From:桜井啓太
恵比寿のオフィスより
元塾経営の人間として、
そして多少なりと教育にたずさわった人間として…
最近話題の「日大問題」は決して許せません。
あれだけの数の学生を抱える教育機関として、理事長、監督をはじめとした関係者があまりにも学生に興味を持たなすぎだと感じます。
教育の質を決めるのは、教材でもシステムでもありません。教育は「人と人との関係性」で行うものです。
だからITがいくら発達しようが、AIが人の仕事を奪おうが、「教育者」だけは代えの効かない存在だと思っています。
だからこそ、今回叩かれている日大関係者の方々は決して許せるものではないのです。
ところが!
話題に上がる数々の日大ニュースの中で、1つだけ「日大かしこいな」と思ってしまったことがありました。
それは…
株式会社日本大学事業部
それが、日本大学事業部という会社の存在です。
事業内容はいろいろあって、
- 保険代理店
- 事務機器リース
- 自販機運営
- オリジナルグッズ販売
- 購買部運営
- アパート斡旋
- などなど…
とても普通の会社とは言えないほどの事業範囲を持っています。つまり売っている商品に統一性がまるでないのです。
ある意味最強の会社…
しかし!
商品に共通点がなくても、この事業自体には1つの共通点があります。そしてそれはマーケティングにおいて、売上にもっとも大きな影響力を持つものです。
それは、リストです。
日本大学事業部の扱っている商品は、すべて「日大生をターゲットにする」という共通点がありました。まあ当たり前といえばそうですよね。
日本大学は、日本最大の大学で、学生数は7万677人と発表されています。OB・OGもすでに100万人を超えています。
つまり、日本大学の関連企業である日本大学事業部は「日大生という日本最大の学生リスト」をガッチリと持った上でビジネスができます。
こんな規模のリストを持っているとしたら、ニッチを狙うなどといった戦略はまるで不要。学生生活に必要なものを中心に、他社と提携してでも商品を持ってくることによって、いくらでもビジネスを拡大できるのです。
その証拠に、売上は2012年の5億円から、2017年はなんと70億円!だそうです。
リスト=マーケティング
この事例を見ていて思ったのが、つくづくマーケティングって「リスト次第だよな」っていう事実ですね…
先日、セールスライター起業支援会の会員さんからこう質問を受けました。
「リストがないってことは見込み客しか相手にできないってことですか?」
これを聞いた私のほうがなるほどなあと思ってしまいました。というのも、健全なビジネスにおいては「売上の8割が既存客から」という法則があります。放っておいてそうなるという話ではなく、既存客にDMを打ちまくってはじめて実現できる状態です。
ということは、「リスト(=顧客情報)がない」という状態では、いくら私たちセールスライターであっても売上を最大化できないということになります。マーケティングの優先順位は、
- リスト
- オファー
- コピー
だからです。実際、リストを全くお持ちでない会社さんのお手伝いをすることは、私たちセールスライターにも難しいのです。
商品・サービスの品質が儲かるかどうかを決めるのではなく、リストがそれを決める。日本大学事業部の強さは、そんなマーケティングの法則を再認識させてくれました。
セールスライターとしての課題
というわけで目下、セールスライターとしての僕も「リスト」の課題を抱えています。
というのも僕はセールスライター支援養成事業部として日々コピーを書いています。最近思ったように売れないな…と思うことが増えたのですが、どうも「リストが弱い」と感じるんですよね。
セールスライターとして自分が書くコピーが悪いなんて、認めたくないという本心も実はあります(笑)
「コピーが悪いんじゃない、リストが悪いんだ!」
と言っておけば、まあ保身には走れますから。
しかし実際はそうはならず、「だったらリストを集めなさいよ」となるだけです。リストを集めるのにもまた、コピーを書いて広告をかけて…と、セールスライターとしての仕事がたくさんあります。
ただし、リスト集め(=リードジェネレーション)というのは難易度のとても高い仕事ですよね。
既存リストにバックエンドを売るのであれば、ぶっちゃけある程度のセールスレターをメールで放り投げれば、ある程度の売上は上がります。
ところがリードはそうはいきません。セールスレターを1人に読ませるのに、数千円とかひどいときは数万円もかかります。下手なセールスレターをガンガン広告にかけてしまったら、あっという間に大赤字。
そしてそもそも、日頃メルマガを読んでくれている既存リストとは違って、はじめてお会いしたような人にいきなりメールアドレスを登録してもらわなければならないので、さらに難しいわけです。
リストをとれるセールスライターになりたい!
6月12日のバイキングで、タレントのヒロミが日本大学事業部についてこう言っていました。
「この会社やらせてほしいよ」
まったく同感です。ここまでのリストがあれば、ビジネスはどうにでもなるからです。だから自分は「リストを集められる」セールスライターになりたい。そこさえできれば、この先どんな業種、どんな会社を担当したとしても、きっと成功させられるのでしょう。
PS
学長や監督が日本大学事業部の役員として100万円という報酬をもらっていることが叩かれています。それが良いか悪いかは、本記事では言及しておりません。
PS2
僕の担当事業であるセールスライターのリストを集めるために、こんなグループをつくってしまいました。もしよかったらのぞいてください。
↓
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