From:甲斐 慶彦
沖縄 那覇市の自宅より
今、LP(ランディングページ)を書いてるんですが、どうしようもなく行き詰まって…、というか「これ絶対売れないよね…」というLPが出来上がったので(しかも2回も…汗)、それをセルフ分析して、自分のスキルの無さをさらけ出していこうと思います(笑)
あなたもコピーを書いてみたはいいけど「これは、どうもイケてない気がする」ってときがあると思うんですね。
リサーチ不足とか、スワイプの選定とか、
こういった部分も大事なんですが、そういったものがきちんとできていたとしても、「こりゃ売れないな」っていうLPが出来上がることがあります。
そんな時のチェックリストとしても使えるかもしれません。
どんなときに「こりゃ売れないな」ってLPが出来上がってしまうのか、一緒に見ていきましょう。
イケてないLPの特徴①:レクチャーがスゴい
セールスライターなら
「レクチャーするな、ピクチャーしろ」
という言葉は聞いたことがあるはずです。
そう、役所から届く書類のような説明口調がズラズラと並んでいたり、説得口調だったり、大学の講義のようにコピーを表現しちゃうと、読み手としては「うっ、しんどい…」となって、読むのをやめてしまうんですね。
でも、ちょっと書き慣れてきたライターさんはコレをよくやっちゃいます。
書いてる方は筆が(タイプが?)進むので、膨大な量の文章になってしまい、しかもこういった文章の特徴として抽象的な表現がズラ〜〜〜っと続くんです。そりゃ読まれないですよね…。
例えば、こんな感じです。
「セールスライターの抱えている問題は3つあります。一つが、行動習慣の転換ができないこと。もう一つが、経験不足による実践的知識の不足。最後が、社長との接点が少ないことによるリサーチの限界。特に問題となるのが1つめの行動習慣の転換で…ウンタラカンタラ」
こんな文章を平気で書いちゃうわけです。
書き手としては、端的に短く表現しているつもりでドヤ顔してしまいそうになりますが、読む方としては非常にしんどい…。
抽象的なことは処理するのに、非常に多くのエネルギーを使います。それを無意識的にわかっている読み手は「あっ抽象的な話かも…」という印象を受けると、脳の省エネのために途端に読むのをやめてしまうわけです。
「ピクチャーしろ」と、「情景が浮かぶように書け」と、「具体的に書け」と、何度も何度もフィードバックを受けるんですが、なまじちょっと書けるようになってくると、頭をひねって具体的に書くことをサボりはじめます。
実際それは無理なくて、「具体的に」「読み手の頭の中に情景が浮かぶように書く」というのは、書き手にとっても重労働なんですね。でも、私たちはライターです。読み手の代わりに頭を使うのが仕事ですから。
上の例も、具体的に、情景が浮かぶように書くと、驚くほど読みやすくなります。
「セールスライターの抱えている問題は3つあります。1つは、家に帰るとついテレビをつけてしまったり、パソコンを開くとつい Youtube を見始めたり、といったいつもの行動パターンを変えることができず、『書く習慣』をいつまでたっても身につけられないこと。
もう1つが、そもそもコピーを書いた経験が少ないため、いざ書き始める際に、リサーチで何を調べればいいかすらわからず、最初からつまずいてしまうこと。
最後が、『社長』という生き物に会ったことがないため、彼らが何を考え、何を求めているか見当もつかないことです。〜〜〜」
上記の抽象的な文章より、はるかに文章量は多いですが、はるかに内容を受け取りやすいですよね。イケてないなっていうコピーの半分はこんな感じの抽象的な文章です。私は何度もやっちゃってる間違いなので、気をつけてください。
イケてないLPの特徴②:問題を煽りすぎ
最近出来上がったイケてないLPなんて、いま見返してみると酷いもんです。
「えっ…世紀末の占い師ですか…?」ってくらい問題を煽りまくり…
誰だって読む気をなくします。
マーケティングを勉強している人ほど、「マーケティングとは問題を教育すること」といった知識があるので、読み手の問題を指摘して、それがいかに大変な問題なのかを描写しようとしてしまいます。
でも、普段の生活の中でそんな人がいたら、近づかないですよね…
出会ってソッコー、こんな風に声をかけられるイメージです…
「やぁ!いい天気ですね! ところで、あなたは、セールスライターなのにクライアントが獲得できない、という問題を抱えていますね?その問題を抱えている人は、お金ばかり使って、家族にも変な目で見られながら、それでも起業を夢見て、時間も労力も無駄にしてしまうって事が多いんです。またこういう状態が平均で2年ほど続くっていう統計データがあって、それを解決するには…ウンヌンカンヌン」
こんな感じで声をかけられたとしたら、たとえ抱えてる問題が当たってたとしても防御反応マックスでその場を去りますよね。
とはいえ、売り手側としては問題解決を提供しているわけなので、問題に関する言及はしなければいけない…どうすればいいんでしょうか?
