From:宮川徳生
「一言でまとめてもらえます?」
ウチは完全リモートなので
基本的なメンバーのやりとりは全てSlack。
そのSlackで
ある日この言葉があるメンバーから
あるメンバーに飛んだ。
ちょっと前のメルマガで
長嶋さんも言っていたように
チャット文化のコミュニケーションは非常にムズい。
本人にその気がなくても
受け取った相手が気分を害するような感じに
なってしまうことがやっぱりある。
なので、そうしたことで
チームの雰囲気が悪くならないように
メンバー間のやりとりは
極力見るようにしている。
(あ、監視してるわけじゃないよ)
で、冒頭の言葉を見かけた時
ちょっと僕の中で大きなアラートが鳴った。
あんまり詳細は話せないけど
話の流れはこんな感じ。
どうやら、指摘を受けたメンバーが
ある仕事をするために確認したいことがあったらしく
その確認をしていたみたいなんだけど
確認をされてるメンバーが
その日はどうやらとても忙しかったらしく
確認の往復が増えるのを嫌い
冒頭の「一言でまとめてくれ」という言葉につながったもよう。
指摘をしたメンバーの言い分ももちろんわかる。
誰だって忙しいときは
「早くしてくれ」って思うからね。
だから、これ自体に
どうこうってのはないし
こうしたコミュニケーションコストは
少なければ少ないほど生産性は高まるから
ある意味効率という面においては間違いじゃないかもしれない。
でも、僕が感じたアラートは
こういうことでなく
この指摘をしたメンバーに対して
「お前、恩を忘れちゃいないか?」
ということだった。
どういうことか?
僕の知ってる限り
今回、指摘をしたメンバーは
指摘をされたメンバーにかなり仕事の相談をしている。
何年も前から
深夜0時ごろであっても
数時間とか電話で相談している。
しかも、何度もだ。
自分の仕事を中断し
自分のプライベートの時間を犠牲にし
相談に乗ってもらっていたはずだ。
だから、たかが
3往復くらいで終わるであろう
仕事の確認に対して
自分が忙しいを理由に
「一言でまとめてくれ」って言葉に
とても違和感を感じた。
なぜなら、自分が電話で夜中に相談する時
相談を受けた側は
「忙しいから要点だけまとめて話してくれる?」と
言ったのか?
否。
そんなことは一度も言っていないはずだ。
つまり、今回
何が僕の中でひっかかったかというと
今まで自分の困った時嫌な顔ひつせず助けてくれたことへの恩を
指摘したメンバーが簡単に忘れてしまっているということ。
実際、指摘したメンバーに
そんなつもりはなかったかもしれない。
指摘されたメンバーがどう感じたのかもわからない。
このやり取りに関して
当事者の間でわだかまりができたのかどうかも
僕にはわからない。
当事者は
このことに関して何も感じてないかもしれない。
でも、この事象は
僕の目には「恩を仇で返してる」ように見えた。
信頼は一瞬で崩れる。
どんなに仕事ができようが
どんなに立場が上だろうが
どんなに偉かろうが
どんなに金を稼いでいようが
どんなに頭が良かろうが
それが何だというのか?
仕事は1人ではできない。
助けてくれる仲間がいるから
最高の結果をだせるんじゃないだろうか?
支えてくれるお客さんがいるから
事業は成長するんじゃないだろうか?
励ましてくれる友人や家族がいるから
頑張ろうと思えるんじゃないだろうか?
相手への気遣い
相手への敬意、相手への感謝がなければ
自分を助けれくれる人は1人もいなくなる。
仕事だって、プライベートだって
同僚だって、部下だって、上司だって
顧客だって
相手への敬意や礼節、感謝がなければ
どんな関係だろうと続かないんじゃないだろうか。
人は自分の立場が上がったり
人より金を稼げるようになったり
自分の影響力や発言力があがると
ついつい態度が傲慢になってしまう。
だから、忘れちゃいけない。
目の前の相手が自分にしてくれてる恩を
絶対に忘れちゃいけない。
相手が困ってる時
相手がSOSを出した時
今まで受けた恩を返さなくちゃいけない。
本当の信頼関係って
こうやって築かれていくんじゃないかな。
そして、こういう関係が築ける人こそが
人生においても、ビジネスにおいても
最高の財産になるんじゃないかな。
受けた恩を仇で返す。
それはもっとも最低な行為だ。
この話、あなたはどう思う?