2019/08/09

制作会社のお盆工程

どうも、デザイナーの甲斐陽信です。

お盆といえば連休のシーズンになります。
みなさんも、ご旅行や帰省の予定などございますでしょうか?

とはいえ、お盆前はどんな業種もお忙しいかと思います。

特に制作業なんかは、
納期の前倒しで毎年修羅場になる会社も
少なくないのではないでしょうか?

本日は、デザイナーの
「お盆あるある」をお伝えします。

【その1】無事にお盆を迎えられるか不安になる

定例の仕事の前倒しやお盆前の駆け込み案件などで
膨大な作業量✕タイトなスケジュールにより
倒れず健康なままお盆を迎えられるか不安になることも多いです。

「こんなことなら連休なんていらない!!」
という悲鳴も上げたくなります。

どう考えても無理だ……

と思ってしまっていた山積みの仕事も
不思議なことに、社内の謎の一体感と連携によって
お盆前にはしっかり完了し
「人間ってすごいな……」
とちょっとした感動を覚えるまでが毎年恒例です。

【その2】新人デザイナー達が「和風テイスト」のデザインを覚える

デザインの世界に踏み込んだばかりの新人デザイナーさん達は
お盆と正月の時期に大量のツールを制作する過程で、
「和風なデザイン」「和風の装飾」「和風な紙面」をコンセプトとした
一通りのデザインを経験し、習得します。

にぎやかな日本のお祭りっぽいテイストから
上品で雅な和風テイストまで
様々な引き出しが増え、これからの制作に役立てていくスキルを身に着けます。

「ひげ文字」や「勘亭流」といった筆文字フォントを使いこなし
素材などなくても自在に市松模様を作り
金箔風の紙吹雪を散らして
紅・白・金・黒の絶妙なバランス感覚を養うのです。

さらには「お三方」や「日の丸の扇」や
「のし紙」を自在に作ったり使ったりできるようになります。

そしてお盆休みや年末の連休中に全てを忘れ
翌年「どうだったっけな」と再び試行錯誤を繰り返すのです。

【その3】仕事がデキるデザイナーさんが急にモテ始める

お盆工程の兆しが見え始めると、
急に仕事の早いデザイナーや品質に安定感のあるデザイナーさんが
営業さんやクライアントさんにモテ始めます。

いつもは絶対にしないような差し入れを持ってきたり
「あのデザイン良かったよ〜」と過去の作品を褒め讃えたり
「あははは〜ありがとうございます〜(当時は全くそんなん言わへんかったやんけ!)」
忙しいから後にしてくれないかなぁと手を動かしながら
愛想笑いを繰り返すのです。

みんな、自分の仕事の融通が効くように
円滑なコミュニケーションの土台を築きにかかるようですね。

そんなことされても、スケジュールは守り抜かなければいけません。

こうして毎年、ディレクターやデザイナーは
少しずつ強くなっていきます。

【その4】もうすぐ乗り切れる!という場面で緊急対応の必要な事案が発生する。

もうこれ以上入らない、満腹状態というスケジュールをなんとか乗り越え
もう少しでこの波を越えられる、とヨロヨロになりながら
終盤を踏ん張っていると、予想もしなかった緊急事態が発生したりします。

それは以前の仕事が時限爆弾的に問題が発覚したり
商品不足でチラシの内容が大幅に変わったり
競合の会社と内容がカブッてたとコンセプト自体が変わったり
様々な苦難となって会社を襲います。

ホントにもうこれ以上は……!
という仕事量の中、泣きっ面に蜂という場面なのですが
どういうわけか、これも不思議なことに
なんとかしてしまうのが会社のいいところというか
悪いとことというか……。

修羅場の数だけ強くなる、とはいえ……

毎年こういった様々な修羅場をくぐり抜けて
制作陣はだんだん強くなっていくわけですが
もちろんこういった事態を防いだり想定しておくことが
なんとか切り抜けるコツだったりします。

まだ慣れない頃はこの時期の営業さんや
ディレクターさんを恨めしげに見ていたりしていましたが
少し年月が経つと、それぞれの部署のそれぞれの立場の人々が
必死に戦っていることも分かってくるものです。

とはいえ、できることなら
何事もなく通常営業で切り抜けられるに越したことはありません。
暑い時期にあるだけに、体調を崩さないように
頑張っていきましょう!

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突然ですが

この度、私甲斐陽信はクスノセアンドカンパニーを離れることとなりました。

The sales writer の記事を執筆して来ましたが
本日のこの記事が私の最後の記事になります。

セールスライターさんの為のブログサイトであったにも関わらず
デザイナーというちょっとだけ畑の違う私の記事を
これまで読んでくださった皆さん、
どうもありがとうございました。

これからも皆さんの活動が
より有意義なものになられるように
祈っております。