今からちょうど2年くらい前。
当時、私の娘は高校2年生でした。
部活帰りで遅くなり、あたりもうす暗くなったきた頃。
娘は自転車で帰路を急いでいました。
国道添いの歩道。
ちょっとした坂道。
周りは果樹園や田んぼが多く
周辺に民家もありません。
と、突然、真っ暗な側道から飛び出してきた人物。
下半身にライトを当てながら飛び出してきたそうです。
あまりに突然の事で、声を上げる事も出来なかったと後で聞きました。
全力で自転車をこぎ
その場を切り抜ける事はできましたが
もし、逃げられなかったら・・・
そう考えると、私はいてもたってもいられなくなり、行動する事を決めました。
この状況を、どうにかしたい!
上に高速、下が国道。その脇に歩道。周りは田んぼと果樹園。
とてものどかな風景なのに、これが夜になると一変します。
後日、娘と一緒に、警察の事情聴取を受けました。
すると、すでに同様の届け出が7,8件出されていると知りました。
それを受け、警察も見回りをしているのですが、四六時中ずっと張り付いている訳にもいかず、また、抜け道や身を隠す場所が多く、不審者の逮捕には至っていないと言う事も知りました。
自分の知らない所で、そんな事になっているという事実に愕然としました。
そして、強く「このままじゃいけない」と想いました。
そこで、出した結論が
この国道沿いを明るくして、不審者が近づかないようにする!
と言う事でした。
そうは思ってみたものの・・・
どうすればいいのか、当時の自分には全く見当がつきませんでした。
そこで、当時参加していた「経営者の心の勉強会」で知り合ったAさんに連絡してみました。Aさんは道路の白線を引いたり、看板を設置している会社の経営者。何か分かるかも知れない。次に進む手がかりが欲しい。その一心で。
私の想いは、伝わりました。
まずは地域の市議会議員Bさんに事情を伝えてみれば?と言うヒントを頂き、AさんからBさんを紹介されました。
Bさんの名前は知っていましたが、今まで絡んだ記憶はありません。
「相手にしてくれるだろうか?」と言う不安はありましたが、もうやると決めた。後には引けない。これから伺いますと連絡しBさんのご自宅に伺いました。
Aさんに連絡してからBさんの自宅に伺うまで、この間、わずか2時間の出来事でした。
状況が変わり始める
「まさか地域でそんな事が起きているとは・・・」
Bさんもその事実は知らなかったようで、愕然としていました。そして「要望書を出すので、その為に資料を作って欲しいんだけど?」と言う事になりました。
そこで作成したのが、以下の2点。要望書と現場の見取り図です。
「明るくしたい」と言う思いで1.5kmの区間に街灯を7つ(赤い★)。問題点とか現状分析とか、今見返すと「これどうなんだ?」という所もありますが、その時は必死でした。要望書をまとめ、現場を行ったり来たりしながら、街灯の設置数や周りの雰囲気、状況を確かめたり。yahooの地図を切り貼りしながら作りました。
国交省が動く
市議会議員Bさんに提出したこの資料。その日のうちに衆議院議員Cさんの元にFAXされ、その後、Cさんから国交省に伝えられたようです。
それから1ヵ月後。ついに国交省が動きました。
Aさん、Bさん、Cさんの秘書、国土交通省の方、市役所の方を含め、総勢10名ほどで現地の確認。
皆で現場を歩いたり、状況を確認している時に、ふと誰かが言いました。
「立て看板とかで注意を呼び掛けたり、地域で見回りを強化したり。警察の見回りを強化するとかで防げないですかね~」
その発言を聞いた私は、間髪入れず
「それで防げるならいいですよ。だけど四六時中、パトロール出来ないですよね?辺りは真っ暗だし、側道も無数にある。捕まえるって言ったって、相手はコチラの状況を見ながら出てくるんですよ?」
「もし、あなたの娘さんが同じ被害にあったら、どうしますか?」
その人を責めた訳じゃないのですが、事態の深刻さを分かって欲しくて、つい語気が荒くなってしまいました。
この発言に対する反論はありませんでした。そして流れは一気に、街灯をどのように、どこに設置するのかに進みました。
それから2ヵ月後。
予算の都合。果樹園や田んぼで育てられる農作物への影響。それらも考慮され、結局1本だけ設置されました。
私の当初の思い「国道沿いを明るくする」と言う目的が、完全に達成された訳ではありません。
でも、今もこの街灯は、暗い夜道を照らし続けています。そして、その後、不審者が出たと言う話は聞かなくなりました。
「思い」を「想い」に変えれば、人は行動できる
何かをしようと思っても、なかなか一歩踏み出せない事もあります。でも、そんな時は、私はこの街灯の事を思い出します。
娘が被害者と言うショックな事実を突きつけられ、その事が私を行動に駆り立てた事は否めません。そして、私が連絡したAさんをはじめ、全ての人の協力が無ければ、街灯が設置される事も無かったでしょう。
しかし全ての原点は、あの時の「状況を変えたい」という想いにあります。その想いが自分を動かし、周りを動かし、結果として街灯が設置されたのです。
『想いを強く持てば、人は行動できる』
お気づきかもしれませんが、今回、意識して「想」という漢字を使っています。それは、この「想い」と言う漢字に「相手を想う心」が含まれているからです。
娘や、その道を使う人の事を考えたから、臆することなく行動できたと気づきました。自分の事を「思って」いたら・・・行動できなかったかも。
もし、あなたが行動できずに悩んでいるなら、それは「自分の事」を考えているからではないでしょうか?
そんな時は「相手の事」に集中してみて下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回の記事は、自分が行動できない時の「自分への戒め」と言う意味も込めて投稿しました。セールスライターとして、あと一歩踏み出したい。だけど、勇気が、自信が持てなくて・・・
そんな時は「相手の感情に寄り添う」事で、その殻を破る事が出来ます。
今でこそ、このような事も言えますが、最初は全くのゼロスタートでした。でも、こちらのセミナーに行った事で、私は自分の殻を破る事が出来るようになりました。
もし、今、あなたがこれからの自分の人生をどうしようか悩んでいる様なら、こちらのセミナーに参加してみてはいかがでしょうか?
娘さんが被害にあって初めて自分ごとになったからこそ動けた(こんなことを言うと、知らなかったから知っていたら動いたなんて言う人もいますが知ろうとしてなかったら同じこと)。このエネルギーを全ての人に対して起こすことができればさらに大きなエネルギーが生まれます。
「全てのことを自分ごとにする」これこそが人生で最大のエネルギーを生み出す方法だと私は信じています。
セールスライターとして最高のリサーチ、最高のライティングをしたければこの在り方を手に入れることが最もあなたに力量をもたらしてくれます。
藤井さんの実体験にさらに乗せさせていただきました。
くすのせさん。コメントありがとうございます。
昔の私だったら、例え娘がそのような事に巻き込まれていても、全て他人事として、素通りしていたと思います。
しかし、セールスライターになると志し「自分事として捉える事が出来た」時に、こんなにも強い気持ちで、力強く前進できた自分に気づく事ができました。
そして、「行動する事の大切さ」を学びました。
これからも身の回りで起きる事に対し、一つでも「自分事」として捉えられるよう、寄り添えるよう
になっていきます。