2025/06/19

ボツ企画

From:宮川徳生

最近、新人ライターの人たちの
企画作りのレビューをしまくっている。

当然といば当然だが
1発で企画がOKになるケースはほぼ100%なく
ダメ出しが続く。

僕のジャッジが厳しいというわけではなく
マーケターというの生き物は企画にすごい敏感だ。

なぜなら、結局のところ
企画次第でどの程度売れるかが決まってしまうからだ。

例えば、先日
ある新人ライターがこんな企画を出してきた。

「リードマグネットの作り方」

この企画に対して
僕がしたフィードバックは

「これは企画とは言わないよ」

だった。

なぜか?

よく考えて欲しいが
リードマグネットの作り方だけじゃ
間違いなく売れないからだ。

なぜなら、そんな商品は腐るほどあるし
もうみんなそんな商品を一度は買ったことがあるだろう。

ってことは、それだけ言っても
今までと何が違うかわからないし
「大体こんな感じでしょ?」って中身の想像もついてしまう。

だから、売れない。

企画ってのは、単純に
リードマグネットの作り方ではなく
それをどうすれば売れるようにするか?

それが企画なのだ。

例えば…

100人中90人がフロントエンド商品を購入する
リードマグネットの作り方

とかならどうだろうか?

リードのファネルを作っている人なら
間違いなく興味を示すはずだ。

なぜなら、9割がフロントエンド商品を買うなんて
あり得ない結果だから。

さらに、こんなのを付け足すと…

教育動画もステップメールも使わずに
100人中90人がフロントエンド商品を購入する
リードマグネットの作り方

これが言えたら
間違いなく売れる企画だ。

教育動画もステップメールも
普通は使うことが常識なわけだが
それらをやらずに最高の結果が出る手法があると言われたら
無視できる人はいない。

企画とはこういうものなのだ。

ただ、新人ライターの企画が
最初からここまで鋭いケースはほぼ100%ない。

大体が
リードマグネットの作り方
くらいになってしまっている。

では、鋭い企画を作るには
どうすればいいか?

細かいことを言うとキリがないので
大きなポイントを2つだけシェアしたいと思う。

1つ目は商品理解。

新人ライターの多くは
商品理解が弱いので企画のネタを見つけられない。

さっきのケースで言うなら…

教育動画もステップメールも使わずに
100人中90人がフロントエンド商品を購入する
リードマグネットの作り方

これってのは適当に作るわけではなく
そのリードマグネットの作り方の特徴に

・100人中90人がフロントエンド商品を買っている

という事実があり

・動画もステップも使わずにそれを成し得ている

という事実があるから言えることだったりする。

つまり、その商品にどんな特徴があるのか?
どんな個性があるのか?
どんな事例があるのか?
どんな違いがあるのか?

そういうことをしっかりとリサーチすることで
企画の元ネタみたいなものを見つけることができるのだ。

でも新人のライターは
商品リサーチをほとんどしないので
その元ネタを見つけられるずに
当たり障りのない

リードマグネットの作り方

みたいな企画しか作れないのだ。

で、タチが悪いと
とりあえず弱い企画を
とりあえず煽って企画っぽいものを作る。

こんな風にだ。

前代未聞のリードマグネットがついに爆誕!!
あなたの商品が次から次に売れていく
最強リードマグネットの作り方を
3日間限定で公開!!

もうね、こういうのは
本当にダメ。

基本的にキラキラ系とか
稼ぐ系の経験しかない人は
これやりがちなんだけど
これで売れるのは「情弱」だけ。

情弱だけにしか売れない企画は
新規にいかに売りつけるかって状態になるから
社会に対する価値提供もくそもない。

あなたは絶対
そっち側にいっちゃダメだよ?

話を戻すけど

前代未聞のリードマグネットがついに爆誕!!
あなたの商品が次から次に売れていく
最強リードマグネットの作り方を
3日間限定で公開!!

    ↑
これって、なんかそれっぽいじゃん。

でも、何も言ってないのよ。

要は
「すごい!すごい!すごい!
 すごいリードマグネットの作り方でしょ!
 すごいんだよ!」

ってことしか言ってない。

だから、売れない。

まともな企画を作ろうと思ったら
キチンと商品リサーチをして違いを見つけ出すこと。

シュリッツビールだって
ビール工場を見学することで
「清潔なビール」という企画が
出てきたわけだし。

片足のゴルファーだって
そのメソッドがどうやって誕生したかを
調べることで見つけた企画なわけだし。

基本的に商品理解をすることで
企画の元ネタってのは見つけることができる。

で、2つ目は
やっぱり顧客理解だ。

これも商品理解と同じで
顧客が何を求めているのか?を
理解すればするほどいい企画が作れる。

リードマグネットってのは
顧客のどんな欲求を満たせるのか?

ってことを考えてみよう。

顧客は普段何に苦しんでいるのか?

ってことを考えてみよう。

色々あるわけだが
1つ大きな欲求や苦しみとして
数ヶ月おきに反応取れなくなることで
新しいリードマグネットを作らないといけないってことに
嫌気がさしてたりする。

これは現代マーケティングの本当に嫌なところだが
マーケ施策の賞味期限が異様に短くなった。

すぐ成果出なくなる。

だから、新しいのを作らないといけない。

せっかくいい感じのものを作って
成果出たのに3ヶ月後にはダメになる。

その度に
次はどんなネタにしようかを考え
ファネル一式を作り直し
何とかそのファネルが機能し出したと思ったら
またすぐに使えなくなる。

こんなのを2年3年5年と続けてたら
もう疲れちゃうわけだ。

成果だって毎回出るわけではないし
その都度このままダメだったらビジネスがやばいと
先の不安や心配も大きくなる。

そんな状態の顧客に対して

リードマグネットの作り方

だけで売れるわけがない。

ならどうするか?

こんな企画ならどうだろうか?

5年間何1つ変えずに
毎月1000人の見込み客を集め続ける
リードマグネットの作り方

さっきのような顧客に対して
この企画を見せたら飛びついてくるのが
容易に想像できるだろう。

なぜなら、彼らの本当の欲求
つまりインサイトを強烈に刺激しているからだ。

短期間でダメになる
その度に新しいことをやるが
それもすぐダメになってまたゼロから作る。

それを何年も続けてると
人は何を思うか?

「もうこの苦しみから逃れたい」

って思うわけだ。

それを強く願うわけだ。

ってなった時

最新のトレンドの何ちゃらメソッドとかよりも
普遍で一生使えるみたいな方が
強烈に反応するのは人の性だったりする。

なぜなら、もう
やってもやってもやり直さないけない現実に
うんざりしてるからだ。

だから、5年間何も変えずに
成果で続けているリードマグネットの秘密が
目の前にぶら下がったら反応してしまうわけだ。

これも、顧客理解をするから
考えることができる企画であって
顧客のことを知らなければこんな企画は
発想することすらできない。

いい企画の元ネタは
常に商品と顧客の中にすでに存在する。

企画というと
みんなゼロから閃くものと思ってるが違う。

商品と顧客の中に隠れてる
元ネタを見つけることで
企画というのは作られるのだ。

もう一度
商品と顧客をじっくり奥まで
観察してみよう。

きっとダイヤの原石があるはずだよ。