2025/01/04

[オススメ本] ネット広告運用者必読の書

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新年あけましておめでとうございます。
株式会社バリューイノベーションジャパンの
リサーチャーXです。

今年もよろしくお願いいたします。

それでは早速、
今年最初の推し本はこちらです!

    ↓

■ 原材料化する人類 ネットビジネス支配のカラクリ

まもなくお正月休みが終わり、
お仕事モードをONに切り替えて
準備を始めている方もいらっしゃる頃ですね。

今日、ご紹介する本は、
そんなあなたにお届けする、
すぐに使えるテクニックやノウハウ

…といった類のものではありません。

どちらかといえば、
2025年はもちろんのこと、
これからもネット広告やSNSを使い続けるなら
一度は立ち止まって考えたい内容です。

不思議に思ったことはありませんか?

普段、見込み顧客を集めたり、
商品やサービスを販売するために
運用しているネット広告。

当たり前に使っているこのツールで、
どうしてこんなにカンタンに精度高く
見込み顧客を連れてこられるのか?

また、疑問に感じたことはありませんか?

・商品・サービスの売り手(広告を出す側)
・ユーザー(広告を出される側)

として、
ピンポイントでターゲティングする(される)のに

一体、何が使われているのか?
どう成り立っているのか?

それに対する答えを教えてくれるのが本書です。

もうタイトルがショッキングですよね。
「原材料化する人類」。

勘の良い方なら、もうこのタイトルだけで
何を言わんとしているのかわかるかもしれません。

本書では、

インターネットを利用する
55億人の個人データが
「資源化」「原材料」にされている

ということを意味しています。

そして、
この「原材料」化されたデータを使って
巨大IT企業が利益を生み出している、と。

自分の個人データが
「資源化」「原材料」と言われると
決して良い気分ではないです。^^;

ですが、本書を読めば読むほど
これほど適した表現はないと思わせられます。

しかも、
この「原材料」となるデータは
勝手に収集されているものではなく、

SNSなどでの何気ない「いいね!」やシェア、
各サービスの無償利用と引き換えに
自らお渡ししているんですよね…。

もしかしたらこれに対して、

「渡すことにOKした記憶がない…」

という方もいらっしゃるかもしれませんが、
それも無理もないかもしれません。

なぜなら、

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アメリカの信頼できるデータによると、日々無数に現れるソフト関連の利用約款に関して、ユーザーが「同意する」をクリックするまで時間の中央値は14秒であり、すぐさま約款のことなど忘れて、自らの作業に没頭するのが常だからだ。

引用「原材料化する人類」p.25 より

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だからです。

利用規約って小さな字で
どわーーーーっと書いてあるアレです。

それを14秒。

とてもじゃないですが、
隅々まで読み、内容を理解するのは難しいです。

けれども、そこには
「データを使うよ!」と書いてある…。

ついつい、あまり考えずに
「同意する」をクリックしてしまいがちですが、

利便性や楽しさの裏側には
何が動いているのか?

自分が何を差し出し、
何を得ているのか?

いちユーザーの立場として、
またネット広告やSNSを使い、
デジタルマーケティングに携わる立場としても

本書を手に取ることで
一度立ち止まって探ってみることを
ここで提案したいと思います。

私自身、
ネット広告やSNSを使うことの意味を
初めて強く意識させられたのは、

本書でも何度も言及されている
2016年、選挙コンサルティング会社
「ケンブリッジ・アナリティカ」が
Facebookのデータを使って世論誘導したと
言われている件がキッカケでした。

それまでは

「Facebook広告は
 ターゲティングが高精度!
 見込み顧客を集めるチカラがすごい!」

とメリットのみに注目して
運用していましたが、

ケンブリッジ・アナリティカの件を受けて、
負の側面を知り、自分が使っているツールは
一体何なのかを立ち止まって考えるようになりました。

とはいえ、

「じゃあ、もうネット広告もSNSも使いません!」

とスッパリと断ち切ることが
できない現実もあります。

そんなジレンマの中で、
一つだけ決めていることは、

マーケティング施策を行う上で
ツールを使い、その恩恵を受けている者として

「何も知らない」
「知らなくて良い」
「知らなかったんだから仕方がない」

で済ませてはいけない、
自分への言い訳を許してはいけない、
ということです。

だからでしょうか。
負の側面にスポットライトを当てた
本書のような内容は、
手に取らずにはいられないのだと思います。

これは完全に
個人的なこだわり・矜持ではありますが、

少なくとも、
あなたがユーザー側に立ったときに
本書で示される「カラクリ」を
知っておいた方がよいことは間違いありません!

2025年の仕事が始まる今、
ぜひぜひ本書を手に取ってみてください。

ユーザーとして
GAFAのようなビックテックから
提供されるサービスの裏側で
何が起きているのか?

その「カラクリ」を知った上で
ユーザーとしての自分はどう判断するのか?

そして、
デジタルマーケティングを仕掛ける側として
ネット広告をはじめとするツールをどう考えるのか?

を立ち止まって考える。

その機会・キッカケにしてもらえたら、
推し本紹介冥利に尽きます。

年始の一冊としてオススメです!