2024/05/16

要注意な言葉

From:宮川徳生

以前、メンバーが書いたコピーを
レビューしてた時の話。

メンバーの1人が
新しいキャンペーンをやろうと
コピーを書いて見せてきた。

「コレ、売れると思うんですよね」

何を根拠に言ってるかわからないが
自信ありげに言ってくる。

が!

なぜ、「売れる」と思えるのか
何度そのコピーを見ても
僕にはピンと来なかった。

そのコピーで売る商品は
過去販売したいくつかの商品から
一部分ずつを吸い上げ、合体させた
いわゆるリパッケージみたいな商品。

そして、その中身は
会員しか見ることができない商品だったため
それを一般向けて売るという内容のものだった。

僕は自然と…

「ええと、コレは何を売ってるの?」

と言ってしまった。

すると彼は

「コレとコレをくっつけた商品です」

宮川
「ええと、コレって要は
 おまけの寄せ集め的な?」


「いや、そうじゃなくて
 コレとコレをくっつけて
 会員限定商品を一般販売するんです」

なんだか噛み合わない会話が続き
なんとなく自分以外は
「いいんじゃないですか」
みたいな感じだったのでそのままリリースすることになった。

だが、嫌な予感は当たるもので
そのキャンペーンは見事に大ゴケした。

ウチでは、キャンペーンの後
必ず振り返りをする。

なぜ売れたのか?
なぜ売れなかったのか?

この仮説を検証しなければ
成長しないからだ。

だから、その時も
売れなかった原因を究明しようとしたのだが
なかなか原因がわからない。

で、5分ほど
う〜ん、う〜ん唸りながら考えてたら
ある考えがふと浮かんだ。

「もしかしてコレってさ
 独自性がなくね?」

なぜ、そう思ったのか?

それは、そのコピーのヘッドラインが

「会員限定コンテンツを無料公開!」

だったからだ。

基本に立ち返ろう。

コピーの世界では
常に「独自性」が重要になる。

なぜなら、独自性のない商品は
この世に類似品がごまんとあり
違いがわからないからだ。

例えば、コンサル系に対して
インスタとか見てるとこんな広告が
たくさんある。

「SNSやブログに疲れたあなたへ
 魔法のセールストークメソッド」

みたいなやつ。

うんざりするほど
掃いて捨てるほど
コレ系で溢れかえってる。

独自性がないものはまず売れないのだ。

USPと言ってもいいかもしれないね。

リリース前に感じた違和感は
まさにコレだった。

これまで会員向けに販売した商品とはいえ
結局寄せ集めで作った商品を
ただ単に「無料公開!」で売ってるだけ。

過去商品との違いは一切ない。

独自性や違い
ユニークさがなければ
人々の注意を引くことはできないのだ。

そして同じものに見られてしまったら
「あぁ、あれと一緒ね」になってしまい
売れないのだ。

そして、コレこそ
セールスレターを書くときに初心者がよくやってしまう
大きな間違いの1つでもある。

英語の教材ではこのことを
「Brag」と書かれているわけだが…

要は、「自慢」
ということだ。

例えば、

「秘密の〜メソッド」
とか
「100万円相当の〜を無料プレゼント!」
とか
「誰も知らない〜のノウハウ」
とか
「脅威の〜法」
とか
「トップ1%しか知らない〜」
とか

こういう言葉だけで語られているコピーは
確かに一見すごそうに見える。

が、よくよく見てみると
何も中身がない。

振り返ってみよう。

「会員限定コンテンツを無料公開!」

うん、中身がスカスカなのがわかると思う。

自慢だけのコピーは
中身がない煽るだけのコピーになってしまうのだ。

ただ、厄介なのは
煽りコピーでも情弱層には
売れてしまったりする。

なので、起業とか
お金儲け系や美容とか健康系は煽りコピーばかりが
蔓延してるのだろう。

「脅威!誰も知らなかった
 ありえない究極のダイエット法を
 今だけ無料で公開!」

インスタとかFacebookを開くと
広告はこんなんばかりじゃない?

でも、こういう中身のない言葉を使わなくても
しっかりと強いコピーは書けるのよ。

例えば

「夜の揚げ物がどうしても我慢できないあなたへ
 理化学研究所が発見した最新痩せメカニズム
 菜種油ダイエット」

とか。

煽る言葉を使わずに
中身のある言葉を使えば
煽るだけのコピーよりも
はるかに多くの人に売ることができるのだ。

「会員限定コンテンツを無料公開!」

このような中身のないコピーは
誰の何の役に立つのか?

そして、それは
他のものとどう違うのか?

を言わない限り
中身がないことになる。

この間違いは
本当にコピー初心者がよくやる間違いだ。

ただ、その間違いをしてしまうのは
世の中に出回ってるコピーのノウハウの中に
結構な数、「煽ることが正義」だと教えているものが
たくさんあるからだろう。

煽ることや自慢することが
コピーではない。

その商品の違いや独自性
ユニークなところに光をあて
「この商品以外ありえない」と
思ってもらうのがコピーの役目だ。

あなたも一度
確認してみよう。

煽ったり
自慢ばかりしてる
コピーになってないだろうか?

あなたの商品だから言える
違いや独自性、ユニークなところ
そうした中身がおざなりになってないだろうか?

あなたはどう思う?