまとめ、繰り返し何度でも動画で学べるようにした講座が「3ステップ顧客成長ビジネスモデル構築講座」なのです。
このビジネスモデルは、例え経験の浅い新人セールスライターでも、クライアントに成果を出してもらうことができるよう、「どんな時に何をやればいいのか?」がハッキリと構築されています。更に、その時に使うツールの使い方まで解説されているので、このビジネスモデルをマスターすることで、クライアント先で何を提案すればいいのか迷わずに済みます。また、クライアントの何処が問題点なのかもわかるようになるので、より成果を出してもらいやすい提案をすることができるでしょう。
【準備編2】まずは、3回通しで見る
ただ、実際に自分の頭の中に叩き込むと言っても、そんな簡単な話じゃありません。なんせこの動画は合計3時間以上にも及ぶので、数回見た程度では、とてもじゃないですが覚えられるわけがないのです。とはいえ、見ないことには始まりませんので、まず3回通しで見ることにしました。
で、3回通しで見ることで、理解が深まるところもあれば、全く理解が深まらない所もあることがわかってきます。なので、その次にしたことは、動画を3つのセクションに分けて3回づつ見ることにしました。
【準備編3】動画を3つのセクションに分け、3回づつ見る
このビジネスモデルは「3ステップ」という名称からもわかる通り、3つのセクションから成り立っています。
- 新規集客
- 定着
- ファン化
この3つに分かれるんですね。私は新規集客のセクションの理解は深まったのですが、定着とファン化のセクションの理解が深まらなかったので、この2つのセクションをもう一度3回づつ見ることにしました。
この段階で6回も見ているので、頭ではなんとなく理解はできてきたのですが、自分がこれを喋れるのかと考えると、そこまでの理解はできていないことに気づきました。
おそらく知識としては身についてきたかもしれないけど、知恵にはなっていない。そんな感じです。なので、この段階で自分が話しても、
「誰かの言葉を言っている」
だけのプレゼンになってしまうのは明白でした。つまり、説明書をただ読み上げるみたいなプレゼンにしかならないってことです。なので、次にしたことはエアプレゼンです(笑)
【準備編4】エアプレゼン
エアプレゼン?は今私が勝手に命名した言葉なので(笑)???だと思うので少し説明すると・・・
言葉に出しながらプレゼンの練習をすることです。
つまり、言葉に出しながらの練習ということですね。役者さんがセリフを覚える時のことを思い浮かべてもらえればイメージしやすいと思います。
台本を読む、言葉で出してみる、セリフを覚える、
こんな感じですね。家から妻と子供を追い出し、誰もいない家の中で1人、私がしたエアプレゼンは
- 1・動画を見る
- 2・一時停止
- 3・自分の言葉でエアプレゼンする
- 4・うまく喋れないところで止める
- 5・もう一度そこから動画を見直す
- 6・3~5を最後まで繰り返す
- 7・全部できたら通しでエアプレゼンする
- 8・4~7を繰り返す
- 9・1度も止まらずにエアプレゼンできるまで1~9をひたすら繰り返す
こうしたことをやってみて気づくのが、理解しているつもりでも、実のところ理解できていないことがあまりにも多いということです。
頭ではなんとなくわかっていても、それを自分の言葉で喋れないということは、つまるところ「腑に落ちていない証拠」な訳です。
腑に落ちていないことを、さも知っているかのように話すことほど、サムイことはないですよね。なので、私は、死ぬほどこれを繰り返しました。自分の中から自然に出てくる言葉で話せるようになるまで、何度も何度も繰り返しました。
これが9に到達するまで、丸3日間かかりました。準備編1から通算すると5日間ほどは、これだけのために時間を費やしました。
ただ、さすがにここまですると、嫌でも動画の内容をほぼ丸暗記している状態になります。おそらく動画自体20周くらいはしたと思います。しかも、話す時の緩急やイントネーションとかも完コピとまではいかないまでも、かなり近い状態になっています。(笑)なんていうのでしょうか。楠瀬健之が自分に憑依したとでもいうのでしょうか(笑)まぁ、そんなことを思ってしまうくらいまで”これ”をやったってことです。
そして、ここまでやることで得られたことは「自分の言葉で話せるようになった」ことだけではありません。もう1つとても大事なことが得られました。それは、
”自信”がついたんですね。「ここまでやったんだから大丈夫!」という自分自身への自信が持てるようになりました。
【教訓】準備を完璧にすることで自信が身につく
この”自信”というのはとても大事です。なぜなら、自信のなさはすぐ相手に見抜かれてしまうからです。
