2023/01/26

「もっと」は要らない

From:宮川徳生

先日、髪につけるヘアオイルを買いに
近所のドラッグストアに行った時の事。

まぁ、それはそれは色んな種類がある。

椿油がどうとか
あんず油がどうとか
まとまりやすいだの
サラサラのなるだの
しっとりになるだの
ダメージにいいだの
スタイリングにいいだの
〇〇の匂いだの

ヘアオイルなんて
初めて買うアイテムなので正直

「何がいいのかサッパリわからん」状態に。

そもそも興味がないってのあるんだけど
一言で言うなら「違いがわからない」というのが
本音だった。

これが、ヘアオイル博士なら
違いがわかったのかもしれないが
ヘアケアアイテムに全く興味がなく
「別になんでもいいや」という僕にとっては
違いが全くわからなかったのだ。

なので、結局
使ってるシャンプーと同じメーカーの
「オススメ」というPOPが貼られている物を
買ったわけだが…

この”違いがわからない”というのは
マーケティングにおいて何よりも大罪だと
この出来事を通じて再認識することとなった。

マーケティングをやってる人なら
誰でも知っているであろうUSP。

そして、みんな
USP大事だよね!なんて言う。

だがしかし!

ドラッグストアに並べられた
様々な商品はもちろん

ネットでみかける広告やセールスレター
街で見かける看板やサイネージ広告。

お客さんからの相談を聞いたりする中で
最も強く感じるのが

USPがない…

という事だ。

みんな同じベネフィットをアピっている

USPがない広告やセールスレターが
どういうものかというと…

一言で言うなら
ベネフィットばっかりアピっているものだ。

もちろん、ベネフィットは
きちんとアピらなければいけない。

結局の所
お客はベネフィットを買うわけだから
ベネフィットをアピってない広告は論外だと言える。

しかし、キモに命じなければいけないのは

「あなたと同じような商品を売ってる競合も
 あなたと同じベネフィットを同じように
 アピールしている」

ということ。

例えば、あなたが
会社設立を税理士に頼もうと
色んな士業のHPを見て回っているとする。

そこにはどんなことが書かれているだろうか・

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とかとか…

みんな同じベネフィットを
アピっている。

ベネフィットが同じだった場合
お客は何を基準に選ぶのだろうか?

きっと、それは
なんとなくの人の雰囲気とか
近いとか安いとか

あとは大手とか…

そうしたことでしか
選べないのがお客の本音だ。

どのHPを見ても
同じベネフィットが繰り返されてるわけだから
お客が心の中で思うことは

「何がいいのかサッパリわからん」

ヘアオイルをどれにするか決められなかった僕と同じように
違いがわからないから選べないという状態になる。

そしてこれは
あなたの業界、あなたの商品カテゴリーでも
全く同じことが起きているのだ。

「もっと〜な商品」なんて求めてない

ほとんどの人は
USPを履き違えてる。

ほとんどの人はいかにして
競合と同じベネフィットを
「もっといいもの」として見せようとする事に
躍起になる。

競合が軽いを売りにしているなら
みんな「もっと軽い」ことをアピールしようとする。

競合が早いを売りにしているなら
みんな「もっと早い」ことをアピールしようとする。

でも、お客からしたら
「もっと〜な商品」なんて
求めてないのだ。

お客が求めてるのは
「もっと〜」な商品ではなく

「その商品だから手に入れられるものは何か?」

つまり、他とどう違うのかだけなのだ。

お客が常に思ってるのは
「で、あなたの商品は他と何が違うの?」
ってことだけなのだ。

だから、我々は
他との違いを明確にしなければいけない。

違いを明確にアピールしなければいけない。

なぜか?

この違いこそが
あなたやあなたの商品が
”選ばれる理由”になるからだ。

違いがわからないものは
その他大勢の似たような商品にくくられて
選ばれることはない。

広告やセールスレターで重要なことは
(というよりも商品開発の段階からこれは重要だが)

競合よりももっとすごいものに
見せることではない。

様々なテクニックを使い
顧客の心理を動かすことでもない。

広告やセールスレターでやるべきことは
顧客が商品を選ぶ時に心のなかで常に思ってる

「で、すごいのはわかったけど
 あなたの商品は他と何が違うの?」

この声に答えることである。

あなたが最近買ったものは
何があるかな?

それを選んだときのことを
よ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜く
思い出してみよう。

きっと、似たような商品の中から
それを選ぶにいたった「他との違い」に
大きな魅力を感じたからじゃないだろうか?

いい商品に見せる必要はない。
圧倒的に違う商品に見せよ。

それこそが
あなたの商品が選ばれる
「圧倒的な違い」になることを
忘れてはいけない。

違いなき広告は
誰からも選ばれないとういことを
忘れてはいけない。