いろいろな手法がありますが、私がよく使ってる手法をシェアします。
「トレンドから話す」→「これを読んでるあなたは違う」
このように展開すると自然に、問題を煽りすぎずに、問題解決を示唆できます。
上の例を書き換えると…、
「最近、セールスライターを目指す人がどんどん増えてて不安になりますよね。
いろんなセミナーも開催されるようになってきてますが、そのほとんどがクライアントの獲得方法に関することらしいですよ。やっぱりクライアント獲得が一番難しいですよね。でも来月、クライアント獲得が不要になるセミナーを開催するんですよ。クライアント獲得に困っているライターさんの”ある共通点”に着目したもので…ウンヌンカンヌン」
こんな感じだと、防御反応も出づらいのがわかりますかね。
人間、やっぱり「トレンドみたいな流れはキャッチしなきゃ」というアンテナが働くので、非常に使いやすい手法ですし、直接「あなたは問題を抱えている!」と指摘されるわけじゃないので、話を聞き入れてもらいやすいんですよね。
「問題煽りすぎかも…」と思った時にはぜひ、使ってみてください
イケてないLPの特徴③:内容盛り沢山すぎ
これが最も気づきにくくて、決定的にイケてないLPになってしまう原因でした。
例えば、あるスワイプを活用して書くにあたり…
第一段落で「問題に関する共感」を示して、
第二段落で「問題の原因」を説明して、
第三段落で「問題解決後の理想的な将来像」を描写して、と
こんな感じで展開されていたとします。
スワイプではそれぞれの段落を2行ずつで表現しているんですが、イケてないLPでは各段落のボリュームが大幅にアップするのです。「あの問題もあるな、この問題もあるな」といろいろと詰め込みすぎて…
「問題に関する共感」3行
「問題の原因」10行
「問題解決後の理想的な将来像」8行
みたいな感じに膨張するんですね。
コピー全体の流れは悪くなるし、
そもそも読まれないし、もう最悪です。
でも書いている本人からすると、スワイプ通りの要素を書き出しており、どれも重要な要素のように見えているので、どこが悪いのか検討もつきません。
残念ながら、このときに必要なのは
「核となる情報」を特定し、それ以外はバッサリ捨てること
だったりします。
どこかのマーケティング会社でも、部下がコピーのレビューを上司に頼みに行ったところ、冒頭部分のコピーをバッサリ切られて「これでOK」って言われた、みたいなエピソードを聞いたことがあります。
ちょっと書けるようになってきたライターがぶつかるカベは皆一緒なのかもしれませんね(笑)
「シンプルにすること」
「核となる部分以外は、すべて捨てること」
これを意識するだけで、コピーは非常に読みやすくなり、結果それがそのままイケてるコピーに直結したりします。あなたもぜひ意識してみてください。
イケてないLPの特徴:まとめ
以上が、イケてない…「これは絶対に売れないな」と感じるLPの「売れない理由」でした。
①:レクチャーがスゴい
②:問題を煽りすぎ
③:内容盛り沢山すぎ
どれも読み手にとって苦痛なものばかりですよね。
ぜひあなたも、出来上がったLPをこの3つの視点から見返してみてください。
一気に成果物のクオリティが跳ね上がるかもしれませんよ?
こんな失敗体験でも、記事にできて、多くの人に価値を届けられる職業ってコピーライターくらいじゃないでしょうか(笑)本当に良いキャリアを選んだな、って心から思うようになってきました。
最近、コピーを書くのが楽しくてたまらない、と感じる甲斐でした。
P.S. セールスライターは、こんな感じで失敗すら楽しんで仕事に変えられる仕事です。もし、あなたが「2018年は、セールスライターとして自分の身一つで稼ぐスキルを手に入れるんだ!」と決めているなら、最適なプログラムが期間限定で走っていますよ。多分明日に先延ばしにすると後悔するやつです。