心の底から「これをお勧めします!」という自信を持ってる人から出てくる言葉と、「これでいいのかな・・・」と不安を抱えた状態な人から出てくる言葉では、言葉の重みが圧倒的に違います。
それに、相手に伝わる熱意も違います。
確かに、プレゼン自体の論理的なロジックはもちろん大事です。ロジックが破綻していたら、そもそも話になりませんからね。でも、ロジックだけで相手の心は動きません。
なぜなら、言葉の重みや熱意からでしか伝えることができない「情熱」は、何よりも相手に信頼感を与えるからです。最終的に「こいつの言うことなら信頼してもいいかな」と思ってもらえるのに、「情熱」は絶対に必要なことなんです。
そして、その「情熱」を生む源泉は、”これだけやったんだ”と思えるだけの準備や練習をどれだけやったかからしか生まれないのです。
これが”自信”がもたらす本当のメリットだと私は考えます。
つまり、”これ以上やれることはない”と心の底から思えるだけの準備をどれだけするかが、提案を受け入れてもらえるかもらえないかの本当の境界線なんだと思います。
プレゼンの手応えは・・・
もちろん、大成功です。プレゼン自体はトークをしながら図に書き起こす形で進めていきました。↓がその時専務の前で書いていった図です。
でもこれは、プレゼンスキルやテクニックで勝ち取ったわけではありません。おそらく”熱意”が専務の心を動かしたのだと思います。今回の記事執筆にあたり、この時のことを専務に聞いてみたところ、こんな事を言っていました。
業界未経験って言ってたのに、あれだけの説得力があるってねぇ?相当勉強しているんだってのはすぐにわかったし、今日の日のために、どれだけの時間を使って準備をしたかもわかった。だって聞きかじった程度じゃあれだけのこと喋れないでしょ?だから安心できたよね。お客さんに紹介しても変なことはしないって。それに、偉そうじゃないじゃん。色んなコンサルと付き合ってきたけど、「言うこと聞け」みたいな人多いんだよ。実績とかあるのかもしれないけど、やっぱりそういう人を俺は好きになれないんだよね。なんていうのかな、同じ目線で一緒にやっていけるっていうのかな。それに、実績や経験なんてみんな最初はなくて当たり前じゃん。そんなものはこれからどうにでもなるし。だから、一緒にやろうって感じれたかどうかのほうが俺にとっては重要なんだよね。それが宮川くんにはあったってだけの話だよ。
こんな感じの事を言っていました。
あくまでも私の経験上での体感値になりますが、ステージが上の人ほど、小手先のスキルとかテクニックよりも、こうした所を重要視していると感じます。大袈裟に言ってしまえば、「人として信頼できるかどうか」これだけが重要だって事ですね。
まとめ
いかがでしたか?今回は、私が初めて美容室業界のアポに行く前にしたプレゼンの準備を2回に分けてお届けしました。
私がしたことは、結局、死ぬほど動画を見たってことです。そして、自分の言葉で喋れるまでひたすらエアプレゼンを繰り返しただけです。結果、900店舗のクライアントを抱えるディーラーの専務から「一緒にやろうよ」と私のステージを1段引き上げてもらうことができました。
私は、何も特別なことはしていません。ただ自分が必要だと思ったことを、”これ以上は無理”と思えるまで繰り返しただけです。
でも、こうした事例は私だけではないんですね。執筆陣の桜井さんは移動時間中ひたすら聞いていたり、日高さんは、書き起こしをしていたり・・・私が知っている限り、おそらくセールスライターなら誰もが羨む「顧問契約」を結んでいる人は、やり方は違えどみんな似たようなことをしているんです。
周りからは「バカじゃないの?」と思われるようなことでも、どんなに効率が悪いことでも、自分が必要だと思ったことなら、それが自分の血肉になるまでひたすら刻み込むってことをやっているんですね。
それに、楠瀬さん自身も、ダンケネディのレネゲイドミリオネアシステムをエンドレスで聞いていたと言っています。ダイレクト出版の小川さんも、移動時間中はオーディオセミナーを常に聞いていると言っています。
つまり、今いるステージや方法は違えど、みんな同じことを愚直に繰り返しているだけなんですよね。言い方を変えれば、”やる”ことを”やっているだけ”なんです。
平凡×平凡=非凡
平凡なことを愚直に繰り返そう!
近道を探すのはやめよう!
めんどくさいと感じたことこそ全力で取り組もう!
PS
私のDNAにしっかりと刻み込まれた「3ステップ顧客成長ビジネスモデル構築講座」。全容を知りたい人はこちらをどうぞ!
宮川さん クライアント獲得事例として2回に分けて具体的に行った準備まで記事にして頂き、ありがとうございます! 真似させて頂きます!