2024/12/16

誰のために仕事をするか?

From:宮川徳生

「顧客のために仕事をしているか?」

これは僕が
社員によく言う言葉だ。

仕事なんだから
顧客を見て仕事をする
顧客のために仕事をする
ってのは当たり前に感じるかもしれない。

でも、本当の意味で
顧客のために仕事をしている人は
そんなに多くないんじゃないか?と思う。

これは、社内に対してもそうだし
社外に対してもそうだ。

例えば、社内に対して僕は
「リサーチが甘すぎる」って指摘を
よくする。

なぜなら、結局、いい広告を作れないのは
顧客のことを知らないからだ。

顧客が何に悩み
顧客が何に苦悩し
顧客が何に絶望し
どんな光を待ち望んでいるのか…

この核心に近づかなければ
いい広告など絶対に作れない。

だから、イマイチな広告になってる時は
「どうすれば良くなるか?」ではなく
「そもそもリサーチが足りなすぎる」
という指摘をする。

だが、じゃあ
その指摘をすれば
みんないい広告が作れるようになるのか?
リサーチができるようになるのか?
というとそうではない。

僕の経験上
この指摘をした人が
リサーチをしっかりして
いい広告を作れるようになる確率は
せいぜい数%しかいない。

つまり、100人中2〜3人くらいは
この指摘の真意に気づき成長するのだが
残りの97〜98人に変化が起きることはないのだ。

なぜか?

僕が思うに
その一番の原因こそ
「顧客のために仕事をしていない」
からだ。

例えば、広告を作るという仕事は
何のためにするのだろうか?

顧客のために仕事をするという人は
即答で「価値を届けるため」と答えるだろう。

でも、広告を作る仕事が自分のためになってる人は
売上を上げるためだったり、納期に間に合わせるためだったり
目標を達成するためと答えるだろう。

ひどいケースだと
広告を作ること自体が目的になるって場合もある。
(これは本当に最悪だ)

もちろん、どんな人でも
大抵は目の前の仕事を頑張ってやってる。

これは間違いない。

ただ、そんな中でも
成果をどんどん出す人や
どんどん成長する人と

成果を出せない人や
全然成長しない人を比べた時
決定的に違うのは…

前者は顧客のために
目の前の仕事を頑張るが
後者は自分のために仕事を頑張ってる場合がほとんどだ。

自分の仕事は誰のためのものなのか?

もちろん、自分のために仕事をするのが
悪いことではないし、普通のことだ。

僕だって自分のために
仕事をしている側面をいっぱいある。

が、しかし!

自分は誰のためにこの仕事をしているのか?

その答えが「自分以外」になった時
視座が一気に上がるし仕事の姿勢も変わるし
周りへの配慮とか気遣いなんかも全然変わってきたりする。

例えば、コンテンツ提供するPDFを作るって仕事。

こんなのはPDFに変換すれば
誰だってできる仕事だ。

ここに知識も技術も
何1つ必要はない。

だが、こうした
単純な仕事1つとっても
顧客のために仕事をするという視座を持っていると

そのPDFを見る顧客が
見やすいようにするにはどうしたらいいか?

そのPDFを見る顧客が
見たくなるにはどうすればいいか?

そのPDFを
社内のメンバーが何かで使う時
使いやすいようにするにはどうまとめておけばいいか?
どんなタイトルにすればいいか?

みたいなことを
誰に何を言われなくても
当たり前に考えられるようになる。

でも、顧客のために仕事をしていないと
「PDFめんどくさ」みたいな感じで
ちょろっとまとめて終了みたいな仕事しかしない。

で、後で
「このPDFなんでこうしないの?」と指摘をされても
その指摘を通じて本当は何を指摘されてるのかに
一生気付けずに成長もせずに終わってしまう。

顧客はお客だけとは限らない。

自分の仕事の先にいる人が
その仕事の顧客なのだ。

顧客が価値を感じない仕事をいくらしても
それは何の価値も生み出していない。

顧客が価値を感じない仕事をいくらしても
自分の評価には一切つながらない。

顧客が価値を感じない仕事をいくらしても
それはただ単に自己満でしかない。

あなたの1つ1つの仕事の顧客は誰なのか?

どんな小さな仕事でも
その仕事の先には顧客が必ずいる。

あなたのその仕事の顧客は誰なのか?

あなたのその仕事は
誰の役に立ってるのか?